映画コラム
緊急事態宣言直撃、『るろうに剣心 最終章 The Final』のこれから
緊急事態宣言直撃、『るろうに剣心 最終章 The Final』のこれから
ご存知の通り2021年4月25日日曜日から東京都、大阪府、兵庫県、京都府に新型コロナウィルスの感染拡大を受けての緊急事態宣言が発出されました。
大規模なクラスターが発生したというエビデンスもない中で映画館に対しては休業が求められ、該当地区の映画館はほぼ休館となりました。(このことに関して多くの反対意見、批判が集まっています。
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この宣言の影響をまともに受けてしまったのが映画『るろうに剣心 最終章 The Final』。
もともと『The Final』とそれに続く『るろうに剣心最終章The beginning』の2部作は新型コロナウィルスの感染拡大の影響で2020年の公開が延期されていました。
そんな中で『The Final』が2021年4月23日の公開となりましたが、その2日後に緊急事態宣言の発出となり再びコロナ禍の影響を正面から受けてしまいました。
それでも『るろうに剣心最終章 The Final』は最初の公開週末では1週先に公開された『劇場版名探偵コナン緋色の弾丸』と共に高い興行収入、観客動員を記録。公開予定日が宣言の期間中に該当してしまう複数の公開延期が続く中で、『コナン』と『るろうに剣心』が今年のGW興行の2強となることが確定させました。
数字で見る『るろうに剣心最終章The Final』の船出
東京と京阪神地区の映画の観客動員数・興行収入の割合をザックリと合算すると全国の45%~50%を占めています。これがすべて休館となるのでその影響力はあまりにも甚大です。
そんな中で、『るろうに剣心 最終章 The Final』は公開2日間の観客動員36万人、興行収入5.2億円を、公開3日間で観客動員51万人、興行収入7億円という数字をはじき出しました。
ランキングでは惜しくも『名探偵コナン 緋色の弾丸』(動員54万人、興行収入7.4億円)に競り負ける形になってしまいましたが、前述のような大きな制限のある中で『るろうに剣心』は文句なしの大ヒットといえる数字を上げました。
シリーズ累計動員は1000万人を突破し、『るろうに剣心』シリーズは文字通り日本映画史に残る大ヒットシリーズとなったと言えるでしょう。
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(C)和月伸宏/集英社 (C)2020映画「るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning」製作委員会