映画コラム
<検証>なぜ日本で『スパイダーマン』だけがヒットし続けるのか?
<検証>なぜ日本で『スパイダーマン』だけがヒットし続けるのか?
なぜ、日本でスパイダーマンだけはヒットし続けるのか?
最初のサム・ライミ監督版の大ヒットは異常現象と言っていい出来事で、”スパイダーマン映画”というジャンル・ブランドが確立されて、それ以降演じる役者が変わってもスパイダーマンが登場する映画が支持されていることにつながっています。
アメコミ映画である以前に”スパイダーマン映画”。
”スパイダーマン映画”は別腹。
以上のような区分けが日本でもしっかりと成り立っています。
最初の3つの大ヒットについては、今ほどアメコミ映画が乱発されていないから物珍しさがあったのではという意見も耳にしたことがありますが、当時(今もあまり変わりませんが)アメコミは物珍しすぎて、より一層、普通の人たちは手を挙げないと思います。
同時期のヒット作というと『ハリポタ』や『ロード・オブ・ザ・リング』がありましたが、前者は当時最大級のベストセラー小説の映画化で、後者は長年に渡って地道に普及し続けた作品の映画化なので、経路はちがっても“みんな知っている”という点では共通しています。
一方で、『スパイダーマン』は日本国内でそこまでの存在であったか?は非常に疑問です。
ある一定の世代の人たちは実写特撮(なんとスパイダーマンの初実写化は日本なのです!!)やアニメーション版を見ていた人もいると思いますが、それが2002年当時の劇場に『スパイダーマン』を求めてやってきた観客層のメインだったとは言い難いです。
出演者がビッグネーム揃いだったかと言えばトビー・マグワイア、キルスティン・ダンスト、ジェームズ・フランコ、ウィレム・デフォーというメインの4人は当時も今も映画ファンには訴求しても、一般的な層にまで達している人(例えばトム・クルーズとかブラッド・ピットとかとか)とは言えない存在です。
サム・ライミ監督だって、通好みのホラー映画の達人として映画ファンから信頼度が高かい若きカルト映画監督でしたが、スピルバーグの様に名前で人を呼べるタイプの監督ではありません。
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