<ボクの殺意が恋をした>最終回まで全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
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2021年7月4日より放送スタートした日テレ系日曜ドラマ「ボクの殺意が恋をした」。
中川大志&新木優子W主演の本作は、殺そうとしてもどうしても殺せない殺し屋と、命を狙われるも恋に落ちてしまうターゲットが交わる新感覚のラブストーリー。
cinemas PLUSでは毎話公式ライターが感想を記しているが、本記事ではそれらの記事を集約。1記事で全話の感想を読むことができる。
もくじ
・第1話ストーリー&レビュー・第2話ストーリー&レビュー
・第3話ストーリー&レビュー
・第4話ストーリー&レビュー
・第5話ストーリー&レビュー
・第6話ストーリー&レビュー
・第7話ストーリー&レビュー
・第8話ストーリー&レビュー
・第9話ストーリー&レビュー
・第10話ストーリー&レビュー
・「ボクの殺意が恋をした」作品情報
第1話ストーリー&レビュー
第1話のストーリー
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男虎柊(中川大志)は、幼い頃に両親を亡くし、両親の友人・男虎丈一郎(藤木直人)に育てられた。今は、丈一郎が営む清掃会社で働いている。丈一郎と知り合いの刑事・綿谷詩織(水野美紀)は、そんな柊を見守ってきた。
一方、とある出版社では、大人気漫画「ハリネズミ探偵・ハリー」の作者・鳴宮美月(新木優子)が会議室で取材を受けていた。美月は大きな漫画大賞を受賞した人気漫画家。写真撮影のために美月が窓際に立つと、人影が窓の外に映りこんで邪魔をしてしまう。それは、一心不乱に窓を拭く柊。彼は、丈一郎とともに出版社のビルの掃除に来ていた。なんとも間の悪い柊に、丈一郎は頭を抱える。
帰り道、丈一郎は、リタイアして清掃会社を柊に譲ると告げる。突然のことに驚く柊。ただ、丈一郎は、肝心な時にいつも失敗してしまう柊を心配していた。その晩、柊は詩織から、丈一郎が撃たれたという連絡を受ける。丈一郎が埠頭で何者かに撃たれ亡くなったと言うのだ…。突然の出来事に、柊は悲しみ、混乱する。
しかし、ニュースでは、丈一郎の死は海に転落した事故と報道される。ますます混乱し激怒する柊に、詩織は自分が事故死として処理するように指示したと告げる。
詩織は柊に、驚くべき秘密を打ち明ける。警察にはSecret Operation Service・通称SOSという極秘の殺し屋組織があり、丈一郎はSOSに所属する殺し屋だったというのだ。
SOSは、テロリストや法で裁けない悪人たちを殺し屋に始末させていた。詩織はSOSの責任者で、丈一郎はこれまでいくつもの難しいミッションを誰にも知られずに遂行してきた伝説の殺し屋だったのだ。
詩織は、丈一郎のような殺し屋に恨みを持つ裏組織の人間に殺されたに違いないと言う。信じられないことばかり聞かされた柊は、衝撃を受ける。
さらに、詩織は断言する。丈一郎を殺したのは、鳴宮美月だと。事件現場付近の監視カメラには、美月が丈一郎を撃ち、海に落とすまでの一部始終が映っていた。美月には、テロ組織に多額の資金を提供している疑いがあった。丈一郎は指令を受けて美月を狙ったが、逆に殺されてしまったと言うのだ。
柊は、殺し屋になって丈一郎の任務を引き継ぎ、復讐することを決意する――!
第1話のレビュー
かっこよくて可愛くてポンコツな中川大志、美しいけどわがままで高飛車な新木優子が堪能できる目の保養ドラマ。…かと思いきや、ツッコんだり予想したり、みんなでわいわい楽しめそうな作品に仕上がっていた。
中川大志演じる男虎柊は、イケメンで優しくて運動神経抜群。木に引っかかった風船が取れず泣いている女の子を見かければ、すかさず助けてあげる。しかし、肝心の風船をいざ渡そうとしたところで枝に当たって割ってしまうし、女の子が泣き出したタイミングで母親がやってきてしまう。何でそうなる。ちょっと、いや、だいぶ間が悪い。
そんな柊は、小さい頃に実の両親を事故で亡くし、男虎丈一郎(藤木直人)に育てられた。柊と丈一郎が一緒に清掃会社で働く様子は親子とも友達ともまた違う、非常にいい空気感だ。
ところが、平和だったはずの2人の生活は突如終わりを迎える。丈一郎が、何者かによって射殺されてしまったのだ。この時点でドラマが始まってまだ10分と少しくらい。こんな段階で、藤木直人が消えるなんて悲しすぎる。背後には女性と思しき人影が見えるも、誰だかは分からない。
射殺された丈一郎だったが、なぜか報道では事故死扱い…不審に思った柊は、生活安全課勤務で昔から顔なじみの詩織(水野美紀)を問い詰める。すると、丈一郎が殺し屋だったこと、今回のミッションを最後に引退する決意だったこと、殺したのは鳴宮美月(新木優子)という女性であること、そして自らが丈一郎の所属していた殺し屋組織=SOSの責任者であることを説明した。そんな国家的な機密情報、関係者とはいえ簡単に話しちゃって大丈夫なの? という心配という名のツッコミはさておき、一応、美月が射殺をしたらしい証拠の映像は残っていた(こんなものいくらでも改ざんできるだろうけど)。
あまりにも衝撃的な内容に動揺していた柊は、両親が亡くなった時の丈一郎との会話を思い出す。「涙をぐっとこらえて、強さに変えろ」。たしかに今もその時かもしれない。その時かもしれないが、柊はそこで、自分が美月を殺す、という方向へ行ってしまう。丈ちゃんはそんなこと望んでない、とか言って、頬を張るくらいのことならしてもよさそうだが、詩織は「足を踏み入れたら戻れなくなるわよ」と諭すくらいで、わりとあっさり引き下がる。もうちょっとしっかり止めてほしかった。
そして、これまで顔出しをしてこなかった人気漫画家・美月が公の場に姿を現す授賞式当日。柊はバチっとスーツを着て現場へ。早々に詩織の命令に反した行動をとり、ターゲットに接触する。
しかし、射殺は邪魔が入り失敗。今度は詩織に言われたやり方で、毒薬を使って殺そうとした直後、美月の頭上からシャンデリアが落下…! 間一髪のところで柊が助け、事なきを得る。殺したいほど憎い相手のはずなのに。
SNSでも盛り上がっていたが、「なに助けちゃってんだよ~!」という柊の心の声、そしてその表情があまりにも可愛すぎた。ポンコツでも憎めない、可愛いとかっこいいをしっかり魅せきる中川大志のコミカルな演技がすごくいい。本人のコメントで、「『笑わせる』ではなく、『笑われる』をテーマに演じていきたい」とあったが、まさにその通りのお芝居だったと思う。こちらに笑うことを強要することは一切なく、なにやってんの~! とツッコむことができ、それでいて可哀想にも見えない。この絶妙なさじ加減が、この作品を成立させているのではないかと感じた。
結局この日、柊は美月を手にかけることはできなかった。だが、柊の中から殺意は消えていない。
今度は美月の家へ。しかし、そこには人気モデル・八乙女流星(鈴木伸之)、またの名を“デス・プリンス”という天才的な殺し屋が、美月を殺害すべくすでに準備を進めていた。柊はデス・プリンスが仕掛けた殺害方法を見抜き、またしても美月の命を救う。やっぱり、殺すべき相手でも見て見ぬふりはできない柊。この人、ほぼ条件反射で体が動いてしまうらしい。壊滅的に殺し屋の才能がない気がするが、果たして…。
今回、気になるところがいくつかあった。
まずは柊が何度か思い出していた幼馴染らしい少女・葵の存在。あの子はいったいどう物語に関係してくるのだろう? 柊が読んでいた手紙に添えられたイラストの色遣いが、なんとなく美月の描くマンガ「ハリネズミ探偵・ハリー」に似ていたように感じた。
そして、シャンデリアの一件。デス・プリンスは八乙女流星として、授賞式会場でキャンドルを美月に手渡していた。この時点ですでに、粉塵爆発を計画していたと考えてまず間違いないはずだ。すると、会場でわざわざシャンデリアを落とすなんてことはしないんじゃないだろうか? であれば、あれはいったい誰が?
怪しい人は何人か上げられそうだが、会場を後にした美月のアシスタント、“フッ軽さん”こと水瀬千景(田中みな実)が、シャンデリアの前にたたずむ柊のことをじっと見ていたのは1つの判断材料になるかもしれない。あの視線が意味するものとは…。
どうやらうすうす自分の命が狙われていることを察しているらしい美月。度々命を助けられたとはいえ、気付いたら自分のマンションの屋上にいた奴なんて不審者以外の何者でもない気がするが、柊にボディーガードになってほしいと依頼する。急接近するターゲットと殺し屋。個人的には、丈一郎が柊を強くするために授けた種々の知識や技術を、人を殺めることに使ってほしくはないな、と思いつつ…美男美女が織りなす、読めそうで読めないスリリング(?)な展開が、来週も待ち遠しい!
※この記事は「ボクの殺意が恋をした」の各話を1つにまとめたものです。
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