映画『ゆずりは』柾木玲弥インタビュー「演じるのが難しそうな役だと思った」

モノマネタレントのコロッケが本名の滝川広志名義で主演を務める映画『ゆずりは』。2018年6月16日(土)に公開となる今作は、新谷亜貴子の同名小説を原作に、悲しむ心を封印してきた葬儀社のベテラン社員・水島正二(滝川広志)をめぐる物語を描いています。

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シネマズby松竹では、水島が過去と向き合うきっかけとなる新入社員・高梨歩を演じた柾木玲弥さんにインタビュー。茶髪にピアスという派手な出で立ちながら、人の心を動かす純粋さをもつ高梨を演じた柾木さんに、今作についての話題や近況を伺いました。

──脚本を読んだときの感想を教えてください。

高梨は葬儀社に似つかわしくないキャラクターですし、素直すぎる少年なんです。泣いたり、笑ったり、感情にすごく素直な役なので、演じることが難しそうだな、と思ったのが最初の率直な感想です。

──笑っていると思ったらボロボロと泣き出すシーンもあって、見ていても演じるのが大変そうだなと思ったのですが、役作りはどのように?

役作りのために特になにかした訳ではないんですが、誰かのセリフや行動で泣いたり、自分のセリフで涙が出ることが多かったので、人のセリフをちゃんと聞くとか、葬儀中に読む文章も自分の言葉のように言うとか、お芝居の根本を丁寧にやるように心がけました。

(C)「ゆずりは」製作委員会

──高梨の心情に気持ちを込めていくことで、役ができあがっていったんですね。では、高梨に共感できるところはありました?

基本的には、高梨と僕は全然違うなと思いました。高梨は素直な子ですが、僕は泣いたり笑ったりという感情表現があまり激しい方ではないので。泣くこともそんなにはないんですよね。

──撮影期間は約2週間くらいで、しかも順撮り(脚本の流れ通りに撮影すること)じゃなかったと聞きました。高梨は徐々に成長していく姿が描かれているので大変そうだなぁと思ったのですが。

そう考えると大変だったなと思うんですが、演じているときはそこまで苦労したという記憶はないんです。

ここのシーンは最後の方で、こういうことも経験しているから、こういう話し方じゃないだろうな、とか、ちょっと葬儀社のスタッフらしくなっているだろうな、というのは毎シーン毎シーンで考えて演じるようにしていました。

この作品は高梨の成長物語といっても過言ではないくらい、彼の成長が描かれているので、このシーンでは高梨がどれくらい成長しているのか、ということは演じる前に常に意識していましたね。

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──監督とのやりとりで、印象に残っていることはありますか。

役の話はすごくしましたね。他の現場よりもより深く、リハーサルもあったんですけど、高梨という役について、すごく掘り下げてお話しました。

でも、役のお話をするよりも前に、監督は多分僕という人を知ろうとしてくださったと思います。衣装合わせの後に、監督と2人で飲みに行ったんです。

僕は人見知りをしていたので、そんなに喋れなかったんですけど、監督と2人でという機会はあまりないですし、僕を知ろうとしてくださっていると感じました。

──オーディション代わりの顔合わせのときも、ホン(脚本)読みもしないで柾木さんに決めた、ということでしたが。

どういう意図で選んでいただいたのかはわからないんですけど、多分、お芝居が上手い下手ではなくて、人として選んでくれたのかなって思います。どうして僕だったのか、聞いてはいないんですけど。

(C)「ゆずりは」製作委員会

──滝川広志(コロッケ)さんとの共演はいかがでしょうか?

最初はやっぱりコロッケさん、というイメージでした。でも、いざ現場に入ったら、いち俳優の滝川広志さんとしていらっしゃったので、俳優同士としてお芝居ができたと思います。

でも、休憩時間にはモノマネをしてくださることもあって、現場を和ませてくださいました。

──撮影は実際の葬儀社さんの協力のもとで行われたそうですが。

実際の葬儀社さんがいてくれたので、すごく嘘のない感じでした。作法とか、スタッフとしてどう居るべきかをひとつひとつ丁寧に教えていただいて、場所もその会社が実際に使っている場所だったので、本当にお葬式をしているみたいにやらせていただいたんです。

(C)「ゆずりは」製作委員会

──身近な職業ではないですが、演じるうえで初めて知ったことや発見はありました?

この作品のテーマに関わる部分でもありますが、葬儀社のスタッフは泣いちゃいけないってことすら知らなかったので…。これまで、葬儀社の方と接することもなかったし、どういう仕事か意識して考えたこともなかったので、すべてが初めてでした。映画をご覧になった方にもこういうお仕事なんだと知っていただけるかと思います。

──では、最後にこの作品を一言で紹介していただきたいです。

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登場人物全員の「成長」を描いている作品です。高梨自身も成長しますし、彼の存在によって周りが成長していくという姿を見守って頂けたらと思います。

『ゆずりは』は、若い方からご年配の方まで世代ごとに捉え方があるし、感じることも違うと思います。若い時に見ても、歳をとってから見たら、また違った感想をもつ作品だと思うので、ぜひいろんな世代の方に見ていただきたいです。

柾木玲弥さんの「喜」「怒」「哀」「楽」エピソード

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柾木玲弥さんの近況を、喜怒哀楽のエピソード別に教えてもらいました!

柾木玲弥さんの「喜」

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最近、同世代の共演者の人と現場で一緒になることが多いんです。僕は人見知りなんですが、仲良くなれたのでうれしかったです。

柾木玲弥さんの「怒」

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GW明けで電車が遅れてることが多くて、もう少し頑張れって思いました(笑)! 僕たちはGWとか連休が関係ない仕事なので、GW明けにこんな感じになるんだってことをはじめて知りました。

柾木玲弥さんの「哀」

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イチロー選手と大谷翔平選手の試合が見られなかったのが、ちょっと悲しかったです。野球に興味があるわけではないんですが、そんな僕でも気になるほどの大試合だったので…。

柾木玲弥さんの「楽」

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アマゾンプライム配信番組の『ドキュメンタル』がすごく好きで。新シーズンが始まったので、すごく楽しみにしています!

映画『ゆずりは』(配給:エレファントハウス/アジアピクチャーズエンタテインメント)は、2018年6月16日(土)より、新宿K’s cinema、イオンシネマ板橋ほかにて全国公開です。

(撮影:HITOMI KAMATA、文:大谷和美)

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    ライタープロフィール

    大谷和美

    大谷和美

    高校2年の時に観た「バトルロワイアルⅡ」に衝撃を受け、映画の道を志すも、縁あって雑誌編集者に。特撮誌、若手俳優グラビア誌等の編集・ライター、WEB編集者を経て、現在はフリーランスで活動中。人間の感情や社会の闇を描いた邦画が好きで、気づけばR指定のDVDばかり借りていることも。一方、元々好きだったライダー・戦隊などの特撮作品やコメディ映画も好んで観ます。他、元上司のバカタール加藤が主催するニコ生番組「崖の上の生放送」に準レギュラーで出演中。

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