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2021年07月26日

<お耳に合いましたら。>最終回まで全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

<お耳に合いましたら。>最終回まで全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】



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2021年7月8日より放送開始した「お耳に合いましたら。」。

テレビ東京が音楽ストリーミングサービス「Spotify」と共に、ポッドキャスト番組と連動させたオリジナルドラマである本作は、伊藤万理華演じる会社員の高村美園が、とあることをきっかけにポッドキャストを始め、人気のパーソナリティ目指して奮闘する物語。

cinemas PLUSでは毎話公式ライターが感想を記しているが、本記事ではそれらの記事を集約。1記事で全話の感想を読むことができる。

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もくじ


・第1話ストーリー&レビュー

・第2話ストーリー&レビュー

・第3話ストーリー&レビュー

・第4話ストーリー&レビュー

・第5話ストーリー&レビュー

・第6話ストーリー&レビュー

・第7話ストーリー&レビュー

・第8話ストーリー&レビュー

・第9話ストーリー&レビュー

・第10話ストーリー&レビュー

・第11話ストーリー&レビュー

・第12話ストーリー&レビュー

・「お耳に合いましたら。」作品情報

第1話ストーリー&レビュー

第1話のストーリー



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高村美園(伊藤万理華)は、とある漬物会社に勤める会社員。彼女の楽しみはお気に入りのポッドキャスト番組を聴き、会社帰りに“チェンメシ”(チェーン店グルメ)を買って、ひとり自宅で満喫すること。

大勢の前で自らを表現することが苦手な美園であったが、「好きなこと」を語るときだけ熱量が溢れる美園の姿を見ていた同僚・亜里沙(井桁弘恵)に、ポッドキャスト配信をやってみることを勧められる。

そして美園はある夜、大好きなチェンメシを片手に、はじめてのポッドキャスト配信に挑戦することに。トークのルールもわからない美園であったが、その気持ち溢れる、実に“おいしそうな配信”が徐々に反響を呼んでいく。

そして、会社の後輩で“音オタク”の佐々木(鈴木仁)もそこに加わり、美園は仲間とともに、番組「お耳に合いましたら。」の人気パーソナリティを目指して、成長していく…。

第1話のレビュー



「この番組は! 番組……でいいのかな? 私が、私が好きなものをいつまでも好きでいられるように始めました!」

好きで好きでたまらないものがある人は幸せだ。さらに、その好きなものを自分の言葉で表現して、誰かに届いたときの幸せったらない。そこから予想もしなかったことが起こることだってある。

元乃木坂46の伊藤万理華主演「お耳に合いましたら。」は、そんな楽しさをギュッと凝縮して伝えてくれるドラマだ。テーマは流行の兆しを見せているポッドキャストと、どこの街にもある馴染みのチェーン店グルメ、通称“チェンメシ”。これまでテレビ東京が得意にしてきた趣味ドラマに、“好きを伝える”という要素を合盛りさせた、松屋のカレギュウのようなドラマである。

見どころは松屋のメニューのようにたくさんある。まずは何かを表現するのが苦手だけど、チェンメシとラジオと氷川きよしが大好きな主人公・高村美園を演じる伊藤万理華。とても地上波連ドラ初主演とは思えないほど、のびのびと演技している。美少女に見られなくてもまったく平気。どこにでもいる漬物会社のOLを演じるため、あえてオーラを引っ込めているように感じる。でも、おどおどしたり、早口になったり、あごを突き出したり、ぴょこぴょこ動いたりする姿がとても愛らしい。エンディングの「お耳にダンス」も素晴らしい。このダンスが毎回変わるというのだからゼイタクな話である。

もちろん、チェンメシによる飯テロも炸裂する。第1話は松屋。食べたことがある人なら味や匂いがくっきり思い出せるし、食べたことがない人でも次に街を歩いたときに店が気になるのは間違いない。なんなら、ドラマを観終わったら家を飛び出して、黄色い看板めがけて突撃したくなる。松屋はいつでも我々を待っていてくれる。

そしてポッドキャストの楽しさ。制作に協力しているSpotifyは音楽を楽しむためのサービスだと思われがちだが、近年力を入れているのが音声コンテンツであるポッドキャスト。ラジオと似ているのだが、プロが作ったラジオ番組よりもっとゆるい印象がある。美園のように一般人が自分の好きなことについて、ゆるゆる喋っている番組も少なくないから、いつでもどこでもゆるゆるとした気分で聴くことができる。何を隠そう、筆者もポッドキャストをSpotifyで配信している。だから、美園の気持ちも使っているAnchorというアプリのこともよーくわかるのだ。

毎回登場するレジェンドパーソナリティーにも注目したい。第1話に登場したのは吉田照美。この道45年以上の超ベテランがこんな言葉で美園を後押ししていた。

「何かを好きになる感情っていうのは、言葉にして誰かにちゃーんと伝えないと、心が麻痺してしまうらしいよ」

吉田照美の言葉を受け取った美園が自分でポッドキャストを始めるときに最初に言ったのが、冒頭に掲げた言葉である。

グルメと車中泊と人情話をかけ合わせた傑作ドラマ「絶メシロード」の生みの親である博報堂の畑中翔太が仕掛け人で(だから濱津隆之も登場する)、脚本は「絶メシロード」も手がけた才人・マンボウやしろ(彼もラジオパーソナリティー)、監督は『青葉家のテーブル』の松本壮史が務めている。花澤香菜のOP曲、にしなのED曲も含めて、まったく隙のない布陣で描かれる「好き」にまつわる物語。どんな展開を見せるのか楽しみだ。


※この記事は「お耳に合いましたら」の各話を1つにまとめたものです。

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(C)「お耳に合いましたら。」製作委員会

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