<鎌倉殿の13人・執権義時編>39話~最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第42話ストーリー&レビュー
第42話のストーリー
▶︎「鎌倉殿の13人」の画像をすべて見る決意を新たにした源実朝(柿澤勇人)は、後鳥羽上皇(尾上松也)を手本として人任せにせず自ら裁定を下すことを決意。泰時(坂口健太郎)をそばに置き、自身の政まつりごとを進める。一方、鎌倉内での地位を盤石なものとした義時(小栗旬)は、のえ(菊地凛子)に勧められて執権を名乗ることを決断。未熟な実朝らをけん制する。実朝と義時との関係がうまくいっていないことに政子(小池栄子)が気をもむ中、源仲章(生田斗真)が京から戻り……
第42話のレビュー
「私だよ!上皇様だよ!」そう、後鳥羽上皇(尾上松也)の存在感が増してきた。
「安寧の世を築きたい」
そう意を決した実朝(柿澤勇人)の夢枕に後鳥羽上皇が立った。
実朝には周りに信頼できるものはいない。ここからますます後鳥羽上皇を頼りに思うようになる。
実朝が政に加わろうとしても、義時(小栗旬)を始めとした宿老たちはそれを許さない。自分たちにまかせておけばいい。あくまで鎌倉殿はお飾りだ。
しかし、実朝は鎌倉を取り戻したいという強い想いを持っていた。泰時(坂口健太郎)をそばに置き、政に取り組んでいく。
一方で、義時は北条の力を強めるために、ついに「執権」を名乗ることを決意する。
そんな中、源仲章(生田斗真)が京から東大寺大仏殿を再建した陳和卿を連れてくる。
陳和卿は実朝に会ったとたんにポロポロと泣き始めた。実朝は前世で宋の国・育王山の長老で、自分はその門弟だったというのだ。この場面を夢に見たことがあると言う実朝は、自分の夢日記を見せ、船に関する話がしたいはずだと陳和卿に言う。
「大きな船を作り、宋と交易を行おう」という言葉に、実朝は船を作る決心をする。
これはもちろん、京が手を引いていること。
後鳥羽上皇の干渉に、義時はイライラモード全開だ。船を作ることには大反対。
が、当の実朝は、泰時や千世(加藤小夏)に船ができたら一緒に海を渡ろうと嬉しそうに話す。そう言われたときの千世の嬉しそうな表情がまぶしい。本当に実朝のことを大切に思っていて、実朝もそのことを知っているのがせめてもの救いだ。
船の建造は、陳和卿や八田知家(市原隼人)らが中心となって進められていく。
八田は、この船ができあがったら隠居しようと決めていた。はだけた胸元、隆々とした筋肉からは想像がつかないが、八田は十分おじいちゃんなのである。
実朝、八田の想いが乗った船。しかし、この船が大海原に出ることはなかった。船の重さの値が異なっており、これでは砂浜にめり込んで進まない。この値は時房(瀬戸康史)が書き換えたもの。要するに、義時の企みである。
意気消沈する実朝を政子(小池栄子)は励ます。
「自分の政をしたければ、もっと力をつけなさい」と。
そして、とっておきのアイディアを実朝に預ける。
「朝廷に連なる高貴な血筋をもらい受ける」という実朝に、義時は動揺する。それでは、頼朝が思い浮かべた鎌倉とは異なってしまう。どうにかしてこの流れを止めたい義時だが、政子も実朝の計画に一枚噛んでおり、疎外感を覚える。
この流れに源仲章はご満悦だ。どんどん、悲劇のフラグが立っていく。
暗く重くなっていく物語の中で、今回ほっこりしたのは北条時政(坂東彌十郎)の登場だ。ラストの出番となったが、笑顔での退場は少しホッとできるものとなったはずだ。
※この記事は「鎌倉殿の13人」の各話を1つにまとめたものです。
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