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これまでたびたび無神経な言葉で視聴者をイラつかせてきた忍(山口紗弥加)の夫・洋平(宮崎吐夢)。今回、彼は今まで以上にありえない発言を繰り返し、見ているこちらの苛立ち度がMAXに達した回だった。
家の前で忍と千秋(板垣李光人)が一緒にいるのを目にした洋平。「あんな若い男がお前みたいなおばさん相手にすると本気で思ってるの?」と忍をなじる。しかし、彼自身の過去の浮気に話が及ぶと「男の浮気と女の浮気は違うんだよ!」と逆切れ。これはさすがにない。しばしあいた口がふさがらなかった筆者である。
夫の暴言に耐えかねたのか、忍は彼と寝室を別にしてしまう。すると、洋平は忍の仕事にケチをつけ始める。
忍が漫画を続けていられるのは自分が稼いでいるおかげだと主張する洋平。家や息子のことは全部自分に丸投げだった……と忍が言い返すと、「それ俺がやっちゃったら、お前は俺のために何してくれるわけ?」と怒鳴った。
彼は忍が自分のために何かするのが当然だと思っているのか。長年家事や子育てをして浮気にも目をつぶってくれた妻への感謝の気持ちはないのだろうか? この4話の洋平については、SNSでも「最低」「モラハラ夫」と非難する声が多数上がっていた。
そんな中、忍は以前自分を怒鳴りつけてきた千秋の幼なじみ・星宙(榊原有那)とまたもコンビニでバッタリ。すると、星宙は衝撃の事実を伝える。千秋は中学生の頃から大人の女性相手に売春をしていて、忍を千秋のお客かと思ってしまった……と。
忍にアプローチする千秋が妙にこなれていたのはそういうことか……とようやく合点がいった。千秋に好意を寄せている星宙、おそらく忍を牽制したかったのだろう。だが、勝ち誇るかのような彼女を忍は「他人の秘密を自分の優越感のために利用しない方がいいと思うよ。相手が大事な人ならなおさら」と一喝した。このあたりは、さすが大人の女性だ。
一方の千秋だが、あの夜涙で目をぬらして帰った後も忍のことばかり考えているよう。洋菓子を買って「先生へ」のメッセージを添えて綿貫家の塀の上に置いた彼。悠太(田代輝)に呼ばれて綿貫家を訪れた際も、忍の仕事部屋まで来て「この間は本当にごめんなさい」と謝る。
「客だと思って誘惑してたの?」「目的はもう十分果たせたと思うよ」と遠ざけようとする忍に、「先生の漫画があるから今も生きていられる」と引き下がらない千秋。触れてくる彼の手を忍は指輪をはめた手で引き離した。
浮かない顔で綿貫家を去る千秋。その後、星宙とカラオケ店に来るが、忍の漫画を見続けてつれない態度の千秋に苛立ちを覚えたのか、星宙は彼を押し倒してしまう。
星宙を拒んで逃げた千秋は忍に電話。「先生、助けて……」という彼の声を聞いた忍が探しに行くと、雨の中ずぶぬれで座り込む千秋がいた。
忍は千秋を家につれていき、仕事部屋に泊まらせる。だが、リビングに寝るつもりだった忍に「俺と一緒に寝ればいい」と洋平が言う。「夫婦なんだから」と笑顔を浮かべる彼がなんとも怖い。
案の定、洋平は寝室で忍に行為を仕掛けてきた。忍が嫌がり続けると途中でやめたが、彼らの声は同じ家にいる千秋の耳にも届いていたようだ。
忍の夫である洋平。千秋の幼なじみの星宙。それぞれ忍と千秋にとってごく身近にいて理解しあえたらいい相手だと思う。けれど、洋平も星宙も支配欲や執着の方がむしろ強くて、何より目の前の相手を大事にしていない。一方、忍と千秋は心の底でお互いを大切に想い合っているのがよくわかる。許されない関係かもしれないが、でもこの二人の絆が引き裂かれてほしくない……と思わずにいられなかった。
次回の予告で、「逃げましょう」という千秋の声が響き、忍が指輪をはずす場面があった。この先彼らはどんな道を選ぶのだろうか。
(文:田下愛)
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