2021年03月30日

U-NEXT×HBOmax 独占パートナーシップ締結|『ジャステス・リーグ:ザック・スナイダー・カット』はどこへいく?

U-NEXT×HBOmax 独占パートナーシップ締結|『ジャステス・リーグ:ザック・スナイダー・カット』はどこへいく?


今後の注目点



今回の発表で明言されなかったのがワーナー・ブラザースの新作長編映画の取り扱いについてです。現在映画館の機能が事実上停止している(3月に若干の緩和があり)アメリカではハリウッドメジャー各社が自社の大小の作品を取扱いに苦慮しています。

そんな中で、自社傘下、同系列の動画配信サービスにおいて劇場公開のタイミングと同時に併せて配信をスタートさせるという方法が、昨年2020年後半より採られるようになりました。Disney+では当初劇場公開を想定していた『ムーラン』『ラーヤと龍の王国』などの作品をプレミアム(追加料金が発生)の形で配信。さらにピクサーの新作『ソウルフル・ワールド』や『あの夏のルカ』も配信の形を採っています。さらに5月28日に『クルエラ』、7月9日からは『ブラック・ウィドウ』を劇場公開と同時に配信する予定です。

HBOmaxと同じワーナーメディアのワーナー・ブラザースも同様の手法を採用。2020年には試験的に『ワンダーウーマン1984』を劇場公開と併せての配信、『魔女がいっぱい』を独占配信に切り替えました。

『TENETテネット』のクリストファー・ノーラン監督はこの流れを受けて「『HBOmax』は最悪なストリーミングサービス」と痛烈に批判、さらに『ワンダーウーマン1984』のパディ・ジェンキンス監督やドゥニ・ヴィルヌーブ監督らもこのノーラン監督の発言に同調する動きを見せました。しかし、ユーザーレベルではそこまでの批判的な動きはなく、おおむね好意的に迎え入れられました。

この動きを得て、ワーナー・ブラザースは2021年に劇場公開予定だった17本の映画(『マトリックス4』『DUNE/デューン砂の惑星』『ゴジラVSコング』『ザ・スーサイド・スクワッド』など)を北米地区では劇場公開とHBOmaxでの配信のハイブリッドで行うことを発表しました。

今回のU-NEXTの戦略発表会においては“新作映画”は日本においては映画館が元気に機能しているために取扱いはないと語られました。確かに2020年の一時期を除けば日本の映画館は諸外国と比べても充分に機能していると言えます。何せ、このコロナ禍にありながらも『劇場版鬼滅の刃無限列車編』が歴代ナンバーワンヒットになったくらいですから。そのことを考えると映画は別物というジャッジも分からなくはありません。

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