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2022年01月21日

「科捜研の女」第10話レビュー:科捜研の新春かくし芸大会?マリコは見事な獅子舞を披露(※ストーリーネタバレあり)

「科捜研の女」第10話レビュー:科捜研の新春かくし芸大会?マリコは見事な獅子舞を披露(※ストーリーネタバレあり)


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沢口靖子主演の木曜ミステリー「科捜研の女 season21」が、2021年10月14日(木)より放送スタート。

画像分析やDNA鑑定などの科学技術を駆使し、難解な犯罪捜査に立ち向かう様を描いた本シリーズ。榊マリコ(沢口靖子)の活躍もさることながら、ともに捜査に精を出す刑事・土門薫(内藤剛志)の熱血ぶりも魅力だ。

本記事では、その第10話をcinemas PLUSのライターが紐解いていく。


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「科捜研の女 season21」第10話レビュー


山中で暴力団のフロント企業社員・才賀(小堀正博)の遺体が発見される。彼は鼓を抱えて死んでおり、頭部に爪でひっかいたような傷があった。

 マリコ(沢口靖子)たちが諸々鑑定した結果、事故ではなく殺人の可能性が高くなる。あやしいと思われたのは烏丸署の生活安全課係長・高安(林家正蔵)。才賀が所持していた鼓に彼の指紋が付いていたのだ。鼓は区民会館のもので、高安はそこで“防犯公演”と称して特技の神楽をよく披露していた。

また、遺体解剖で才賀の胃から会館近くのサンドイッチ店の「明太コロッケサンド」と思われる内容物が見つかる。店長の間宮(吉住)も才賀がサンドイッチをテイクアウトしたと証言。そして、防犯カメラで才賀がサンドイッチを携えて区民会館を訪れる姿が確認された。



顔、歩容、骨格、服装の認証の合わせ技である “フルパターン認証”を使って才賀の足取りを追うマリコたち。しかし、そんな中、高安が警務部の監察下に置かれることが決定。刑事時代に暴力団に捜査情報をもらしていた疑いがあり、前々から目をつけられていたらしい。

そして、マリコたちが才賀の動きを追跡した結果、高安が才賀に呼ばれて暴力団の宴会で芸を披露していたことが判明。それを才賀が暴露しようとしたなら殺す動機になりうる……と土門(内藤剛志)と蒲原(石井一彰)は疑う。

 高安が監視下に置かれて聴取できなくなる前に、なんとか彼と接触したい土門たち。しかし、神楽を練習するため外に出かけた高安の居場所がわからない。そこでマリコは大胆な作戦を思いつく。

 「特別な動きをしている相手なら、動作認証が使える…!」

特殊な動作のサンプルをAIに読み込ませれば、同じ動作をする人を防犯カメラで検出できる。そこで、科捜研の5人は高安と同じ芸に挑戦することに。

 袴姿になり、傘回しや皿回しを始める面々。呂太(渡部秀)と亜美(山本ひかる)は飲み込みが早いようで程なく上達。一方宇佐見(風間トオル)と日野(斉藤暁)は苦戦。そして、マリコは見事な獅子舞を披露。あの機敏な動き、一体いつどこで習得したのだろうか。

 マリコたちのかくし芸のおかげで、土門と蒲原は無事高安を見つける。だが、話をしてわかったのは、あの日彼が会館で才賀に会ってサンドイッチを受け取ったこと。そして、サンドイッチを食べずに会館の館長(高橋かおり)にあげたこと。犯人だという確証は結局得られなかった。



 しかし、その後に意外なところから事件の謎が解ける。鍵となったのは風丘(若村麻由美)が差し入れたサンドイッチ。才賀がテイクアウトしたあの店のものだ。ほぐし肉を使ったサンドイッチを見た宇佐見が殺人の凶器を思いあたり、そこからついに真犯人が浮かび上がっていった。

才賀を殺したのは、サンドイッチ店の店長の間宮だった。

 会社勤めをしながら副業でお店を開いた間宮。しかし、不幸なことに店舗の大家が才賀だった。事件当日、店を訪れた才賀は正体を明かし、間宮とのツーショット写真をネタにお金を要求。間宮は思わずその場にあった道具で彼を殴打してしまう。その拍子に才賀は肉をほぐす調理用熊手に頭をぶつけて死亡してしまった。

 遺体を山中に運んだ間宮。その際、警察の目をそらすべく才賀が区民会館から盗んできた鼓を彼の手に持たせたのだった。

反社と関りあるお店だと知られたら…と追い詰められて才賀を殺してしまった間宮。「どうすればよかったんですか…」と嘆く彼女を見て、警察に知らせてくれていたら……と思わずにいられなかった。才賀に「警察に言っても写真はアップするから」と言われてそれすらできないと思ってしまったのかもしれないが、京都府警に相談していたなら、きっとマリコや土門が力になっただろう。

今回、かくし芸を使った前代未聞の鑑定をやってのけた科捜研。また、この10話で、マリコはなぜか「ラッキーよ」の言葉を連発していた。獅子舞や傘回しが登場し、マリコの言葉も含めてなんともおめでたさを感じさせる新春らしい回であったと思う。

(文:田下愛)

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