<DCU>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第7話ストーリー&レビュー
第7話のストーリー
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心臓病の娘のために那由(明日海りお)がプロデュースした、リモートダイビングVRのお披露目イベントが病院で開かれていた。東都重工と共同開発した技術に大興奮の子どもたち。元カノ・玉井千英(鷲見玲奈)の入院中の息子を見舞った大友(有輝)もこのイベントに参加し、穏やかな時間を過ごしていた。
だが事態は一変、海中のリモートカメラが何かに乗っ取られてしまう。同時刻、DCU本部には沖合で一艘の水上バイクが爆発したとの報告が入った。船着場の映像には水上バイクに乗り込む成合(吉川晃司)の後ろ姿が映っており、新名(阿部寛)はなんとか動揺を隠す。
爆発物の破片を回収した結果、那由のリモートダイビングVRで使用されているカメラとの関連が発覚。水族館で起こった殺人事件がキッカケで、那由と成合がつながっていることを掴んでいた新名は、再び那由に接触を図る。
リモートダイビングVRの開発を指揮し、瀬能(横浜流星)の父を知る笠原英伍(岡田浩暉)にも協力を仰ぎ捜査に乗り出すDCUメンバーたち。だが、事件は病気の子どもたちを巻き込んだ想像もつかないものへと発展してしまう。
第7話のレビュー
「DCU」はついに最終章へ突入。新名(阿部寛)と陽生(横浜流星)は15年前の水難事故に関する秘密をそれぞれ抱えたまま、次の捜査へ。第7話では、前回も登場した根岸那由(明日海りお)という母親の愛がまた新たな事件を引き起こす。
ある日、病院でリモートダイビングVRのお披露目イベントが開催されていた。それは那由が心臓病を患う娘に海を見せるためにプロデュースしたものだ。長年の夢が叶い、喜ぶ那由だったが、海中のリモートカメラ2台が何者かに乗っ取られて暴走。水上バイクにぶつかり、爆発してしまう。
その水上バイクに乗っていた人物こそ、新名の元バディ・成合(吉川晃司)だった。
爆発物の破片を回収した結果、リモートカメラにはプラスチック爆弾が取り付けられていたことが分かる。実は那由もブラックバタフライのメンバーであったが、ロペス(フェルナンデス直行)や木見(加藤雅也)が口封じのために殺されたことで恐ろしくなり、組織を抜けるために成合を殺そうとしていたのだ。
しかし、成合は爆発の寸前に水上バイクを捨て生き延びていた。那由は再び同じ方法で成合の命を狙うが、彼の方が一枚も二枚も上手。作戦はすぐにバレ、心臓病の娘が家を抜け出して向かった水族館が狙われてしまう。
そもそも、那由がブラックバタフライに加入したのは娘の手術費用を稼ぐためだった。成合を殺害した後、那由は海外に逃亡しようとしていたが、水族館が狙われることを知り、少しの迷いもなく娘を助け出そうとする姿に母親としての深い愛情を感じる。
結局、新名の奮闘でリモートカメラの動きは爆発寸前で停止。手錠をかけられ、遠くから娘の無事を確認して心を撫で下ろす那由の表情が切ない。そんな純粋に娘を思う気持ちを利用した成合はやはり冷酷なテロリストなのだろうか。
ラストでは、新名が文字通り、15年前に起きた水難事故のカギとなる“鍵”を陽生に手渡した。その鍵を持って再び成合に接触した陽生は、そこで父がどんな乗り物も乗っ取ることが可能な遠隔システムの技術を横流しし、テロリストから高額な報酬を得ていたことを知る。
そして、「自分の目で確かめるんだな。鍵を使って」と言い残し、陽生の元を去る成合。きっと彼は陽生がもう鍵を手にしていることに気づいているのだろう。もし成合が本当にテロリストの一味なら、力ずくでも鍵を奪うはずだ。でもそうしなかったのは、瀬能博士の技術を手に入れたブラックバタフライが起こそうとしているテロをDCUに知らせるためではないだろうか。
吉川晃司が演じる深い謎に満ちた成合の動きから最終回まで目が離せない。
※この記事は「DCU」の各話を1つにまとめたものです。
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