<初恋の悪魔>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第3話ストーリー&レビュー
第3話のストーリー
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悠日(仲野太賀)は、もう一度、結季(山谷花純)に正式なフィアンセとしてプロポーズし直すつもりだった。しかし、結季は待ち合わせの場所に来なかった。落ち込む悠日は、星砂(松岡茉優)と出くわす。星砂との何気ないやりとりで、癒される悠日。
そんな中、悠日は、鈴之介(林遣都)に呼び出される。鈴之介もまた様子が変だった。森園(安田顕)がシャベル片手に突然鈴之介の家に乗り込んできた昨夜の話を一部始終を聞かされる。だが、そのうち鈴之介の話題は星砂へと変わる。「僕以外の世界中の人は、摘木さんのことが好きなんだろうなって思うんだよ」と。悠日は、非常に屈折した鈴之介の恋心を感じるのだった。しかし鈴之介は、星砂に興味はないと言い張る。
その頃、スーパーで万引きの監視をしていた星砂は、ワインを盗む男性を捕える。しかし確認すると、彼のバッグには商品は入っていなかった。店長の山田(今野浩喜)は、星砂が大切な客を万引き犯扱いしたことに苦言を呈する。一方、古株の店員・絹子(松金よね子)は、星砂をかばう。続いて星砂は、チョコレートをバッグに入れる女性を捕える。しかし、彼女のバッグにチョコレートはなかった。確かに見たはずなのに…と、動揺する星砂。
鈴之介は、熱を出して寝込んでいた。どうやら、恋わずらいらしい。琉夏(柄本佑)は、悠日が鈴之介と星砂の仲を取り持ってあげればいいと提案。鈴之介も口には出さないものの、それをあてにしている様子もあり、悠日は複雑な思いを抱く。
悠日は、星砂が万引き犯を間違えて捕えたことを知る。しかし、星砂は納得していない様子。悠日は星砂に、鈴之介に相談してはどうかと勧める。
本当に、万引きは星砂の見間違いだったのか?万引きの証拠は、なぜ消えたのか? 鈴之介の推理で星砂の疑問を解決すれば、星砂は彼を好きになるかもしれない。鈴之介は、悠日と琉夏の協力を得て、星砂の心をつかもうと真相究明に乗り出す———!?
第3話のレビュー
悠日(仲野太賀)の兄・朝陽(毎熊克哉)の死の真相、星砂(松岡茉優)が朝陽のスマホを持っている理由、星砂のもう一つの人格、鈴之介宅のドアを叩く隣人・森園(安田顕)……さまざまな謎が気になる一方で、4人の間に早くも三角関係が生まれた第3話。
悠日は前回”オープンマリッジ”を提案してきた恋人にプロポーズし直そうとするが、彼女は来なかった。花束を持って歩く悠日は、星砂とのやり取りに癒される。目をギンギンにして「僕が振りました!」と強がる悠日に「お前の言う通りだよ」と言ってくれる星砂。
一方鈴之介の家の窓が割られ、彼が殺人鬼ではと一方的に疑っていた森園が額から血を流してドアを叩く様子は恐怖でしかなく、あやしいと思ったけど常識的ないい人と見せかけてからのやっぱりやばい人なのか……!? と覚悟した。鈴之介もコレクションのハサミを片手に応戦しようとするが、森園は包丁を持った空き巣が鈴之介の家に入ったことを知らせてくれ、空き巣と3人で大立ち回りをすることに。
空き巣は逃げ、無事だった鈴之介。森園は自分の額からたくさん血が出ているのに、鈴之介の指から血が出ていることを気遣ってくれ、家にいる女性(萩原みのり)に絆創膏を取ってくるように言う。「しょくぱんまんのしかない」という小ネタにうける。
死を覚悟し星砂のことを思ったという鈴之介。琉夏(柄本佑)にも仲を取り持ってあげるよう言われ、悠日は複雑な感情になる。星砂がスーパーで捕まえた万引き犯がカバンの中身を確認すると商品が入っていない……という状況が何度も起こる。
星砂に(鈴之介とは)ないと言われて意気消沈していた鈴之介だが、星砂の笑顔が見たいと捜査に協力する気になる。彼が協力してくれることが「マーヤのヴェール」ポーズで伝わるのに笑ってしまう。
鈴之介「この世には知らない方がいいこともある」琉夏「知ってるなら言ってよぉ」のやり取りもすっかり板についてきた。結果、古株の店員・絹子(松金よね子)が客に万引きさせ、商品が入っていない同じカバンを仕込み、すり替えさせていただことが発覚。確認中は防犯カメラの録画が止まることを利用して、店のお金を着服していた。
事件は解決したが、鈴之介は「あれはエゴだ、エゴに礼はいらない」と星砂の来訪を拒否。悠日にも「君も出て行ってくれ。だって君も彼女のことが好きなんだろう」と告げる。気づいてたのか……! 自分の気持ちも人の気持ちもわからない、犯罪にしか興味がない変人と思いきや、こういう人の心の機微にはさといのか……。悠日は、自分の気持ちに気づいていたのだろうか。どっちともわからない表情だった。
鈴之介は、「僕ももっと楽しくオクラホマミキサーを踊ればよかった、手紙の返事を書けばよかった……」と過去に恋の可能性を自らつぶしてきた自分を後悔するようなことを言う。
「僕が触れると花は枯れる、人は離れる」と言う鈴之介に「普通にすればいいじゃないですか」的なことを言う悠日。普通という言葉は残酷だと思った。「普通という言葉に恐れを抱き、怯えてしまう人間は存在するんだ」と言う鈴之介の言葉、どちらかというと普通の人ができることも満足にできないなと感じたことが多い筆者は共感してしまった。大人になるほど世間一般の「普通」に当てはまらないこと=悪と言われているような感じがして何気ない言葉に傷つく経験、意外としたことある人は多いのではないだろうか。
だが、おそらく”特別”な兄と自分を比較して、比較されてきた悠日が「特別」をうらやましいと思うのも理解できるのだ。悠日も変人に見えていたので、本人が普通にコンプレックスを持っているのは少々意外ではあったが。
そんな悠日に星砂が投げかけた言葉に救われたのは、悠日だけではないと思う。
「普通の人とか特別な人とか、平凡とか異常とか、そんなのないと思うよ」
「ただ、誰かと出会ったときにそれが変わる」
「平凡な人を平凡だと思わない人が現れる」
「異常な人を異常だと思わない人が現れる」
「それが人と人との出会いのいい、美しいところなんじゃないの?」
確かにそうだな。先週に引き続き、星砂の言葉は刺さるし優しいし泣きたくなる。
星砂は突然人が変わったようになり、悠日に「あなた誰?」と言い、居酒屋から走り去ってしまう。逃げる星砂を追い、悠日の知っている星砂に戻ると、星砂はたぶん朝陽を知っていること、自分の部屋に朝陽のスマホがあること、鍵をなくして自分の部屋に入れないことを告げる。
星砂の前に急に表れて殴りかかろうとした男性や、過去に星砂が撃たれた話、星砂じゃない星砂は誰なのか、朝陽とはどういう関係だったのか……気になることが多すぎて、一週間待てそうにない。
※この記事は「初恋の悪魔」の各話を1つにまとめたものです。
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