<アトムの童(こ)>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第3話ストーリー&レビュー
第3話のストーリー
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那由他(山﨑賢人)と隼人(松下洸平)が「アトム玩具」でゲーム作りを始めて10カ月。繁雄(風間杜夫)たちがデザインしたキャラクターはPC画面の中でイキイキと動き出し、経営再建に向け順調な滑り出しをうかがわせた。
ところがその矢先、やよい銀行の小山田(皆川猿時)から突然、融資金の即時返金を迫られる。期限は1カ月。従業員総出の資金集めが始まる。
そんな折、パブリッシャーの晶(玄理)が、投資家とゲームクリエイターをつなぐ大規模プレゼン大会の参加を提案。那由他たちはラストチャンスに賭けるが…!?
第3話のレビュー
まさか……としか言えない。海(岸井ゆきの)が新社長となったアトム玩具の財務顧問・鵜飼(林泰文)が、ここまでスパイらしい動きをするとは、予想していなかった。ドラマ公式サイトのあらすじや相関図にさえ名前のない彼が、徹底的にアトム玩具を潰す立ち回りをしている。「鵜飼やめろ」タグができても、おかしくない。
興津社長(オダギリジョー)の息がかかった、やよい銀行の小山田(皆川猿時)による策略で、アトム玩具は倒産の危機に。1ヶ月以内に5000万円を返済できなければ、アトム玩具の社屋・土地・技術特許すべてがSAGASのものになってしまうのだ!
小山田がそんなことをするのは、定年後にSAGASの役員に就任し、悠々自適な老後ライフを送るため。
そして、おそらく鵜飼も、私立学校に入る娘の学費のために悪事に手を染めている。
二人を並列にしてしまったら鵜飼に申し訳ないが、自己保身のためにひとつの会社の未来を潰そうとしている点では同じだ。
次から次へとやってくる困難に立ち向かうため、那由他(山﨑賢人)と隼人(松下洸平)はゲーム制作以外にも、資金調達のため営業にまわることを決める。過去、金策にあえいだ親友・公哉を亡くした経験から、しっかり学んでいることを示唆していた。
隼人と親交のあるパブリッシャー・晶(玄理)の教えのもと、エレベーターピッチ(一昔前に流行した、エレベーター内の数分で投資家にプレゼンする手法)の練習をしたり、クリエイターと投資家を繋ぐプレゼン大会「GAME TO MATCH」に参加したり。
努力の甲斐あって、インドの投資家と縁を繋ぐことができたが……。
なんと、鵜飼がゲームのデータを全消去してしまったところで、3話は終わる。
いくら家族のためだからって、こうも出世のために人の心をなくせるものだろうか? 4話の予告を見る限り、那由他たちは消えたデータの復旧を急いでいるが、重ねての消去を企んでいる様子。頼むから……頼むから誰か、鵜飼の裏切りに気づいて告発してほしい!
那由他が「GAME TO MATCH」会場で、興津社長からの質問に対し「俺はアトムのファンなんです」と宣言したシーン。とくに、ものづくりに携わる方たちの心に、ジワッと沁みるセリフだったのではないだろうか。ファンだからこそ、身を粉にできるのだ。那由他たちのゲーム作りに注ぐ情熱を削ぐことだけは、絶対にしないでほしい。
※この記事は「アトムの童(こ)」の各話を1つにまとめたものです。
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