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2022年10月03日

「鎌倉殿の13人」第38話:ついにきた。執権・北条義時

「鎌倉殿の13人」第38話:ついにきた。執権・北条義時


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2022年のNHK大河ドラマは「鎌倉殿の13人」。三谷幸喜 脚本×小栗旬 主演で描く北条義時の物語。三谷幸喜曰く「吾妻鏡」を原作としており、そこに記されきれていない部分を想像と創作で補い、唯一無二のエンターテイメント大作に仕上げているという。

本記事では、第38話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。

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「鎌倉殿の13人」第38話レビュー

実朝(柿澤勇人)を自身の屋敷へと連れ込んだ北条時政(坂東彌十郎)とりく(宮沢りえ)。
鎌倉殿の座を娘婿・平賀朝雅(山中崇)に譲るよう迫るが、実朝は頷かない。
祖父である時政と、自分だけで決めていい事柄ではないと実朝は分かっていたのだ。

一方、義時(小栗旬)は、泰時(坂口健太郎)、時房(瀬戸康史)、八田知家(市原隼人)と共に時政の屋敷を包囲する。今日も元気に八田殿の胸元がはだけているなあ! というところに注目し、気を紛らわせねばしんどくなってきてしまう親子の対立。

でも、時政は分かっているのだ。こんな状態になってうまくいくわけがないことを。だってこれはもうまぎれもなく、謀反なのだから。

義時は時政の首を取ることを考えていた。
これまでの謀反人だってそうしてきた。たとえ、謀反を企んでいなくても。身内だからといって命を助ければ御家人たちにしめしがつかない。
しかし、政子(小池栄子)が、実朝が、時政の命を助けるように乞う。義時とて、その2人の意向には逆らえない。結果、時政は出家し、りくと共に伊豆に帰ることとなる。

義時と時政の最後の親子の対峙は圧巻だ。
涙をこぼしながら、自分の気持ちを伝える義時。もっと、父と共にいたかった。しかし、それを叶わない願いとしたのは父自身だと。
そんな父に対して「お恨み申し上げます」。
本当に、義時は悔しくて仕方がないのだろう。
そして、本当は権力を握るようなポジションに着きたくない人なのに。

 
伊豆に流罪というところで話は落ち着くが、義時はりくにトウ(山本千尋)を差し向ける。
時政をそそのかしたのはりく。そのりくを暗殺しようと企んだのだ。
しかし、その企みはたまたま居合わせた三浦義村(山本耕史)によって阻まれる。トウが暗殺者だと見破ったのだ。
そのまま義村とトウの戦闘へ。義村は正々堂々と戦って勝てる相手ではない。
義村が有利に進んだ戦闘。トウを後ろから羽交い絞めにした状態で言う。どうするつもりか、義村! と思いきや、「俺の女にならないか」。いやなんでやねん。本当に何を考えているかがわからない人だ。

しかし、この義村は義時にとってますます重要な人物となっていく予感。
自身がその座を奪うために父・時政を執権から追い落としたようにも見える義時。
そんな誤解を解くために、義村は茶番だってやる。

 ついに、執権・北条義時が誕生した。
義時が目指す鎌倉とは一体どんなものなのか。
そろそろ人が亡くならない、平和な鎌倉が見たいものだが、まだまだ難しそうである。

(文:ふくだりょうこ)


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