「明日カノ」第9話:楓(高野洸)の本領発揮、変わっていく萌(箭内夢菜)
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累計発行部数300万部突破したをのひなおの人気漫画「明日、私は誰かのカノジョ」(マンガアプリ「サイコミ」で連載中)がMBS/TBSドラマイズムにてドラマ化。2022年4月12日放送スタートした。
悩みを抱えて生きる5人の少女を描いた本作。一週間に一回レンタル彼女としてお金を稼ぐ「雪」や、孤独を抱えて寂しさを男で紛らわす「リナ」、見た目に固執して整形を繰り返す「彩」、周りに流されず、“自分”を持っていると語る「萌」、夜の街で“今”を生きる「ゆあ」らが各章で主人公となり物語が進む。
本記事では、その第9話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。
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「明日、私は誰かのカノジョ」第9話レビュー
「明日カノ」第9話はホストとしての本領を発揮していく楓(高野洸)と、その彼に恋して、どんどん見た目や考え方が変化していく萌(箭内夢菜)の姿が印象的だった。誰にも女扱いしてもらえない。自分は主役にはなれない。そんな孤独や劣等感を内に抱えた萌の前に突然現れた王子様、楓。優愛(齊藤なぎさ)の担当ホストのハルヒ(藤原樹)みたいに、あからさまな感じでシャンパンを煽ったり、客を風俗で働かせようとしたりしない。あくまでも「萌ちゃんはそんなことしなくていいんだよ」スタンスだ。
頻繁に連絡もくれるし、私服姿でデートに行ってくれる。帰りはタクシー代を握らせて、萌を見送る。とにかく楓はマメ。相手が夢から醒める隙を少しでも与えない。だけど客にキスしたり枕営業をかけたり、自分を犠牲にするようなことは絶対にしないのだから、楓がどれほどホストとして優秀なのかが分かる。
だからもちろん、被り客(同じホストを指名している女性客)も出てくる。少しでも楓と一緒にいたいからと、シャンパンを入れる萌。堅実にためていた貯金も底をつき始め、ついに萌は自らを売りにする高収入のアルバイトに手を出してしまう。
リナ(横田真悠)に紹介してもらって、雪(吉川愛)からレンタル彼女の仕事を紹介してもらおうとした萌。「今の萌ちゃんも素敵だけど」と前置きしながらも、レンタル彼女になるには女性らしい服装やメイクが必要だから、今の萌には難しいことを告げる。そんな萌を、リナは男ウケのいいビジュアルに大変身させるのだった。
リナも雪も優しい。少しもばかにすることなく、変わりたいという萌の願いに全力で応えてくれるのだから。ただ、「好きな人のためにお金を稼ぎたい」というその理由だけには目を瞑って。
「全てを打ち明け合って、全てを信用し合う。そんな100パーセントな関係になんて、なれなくてもいいのかもしれない。他人から見れば歪だったとしても、その関係が自分にとって何よりの救いになることだってあるんだと思うから」
孤独や不安を埋めるため、年上の男性たちに自分を売るリナ。
楓の時間を買うために、自分を売ろうとする萌。
そして、本音を隠したままで友人関係を続ける雪とリナ。
明日を生き抜くため、誰かの“カノジョ”になる。歪な関係に依存せざるを得ない、満たされない気持ちを抱える彼女たちが愚かだとは思えない。「ただ、リナ自身が自分のことを嫌いにならないような、そんな考え方ができるといいよね」。雪が語るように、本作の主人公たちが自分のことを好きでいられる道に辿り着けるよう、願わずにはいられない。
(文:苫とり子)
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(C)「明日、私は誰かのカノジョ」製作委員会・MBS