<シジュウカラ>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
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山口紗弥加主演のドラマ「シジュウカラ」が2022年1月7日深夜にスタートした。
坂井恵理原作、「JOUR」(双葉社)で連載中の同名漫画を実写化した本作は、漫画家の女性が、恋と仕事を通して自身の不確かな人生観と向き合っていくストーリー。人生のセカンドチャンスに戸惑いながらも生きる主人公・忍を山口紗弥加、忍と18歳差の恋に落ちる若きアシスタントを板垣李光人が演じる。
cinemas PLUSでは毎話公式ライターが感想を記しているが、本記事ではそれらの記事を集約。1記事で全話の感想を読むことができる。
もくじ
・第1話ストーリー&レビュー・第2話ストーリー&レビュー
・第3話ストーリー&レビュー
・第4話ストーリー&レビュー
・第5話ストーリー&レビュー
・第6話ストーリー&レビュー
・第7話ストーリー&レビュー
・第8話ストーリー&レビュー
・第9話ストーリー&レビュー
・第10話ストーリー&レビュー
・第11話ストーリー&レビュー
・第12話ストーリー&レビュー
・「シジュウカラ」作品情報
第1話ストーリー&レビュー
第1話のストーリー
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アシスタント歴 20 年を超えて夢を諦めた売れない漫画家・綿貫忍(39)は、たくさんの思いを東京に残し地元に戻って筆を置いた。
だが皮肉にもその直後、昔描いた人気薄だった自作が電子書籍でバカ売れする。そして「これが最後」だと、再度本気で漫画と向き合うことに。
そんな中出会ったアシスタントは、橘千秋(22)という美しい青年だった…。
若者にしては妙に落ち着いており、どこかしら人懐っこい好青年である一方で、時に発する意味深な発言と、何より忍への“奇妙な”アプローチを仕掛けてくる千秋に、徐々に忍は違和感を覚え始める。
「彼は、何かがおかしい…」
不穏な空気を忍の家へと持ち込んだ千秋に対して、言いようのない不安と抗いようのない興味に揺れる忍。
さらにそんな千秋と交流する内に、忍の中に積み重なっていたある種の歪みが顕在化してくるのだった…。
第1話レビュー
山口紗弥加主演の「シジュウカラ」が1月7日深夜スタートした。
主人公の忍は売れない漫画家。一回り年上の夫と結婚し、中学生の息子がいる。地元に戻って筆を置いた忍だったが、昔描いた作品が電子書籍で大ヒット。新たな作品を依頼された彼女はアシスタントを募集し、名乗り出た若い青年・橘千秋と出会う。
若い頃からドラマや映画でさまざまな役をこなしてきた山口紗弥加は、さすがの安定感で等身大の女性を好演。長い年月を夫や息子と暮らして酸いも甘いも嚙みわけつつ、でも心の中に無数の傷やささくれを抱えているのが、その姿から痛いほど伝わってきた。
中でも印象的だったのは、地元で旧友と再会した場面。子どもが生まれたばかりの頃夫に浮気されていた……という悲しい思い出を明かして、ひたすら笑い続ける忍の姿がやるせなかった。おそらく当時ずたずたに傷ついただろう。でも今は笑うしかない。たぶん、この忍という女性、ずっとこんなふうに時には不自然に自分を笑い飛ばしてなんとか生きてきたんじゃないだろうか。
そして、もう一人、目が離せなかったのが千秋。瞳の奥に影のある青年を演じる板垣李光人が、とにかく美しくて魅力的だった。
出会ったときから着々と忍との距離を縮めてくる千秋。面接の際、ソフトのセットアップや使い方の指導をしてくれるか?と忍が訊ねると、「これからでも平気ですよ」とその日のうちに綿貫家を訪問。デスクに座る忍の肩越しにパソコンを触ってみせる。その後、洗面所で髪の毛(白髪?)を抜いていた忍。千秋との距離にドキドキしてしまったようだ。
仕事が始まると、綿貫家の夕食を作って人懐こい笑顔なども見せるようになる千秋。そして、原稿を描き終えた忍を打ち上げに誘い、訪れた店でテーブルの下で自分の足を忍のそれに近づけた。手などではなく視界に入ってこない足を寄せてくるというのがなんとも巧妙だ。
極めつけはラスト。打ち上げを終えて雨が降る中で、忍が夫に惹かれたのはカラオケでビリー・ジョエルの「ハートにファイア」をかっこよく歌ったからだと聞いた千秋は、「旦那さんよりかっこよく歌いますよ」と忍の肩のそばに手を伸ばす。雨にぬれた彼の前髪越しの物憂げな瞳と横顔がとてつもなくセクシーだった。あれはさすがにやばい。
明らかに忍に恋を仕掛けている千秋。ただ、彼はそこはかとなく危うさが感じられ、真意は何なのだろうか?と若干疑問も感じる。初めて綿貫家を訪れた際、呼吸を妙に荒くしていたのも気になる点だ。
この第1話で誕生日を迎えた忍。40歳になり美しい青年と出会ってしまった彼女の人生は、この先どのように変わっていくのだろうか。
※この記事は「シジュウカラ」の各話を1つにまとめたものです。
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(C)「シジュウカラ」製作委員会