加藤 広大

国内ドラマ

「私立探偵 濱マイク」が配信開始されたので何か言いたい〜2002年7月2日、あの日、おれたちは全員がマイクだった〜

2002年7月2日の昼頃。あなたは何をしていただろうか?私は服飾専門学校の喫煙室でラッキーストライクを吸っていた。この日の東京は曇り空で、最高気温は27.2度、最低気温は22.6度だった。つまり結構暑かった。にもかかわらず、室内はクールグリ...
映画コラム

【タイ映画】『プアン/友だちと呼ばせて』2022年夏に「ちょっとした感動を得られる佳作」を観たいあなたへ

>>>『プアン/友だちと呼ばせて』画像を全て見る(8点)もし「死ぬまでにやりたいことリスト」を作るとして、あなたなら何をリストアップするだろうか。『プアン/友だちと呼ばせて』は、白血病で余命宣告をされたウード(アイス・ナッタラット)が、友人...
海外ドラマ

打ち切りと聞いてモニタを破壊しそうになった海外ドラマ 〜そんなことより『呪詛』観ました?〜

どんな物事にも「終わり」はあるもので、美しい終わりもあれば、納得のできない終わりもある。ある日、恋人に「別れましょう」と告げられる。通っていたバーの店主に「実は来月で閉めるんだよね」と通告される。どちらかと言えば、人生は綺麗に終わらない物事...
映画コラム

『ZAPPA』ギターはマシンガンより軽く、音楽は銃弾よりも速く我々を貫く

>>>『ZAPPA』画像をすべて見る(9点)「銃弾の方が音速より速いだろ」と脳内で合成された読者が光の速さで突っ込んで来たがちょっと待って欲しい。そんなことくらい解っている。よって「これを書いた人間はブローニングM2重機関銃の銃口初速よりも...
映画コラム

『ハッチング―孵化―』この素晴らしきホラー映画は「91分で終わる」。これだけで5億点である

>>>『ハッチング―孵化―』画像を全て見る(13枚)幸せな家族の映像を観せられているのにも関わらず、開始3分で既に嫌な予感しかしない。美しい母、優しい父、悪戯好きの弟、思いやりのある娘。母はホコリひとつ落ちていないモデルハウスのような家で楽...
映画コラム

「今でも繰り返し観ている、2000年以前に公開された映画のオススメ」〜ココイチの手仕込みささみカツカレー3辛を添えて〜

編集部から毎月出されるお題をもとにコラムを書く「月刊シネマズ」。今月のテーマは「今でも繰り返し観ている、2000年以前に公開された映画のオススメ」だそうだ。以前、飲み屋で見ず知らずの人と映画の話をしていたとき、割と小馬鹿にしているような口調...
映画コラム

『さがす』冒頭1分で正座して一礼したくなる、とてつもない傑作

>>>『さがす』画像を全て見る(15点)冒頭、佐藤二朗が金槌のようなものを持ち、素振りとも、踊りともつかぬ運動をしている。このショットを目撃した時点で、まさか居住まいを正さない者はいないだろう。筆者はオンライン試写で観た際、ガチで椅子の上に...
映画コラム

<2021年公開映画TOP10>「あなたのベスト10は?」って訊かれたから私的に書くが、ネタバレすると1位は誰がなんと言おうと『ビーチ・バム』だ

編集部から毎月出されるお題をもとにコラムを書く「月刊シネマズ」。今月のテーマは「2021年、あなたのベスト10」だそうだ。「あなたの」と言われたので、おそらく私のベスト10を出せば良いのだろう。だが、「何の」ベスト10かは規定されていない。...
映画コラム

『ラストナイト・イン・ソーホー』こんなもん最高に決まってるじゃないか。エドガー・ライトに映画館いっぱいの感謝を

冒頭、少女が新聞紙で作った自作のドレスを身に纏い、くるくると踊りながら、まるで「私のお部屋を紹介するわ」と観客を誘うかのように自室に突入する。もうこの時点でコレオグラフ、カメラワーク、当然ながら選曲も含め、何もかもが素晴らしい。開始からおよ...
映画コラム

『ショップリフターズ・オブ・ザ・ワールド』ザ・スミスのファンでなくとも大いに楽しめる、ウェルメイドな青春音楽映画

試写を観た翌日くらいから「いやぁ、今度ザ・スミスの映画やるんですけど、あれ面白いっすよ」と勝手に宣伝しまくっていたのだが、返ってくる言葉の1位は「え? ドキュメンタリーやるの?」である。2位には「え? ボヘミアン・ラプソディみたいな感じ?」...