<星降る夜に>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第3話ストーリー&レビュー
第3話のストーリー
▶︎「星降る夜に」画像をすべて見る「雪宮鈴、好きだ」――。
雪降る夜に、真っすぐな瞳で、踏切越しにあふれる思いを伝える一星(北村匠海)。不意の告白に驚き、立ち尽くす鈴(吉高由里子)に走り寄り、2人は見つめ合い、キスを…するのかと思いきや。
「待て。まてまてまて」――あまりの展開の速さ、そして一星が10歳下であることへの戸惑いが入り混じり、鈴は一星のキスを寸前で制止。「なんで?」と子犬のように不満を訴える一星に、鈴は言い放つ、「とりあえずステイ」。しかし、その胸は密かに恋の予感に躍っていて――。
翌日、おもむろに手話教室への申し込むボタンをぽちりと押す鈴。そこで、遺品整理のポラリスの社長・北斗千明(水野美紀)と遭遇し、2人は居酒屋で意気投合!遺品整理士の仕事について聞いてゆくうちに、一星が遺品整理を目指した理由が、7年前、彼の両親が亡くなったことがきっかけだと知る。お節介なほどに遺族に寄り添おうとする一星が抱えた思いを、はからずも知ることになった鈴は…?
一方、鈴の勤務先であるマロニエ産婦人科医院では、たまにはみんなで息抜きに釣りに行こう、と院長・麻呂川三平(光石研)が奮起!しかし当日やってきたのは、麻呂川と45歳の新人産婦人科医・佐々木深夜(ディーン・フジオカ)のみ! しかも、結婚記念日だったことをうっかり忘れていた麻呂川がまさかの途中離脱…。釣れた魚を託されたものの、料理なんてほぼできないし…と困り果てた鈴は、深夜の家で彼の手料理を振る舞われることに。
魚をさばく深夜に、ふと「どうして医者になったの?」と問いかける鈴。すると深夜から、思わぬ“悲しい過去”を知らされることに。更に、彼がマロニエ産婦人科にやってきた理由、そして「雪宮先生みたいな医者になりたい」と語る理由は、10年前、2人は既に出逢っていたからだ――という真実も明らかに…。
衝撃の事実に胸をしめつけられ、思わず涙する鈴。そんな鈴の涙に、思わず触れようと手を伸ばす深夜。そんな2人の姿を、運命のいたずらか、一星が目撃してしまい…?
明かされる一星と深夜の過去。
近づいたはずの、2人の距離は、波のように揺れ動く――。
深夜が伝えたかった“もう1つの想い”とは――?
第3話のレビュー
「雪宮鈴、好きだ」雪が降る中の告白シーンは素敵だったが、2人を隔てていた踏切があがって鈴(吉高由里子)のところにやってきた一星(北村匠海)は、そのままキスしようとする。ムードとは。鈴に押さえられ「展開が早い。ステイ!」と言われて不満そう。
第3話では、一星と深夜(ディーン・フジオカ)の過去が、より深く掘り下げられた。
手話教室に通いはじめた雪は、一星が働く会社の社長である北斗(水野美紀)と再会。終わった後食事をしながら、一星の両親が亡くなった際、遺品整理を担当したのが北斗だったという話を聞く。はじめは遺品を整理されたくなくて暴れていた一星だが、北斗が気持ちに寄り添って遺品について「あなたのお食い初めのときの写真です」「お父さまのカメラ、あなたとお母さまの写真ばっかり」と話しかけられるにつれ、自分が両親に愛されていたのを目の当たりにし、翌日に自分もここで働かせてください、と言いにきたという。以前から言われていたが、一星の遺族に寄り添うスタイルは、北斗を見習ったものだったのだと改めてわかった。
手話教室は大人数・手話以外禁止・お互い自己紹介してくださいというワーク中に「空書きしてください」と何度も指摘されるなど、結構初心者にはハードルが高そう。
一方、雪の務める病院では院長(光石研)の提案により、みんなで釣りに行くことに。といっても来ると言っていたナースたちは来ず、院長と雪と深夜の3人に。院長も結婚記念日を忘れていたことが発覚し、釣れた魚を押し付けられ、深夜の家で調理することに。物が少ない深夜の部屋で、彼がどうして病院に来たのかという話に。
妊娠していた奥さんとお腹にいた赤ちゃんを同時に亡くしていたことは前回わかっていたが、今回10年前のことで、その場に研修医として居合わせていたのが雪だったとわかった。突然昨日まで元気だった妻(安達祐実)と生まれてくるはずだった子どもを亡くし、呆然としていた深夜は、医師たちの中でひとりボロボロ泣いていた雪に救われ、医師を目指したのだという。その話を聞いて、涙ぐむ雪。これまでは、訴訟を起こされて以降ドライになったのかなと思っていたが、本来は情のある人なのだろう。
病死した人の遺品整理の現場で、指輪と手紙を見つけた一星。卒業アルバムを開き、手紙を送ろうとしていた相手らしき人の写真を撮る。春(千葉雄大)に見つかるが、頑としてやめない様子。今までの行動からしてそうだろうなという展開ではあるが……。探してまわり、やっと相手の女性の居場所を突き止め、手紙と指輪を渡すが、「迷惑です」と突き返された。手紙に「3年たってこんな手紙を送っている」的なことが書いてあったが「昔の不倫相手の手紙を渡されても困る」と言い、ついには一星を突き飛ばし、突き飛ばされた一星は水をかぶってしまう。
さらに鈴が深夜と肩を組んでいるところを見てしまい(実際は魚を食べた後に鈴を送った深夜が道で派手に転び、肩を貸していただけなのだが……ドジっ子がすぎる)、ショックを受けて風邪をひいてしまう。
翌日、手話教室で一星が病欠したと聞いた雪は、北斗のお節介もありゼリーを届けに家まで行く。はじめはふてくされていた一星だが、鈴は結局枕もとで寝落ちてしまう。翌朝鈴を家まで送る途中、例の手紙と指輪の件を話す一星。これまでは感謝される例ばかりだったのだが、遺品を届けられても今回のように迷惑がられ、怒られることもあるのか。ビンタされたりコーヒーをぶっかけられたこともあるという。
「でもいいんだ、俺はずっと続けるから」と言う一星。
雪は、自分が裁判を起こされたときのことを思い出した。何とか助けたい一心で受け入れたのに、上司である医師からは「すべて君の判断ミス」と言われ(医師一人に責任を押し付ける病院、ひどすぎない?)、裁判では「人殺し」と言われた。鈴の様子を察して、手を取って一緒に踊る一星。
「子どもかと思ってたけど、私なんかよりずっと優しくてまっすぐで強いんだね」
とつぶやく雪。手話で言ってと言われるが、「まだここまでの手話できない」と笑うのだった。
観ているほうも毎回ハッとさせられるような気付きがあって、素敵だ。
今回も、春との手話シーンが自然でよかった。「恋はさざ波なんだから」は名言だ。春が既婚者だということも判明。次回、彼も話に大きく絡んできそうで、展開が気になる。
※この記事は「星降る夜に」の各話を1つにまとめたものです。
→元記事はこちら
→目次へ戻る
無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。
無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。
(C)テレビ朝日