<SUPER RICH>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第9話ストーリー&レビュー
第9話のストーリー
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氷河衛(江口のりこ)の献身的な補助で、強盗に刺されて傷ついた春野優(赤楚衛二)は回復。そして2人は桜(美保純)と良次(上島竜兵)を証人に、晴れて婚姻届を提出した。また、今吉零子(中村ゆり)、鮫島彩(菅野莉央)を引き留めた『スリースターブックス』は以前入っていたオフィスビルへと移転し、1年後には株式上場を考慮するまでに成長する。
そんなある日の役員会議で、衛は自身の勤務形態をリモートに変えたいと言う。出産育児を経験している鮫島から、リモートワークの課題を指摘された衛は、経験のために自分で運用してみたいというのだ。田中リリカ(志田未来)は衛のリモートワークを懸念し、宮村空(町田啓太)に相談を持ちかける。会社のナンバー1の衛がリモートを続けるなら、明確なナンバー2を据えるべきだと言う。
その夜、優に真子(茅島みずき)から急な連絡が入る。それは、優の実家に関わる重大な出来事で…。
第9話のレビュー
もういい加減、このドラマの超特急ジェットコースターっぷりには慣れないといけないだろう。第9話、衛(江口のりこ)と優(赤楚衛二)は晴れて籍を入れ、スリースターブックスも元のオフィスに戻り、上場を目指して舵を切り始めていた。
売上も上昇、将来有望な作家も少しずつ集まって、航海は順調に思えたが……。そんな矢先、衛が脳梗塞で倒れてしまう。
「今後の勤務体制を見直すためにも、リモート勤務を試しておきたい」と上手く言い訳し、自宅勤務に切り替える衛。その影響で、CFOである今吉(中村ゆり)に負担が。やはり投資家は直接、社長と話したがるものだ。「誰よりも対面での打ち合わせを重んじていたのに」と東海林(矢本悠馬)を始めとする社員たちも首を傾げる。
「CEOの代わりになれるCOOが必要」とするリリカ(志田未来)の進言により、優がその大役を担うことに。しかし、雲行きは決して穏やかではない……。
社長である衛が直接動かない限り、遅々として進まない案件も出始めた。そんな中、優の父親に1000万の借金があることが発覚。妹の学費が支払えないために、退学まで検討しているという。
衛の体調不良と、優の実家のゴタゴタ……。ふたつの問題ごとがタイミング悪く重なり合ってしまった。
この辺りで、どんどん優の様子がおかしくなっていく。筆者は気が気ではない。衛との結婚から1年4ヶ月、たったこれだけの期間でなぜここまで? と不思議に思ってしまうほど、優はやさぐれてしまうのだ。遅い反抗期の到来か。「もう工場なんて辞めたら?」と父に対して爆弾発言までかました。
確かに、お金がないせいで実家では問題が多発、仕事も上手くいかず、病気の嫁の世話を(かつての)恋のライバル・空(町田啓太)がしていたとなったら、やけ酒をしても仕方がないか……。
「頭を冷やしてくる」と外出した優の元へ、過去にインターンとして共に働いた豪徳がやってくる。優に対して誘いをかけるが、その内容は、いかに。
やぶれかぶれになった問題児を救えるのは、衛しかいない。
「言いたいことが1500個ある。腹割って話そか」と啖呵を切る衛が、実にかっこいい。言いたいことを言えなくなった、あるいは我慢するようになった瞬間から、夫婦は離れていく。そうだとしたら、互いに手綱を引き戻すことができるのは、このタイミングしかない。
優くん、きっとあなたは、父や母に嫌気が差したのではない。彼らに「かつて貧乏だった自分」を重ねているだけなんだ、きっと。それは自己嫌悪。名前どおり「優しい自分」を思い出せば、まだ戻って来られる場所にいるはずだよ。
※この記事は「SUPER RICH」の各話を1つにまとめたものです。
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