2022年05月21日

舞台『薔薇王の葬列』公開稽古レポ——両性具有の主人公を演じる若月佑美・有馬爽人らが意気込みを語る

舞台『薔薇王の葬列』公開稽古レポ——両性具有の主人公を演じる若月佑美・有馬爽人らが意気込みを語る


上段左から:星波、瀬戸祐介、高本 学、君沢ユウキ、加藤 将、廣野凌大、藤岡沙也香、松崎史也、下段左から:谷口賢志、佃井皆美、有馬爽人、若月佑美、和田琢磨、田中良子

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2022年6月10日(金)より開幕する舞台『薔薇王の葬列』。2022年5月20日(金)、本公演に先駆けて、主要キャストが集結する公開稽古と囲み取材が行われた。

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15世紀イングランドを舞台に、両性具有の主人公・リチャードがたどる数奇で残酷な運命をドラマティックに描く本作。原作は「月刊プリンセス」にて連載され、今年1月に本編も完結を迎えた菅野文によるダークファンタジー。


演出の松崎史也から演技指導を受ける若月、和田。一つのシーンを何度も繰り返し、丁寧に作り上げていく


公開稽古では、若月佑美/有馬爽人が演じる主人公・リチャードと和田琢磨演じるヘンリーが出会うシーンと、大勢のキャスト陣が入り乱れる圧巻のアクションシーンが披露された。


宿敵と知らず惹かれていく、リチャード(若月佑美)とヘンリーの出会いを描いたシーン


リチャード(有馬爽人)とヘンリーの抱擁シーンは、思わず息を飲むほど繊細に描かれている


リチャード(若月佑美)にナイフを突きつける、ヘンリー六世の息子・エドワード王太子(廣野凌大)


リチャードが両性具有のキャラクターということで、男女によるWキャストという珍しい取り組みをする本作。同じ殺陣シーンひとつとっても違いのある、若月、有馬それぞれが作り上げるリチャードの姿に期待が高まる


稽古後の囲み取材では、演出を担当する松崎史也にどのように作品を捉えているかとの質問が飛ぶと「原作がとても好き。シェイクスピアのリチャード三世はダークヒーローとして描かれているが、『薔薇王の葬列』では両性具有で母親に愛されていない人物と描くことで、ねじれて曲がった部分を表現している。ジェンダーレス、ネグレクトなど、現代的なテーマにアップデートされているところが特に素晴らしい」と原作への愛を語りつつ、「この座組でやるならやりたいことが山程ある」と意欲を見せた。


大人数での殺陣シーンを始める前には、舞台セットの模型を使っての説明が行われていた


激しいアクションシーンを前に、細かな動きを入念にチェックしていく


さらに、この日はまだ明かされていなかったジャンヌダルク役に佃井皆美がキャスティングされたことも発表。松崎は「僕は彼女のことを演劇界のジャンヌ・ダルクだと思っている。ジャンヌは彼女しかありえませんでした」と納得の配役であることを明かした。

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(C)菅野文(秋田書店)/舞台「薔薇王の葬列」製作委員会

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