<SUPER RICH>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第11話ストーリー&レビュー
第11話のストーリー
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氷河衛(江口のりこ)は、島谷聡美(松嶋菜々子)から『MEDIA』社が『スリースターブックス』にTOB(敵対的買収)を仕掛けるという連絡を受ける。しかも、TOB後は宮村空(町田啓太)を『スリースターブックス』のCEOに据えると言うのだ。衛は優(赤楚衛二)とともに空に会って真偽を問う。すると空は、自分も「やりたいことをやってみたくなった」と告げる。
衛と優は、今吉零子(中村ゆり)、東海林達也(矢本悠馬)、鮫島彩(菅野莉央)たち役員を集めて事情を話す。聡美が2年前から用意周到に空のヘッドハンティングを開始したこと、『MEDIA』が欲しいのは『スリースターブックス』が持つ作品と作家のライセンスだけで、空以外の社員は不要になってしまうこと、さらに、潤沢な資金でTOBを仕掛ける『MEDIA』に対抗することは困難を極めることも…。それでも、衛は社員たちを守るために『MEDIA』の買収に対抗して、友好的に買収・合併してくれる相手を探すことになり…。
一ノ瀬亮(戸次重幸)から始まり仲間に裏切られ続けた衛だが、優たちと上場にまで押し上げた『スリースターブックス』に最後の引導を渡すのは空と聡美になってしまうのか?波乱の物語が完結!
第11話のレビュー
やはり、宮村空(町田啓太)は裏切り者ではなかった……! 最終回直前まで疑ってしまっていた。誠心誠意、謝罪したい。彼は敢えてMEDIA社に近づき、聡美(松嶋菜々子)のTOBを阻止しようと機を狙っていたのだ。「敵を欺くときは味方から」というやつである。
「僕たちの会社を絶対に守りましょう」……力強い言葉が、きっと衛(江口のりこ)だけじゃなく全社員に、そして全視聴者にも届いたに違いない。決してMEDIA社の好きにはさせない。そんな強い意志を持って、スリースターブックスを救ってくれるホワイトナイトを見つける旅が始まった。
ホワイトナイトとは、MEDIA社よりも高値で会社を買ってくれ、しかもスリースターブックス側の味方になってくれる投資家のことを指す。かつて衛たちを裏切った一ノ瀬(戸次重幸)が投資家として返り咲き「助けてやろうか?」と近づいてきた。しかし……彼はまるっきり税金のことを度外視していたようである。最後の最後まで、良いところのない戸次重幸だった。
語学力をメキメキと上達させた優(赤楚衛二)が各国に飛び、ホワイトナイトを探すも、進捗は芳しくない。あわや……ギリギリのところで衛が下した決断は?
なんと、MEDIA社の言う通り、スリースターブックスのCEOを退任! 代わりに宮村がCEOの座に収まった。このままスリースターブックスはMEDIA社に乗っ取られてしまうのか……と戦々恐々とするも、実は裏をかかれたのは聡美のほう。
衛は、スリースターブックスとは別の新会社を設立し、作家たちの契約書を書き換えて難を逃れたのだ。MEDIA社が狙うライセンスの旨みを下げるため「次回作は好きな場所で描いてOK」といった内容の契約書に……。
最後はなんとも華麗な方法で、苦境を乗り越える様を見せてくれた。社員同士で力を合わせて……と書いたら格好良すぎるけれど、それもすべて、社員たちの衛に向けた「愛」があったからこそである。
このドラマは、11話分のストーリーでもって、私たちに教えてくれた。
お金の大切さ。愛の重要さ。人は一人では生きていけない事実。そして、お金に執着するがあまり訪れる破滅の愚かさ。
衛が最後に言っていた言葉が最適解であるような気がする。本当の「スーパーリッチ」とは何なのか。お金のことは気にせずに、好きな人と好きな仕事をして、美味しいご飯を食べて、あったかい布団で眠る。そんな幸せを軽んじることがないように。
後悔のない生き様であれ! そう、背中を押してくれるドラマだった。
(文:シネマズ編集部)
※この記事は「SUPER RICH」の各話を1つにまとめたものです。
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