2017年02月04日

能條愛未、映画の価値観。“乃木坂週刊映画”20回記念ダイジェスト!

能條愛未、映画の価値観。“乃木坂週刊映画”20回記念ダイジェスト!

■乃木坂週刊映画




乃木坂週刊映画は今回で記念すべき20回記念!(3期生お見立て会レポートを除く)

20回記念ということで、今回は今まで能條さんが語ってきた様々な映画の価値観について振り返るダイジェスト回。振り返ってみるとわかる能條さんの映画の価値観の素晴らしさ。それでは早速振り返って参ります。

前回までの記事


乃木坂46 能條愛未、映画『ミュージアム』を語る

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乃木坂46 能條愛未、2016年を振り返る

映画を見始めたきっかけ


「高校生の時に、女優を目指すなら様々な演技を見なくてはいけないと思うようになったんです。芸能科に通っていたのですが、友達が映画をたくさん見ていると聞いて。それが映画を多く見るようになったきっかけです。なので、映画は楽しむ視点でも見つつ、女優さんの演技を知るという意味でも見ています。」
https://cinema.ne.jp/nogizaka/eiga2016091707/


女優を目指すようになったきっかけ


「3歳の時に見た舞台(セーラームーンかピーターパン)で、「私もあっちに立ちたい!」と言ったみたいなんです。もちろん自分では覚えていないのですが、母親がそれをちゃんと拾ってくれたんです。そして、気付いた時にはこの世界を目指して、歌や演技の練習をしていました。」
https://cinema.ne.jp/nogizaka/eiga2016091707/


二階堂ふみさんの演技に受けた刺激


『ヒミズ』はめっちゃ泣きました。物語に入り込んで泣いてしまう程に刺激を受けた映画でもあるので記憶に凄く残っています。二階堂ふみさんの演技をこの映画で初めて見たんです。そして、「こういう女優さんになってみたいな。こういう演技ができるようになりたいな。」と思うようになりました。
https://cinema.ne.jp/nogizaka/eiga2016091707/





『渇き』の魅力は「理解できないおもしろさ」


『渇き』はかなり暴力描写が激しいです。そして、ただグロテスクなのではなく映像の美しさがその描写をより際たせています。でも、なぜかポップな感じでもあるのです。

「こんなの理解できない!」

そんな極限な描写だからこそ、それもまた一つの楽しみであり魅力なのかなと思います。
https://cinema.ne.jp/nogizaka/movie2016092407/


結末が描ききれてない=果てしない


『渇き』は「凄かった!」や「感動した!」という感想にはなりにくいです。しっかりした終わり方ではなく、「これでどうなっちゃうの?」というところで終わってしまうからです。

私はそれも大好きです。なぜなら、果てしないからです。
https://cinema.ne.jp/nogizaka/movie2016092407/





バッドエンドが好きな理由


「ハッピーエンドですっきりした、感動した。」

もとても好きですが、『渇き。』のようなもやもやとしながらも、衝撃的な展開を目撃して、映画が終わってもずっと映画の中の人物たちのその後を考えてしまう深いテイストの方が私は好むみたいです。
https://cinema.ne.jp/nogizaka/movie2016092407/


私の好きな映画、すぐに思いつくのを上げていくと『渇き。』、『リリィ・シュシュのすべて』、『ヒミズ』などで、どれも心にずっしりとくる重い映画という点で共通しています。

心や記憶に残るから好きなのかもしれません。

『渇き。』のような作品はその重さ(余韻)と、登場人物たちのその後が気になってしまい、観た後いつまでも映画のことを考えていた記憶があります。

映画を観た後のそういう時間が好きなので、それで心に重たさの残る映画、つまりバッドエンドな映画を好むようになったのかもしれません。
https://cinema.ne.jp/nogizaka/eiga2016100114/





『告白』の世界に自分がいたならば


もしあのクラスの集団の中にいたら、正しい行動を取れるかどうか。今の自分なら大人の考え方をできると思いますが、中学生であの状況・・・難しいかもしれませんね。

正しいと思うことでも少数派と思ったら恐怖で動けないのかなと思います。中学生の時の私ならば・・・。
https://cinema.ne.jp/nogizaka/eiga2016101516/


リア充は本当にリア充なのか?


映画が進むにつれて「リア充は本当にリア充なのかな?」と疑問を持ちました。きっと宏樹自身は部活や将来のことに不安を抱いていて、周りからの印象とのギャップに悩まされていたのでしょう。

映画のクライマックスで神木隆之介さん演じる前田にカメラを向けられた時、彼も私たち見ている側も彼の本音を知ることになります。カメラを向けられ、「自分は何者なのか」を問われた瞬間、全てが音を立てて崩れたようにも思えました。

人間の心情って本当に複雑で難しいなとこの宏樹を見て思いました。
https://cinema.ne.jp/nogizaka/eiga2016110507/





家庭崩壊を描きながらもどこかリアル


『アメリカン・ビューティー』で描かれている家庭崩壊や夫婦間の問題というのはどこの家庭でも起こり得るものなのではないかとも思いました。

昔はカッコ良かった旦那がダメ親父に。

昔は可愛かった妻は不倫に走る。

可愛かった娘は反抗期で口を聞いてくれない。

こういうことは現実でも起こり得るなと思いました。
https://cinema.ne.jp/nogizaka/eiga2016111907/


『アメリカン・ビューティー』の主人公について


今の私はレスターに同情してしまいます。

(中略)

「お父さん、筋肉付けたらもっとカッコ良くなるんじゃない」というようなものでした。一目惚れしてもどかしい気持ちを抱いていたレスターは純粋な少年のようにその一言で一念発起。筋トレなどトレーニングを始めてイケてる親父になっていくのです。

それを見て「何て純粋なんだろう」と思いました。

(中略)

レスターは最低のダメ親父とも捉えられますが、どこまでも純粋で一生懸命な人でもあるなと私は思いました。

https://cinema.ne.jp/nogizaka/eiga2016112607/





真逆だからこそ磁石のように惹かれる


『溺れるナイフ』の主人公は、都会育ちの垢抜けた女の子、田舎育ちの自由奔放な男の子。二人は言うならば真逆。しかし、真逆だからこそ磁石のように惹かれるのかなとも思いました。

もし私が夏芽の立場でも同じように惹かれると思います。

なぜなら自分に持っていないものを持っているととても新鮮で、自分の知らない世界を見せてくれると思うからです。
https://cinema.ne.jp/nogizaka/eiga2016122417/



『セブン』は真のバッドエンドではない


殺人鬼ジョン・ドゥにとって7つの大罪の最後“憤怒”を真の意味で達成するには、躊躇せずにデイヴィッドがジョン・ドゥ自身を射殺する必要があったのではないかと思うのです。

結果的にジョン・ドゥは射殺されますが、引き金を引くまでにデイヴィッドはかなり躊躇しました。葛藤があったのは明らかです。

最後は怒り(憤怒)の引き金ではなく、覚悟を決めての引き金。つまり、“憤怒”は達成されなかった。よって真の意味でのバッドエンドではない、と私は思いました。
https://cinema.ne.jp/nogizaka/eiga2017011407/





犯人の過去は“知りたい”


殺人鬼の目的がわからないからと言って「理解できない恐ろしさ」で片付けてしまいたくはありません。『セブン』のジョン・ドウがあのような犯行に及んだのには必ず理由があるはず。必ず過去に何かがあったはずです。

つまり、「理解できない恐ろしさ」がそこにあるのではなく、「理解できないけれど絶対過去に何かがあった」という“疑い”を持つわけです。

過去が明かされなくても何かがあったのだろうと思ってしまい、もやもやしてしまうのです。なので、『ミュージアム』のように過去に何かがあったかは最低限でも示されている方が私は好きです。
https://cinema.ne.jp/nogizaka/eiga2017012815/





まとめ


こうやって振り返ってみますと、能條さんらしい独特の視点での映画の見解が多くあることに気付きます。

また、それらはとても新鮮であり、「なるほど!そういう見方、一理ある」と思えるものも多くありました。

特に『セブン』の真のバッドエンドではないという視点は編集部一同「その視点は無かった。勉強になった」と感心しきりでした。

“乃木坂週刊映画”は次回よりいよいよ21回目へ突入。次回は能條さんが大好きなバッドエンドの映画…なのか否か、予想もしながら次週も楽しみにお待ち下さい。

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(取材・構成:シネマズ編集部/撮影:MAKOTO TSURUTA

能條愛未 プロフィール(Ami Noujo Profile)


能條愛未 公式写真


能條愛未
1994年10月18日 神奈川県生まれ 血液型 A型
乃木坂46 一期生メンバー

月に10本は必ず見るというほどの映画好き。
映画、舞台と女優としての活動の場をひろげるほか、バラエティーでも持ち前のセンスで活躍中。

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