「恋です!」杉咲花が魅せる喜怒哀楽|「夜行観覧車」「湯を沸かすほどの熱い愛」…


ドラマ「恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜」(2021)赤座ユキコ役


©日テレ「恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜」

視覚障害だけど完全に見えないわけではなく、顔を近づけると大きい文字は判別できたりする。その絶妙なニュアンスが難しそうに感じるが、杉咲は違和感なく演じている。たこ焼きを食べるときにまず口先にあてて熱さを確認するシーンは印象的だった。

またこの作品を通して発見だったのは、目に力のある役者さんだと思っていたが、目の動きが少ない役でも表現力がある人なのだとわかったことである。恋に出会ったよろこび、はじめてのアルバイトに奮闘するシーンなど、ユキコの気持ちが手に取るように伝わってきた。特に印象的だったのは第9話、森生のためにわざと別れを告げ、一人になって道端で泣き崩れるシーン。悲しみが伝わってきて、背中からも心情がわかる。全身でお芝居ができる人なのだ。

茶髪のボブヘアやファッションもかわいく、ビジュアル的にもいろんなスタイルが似合う人だなとあらためて感じた。

感情のバリエーション豊富、リミッターをどこまでも外せる人


©日テレ「恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜」

例えば同じ喜怒哀楽の中の「哀」でも、さまざまな表現ができる杉咲花。繊細で細やかな演技ができる一方、感情を爆発させる場面では何段階にもリミッターを解除できる。顔でも声でも身体のひとつひとつでも感情を表現できる。

これからの彼女が今度はどんな感情を見せてくれるのか、楽しみで仕方がない。


【関連記事】<恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ

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(文:ぐみ)

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