<鎌倉殿の13人・執権義時編>39話~最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第47話ストーリー&レビュー
第47話のストーリー
▶︎「鎌倉殿の13人」の画像をすべて見る幕府の後継者争いが発端となり、乱れる京。朝廷の象徴である内裏が焼け落ちると、後鳥羽上皇(尾上松也)は再建費用を日本中の武士から取り立てることを決める。しかし、北条義時(小栗旬)は政子(小池栄子)と大江広元(栗原英雄)の支持を得て、要求を先送りにすることを決断。泰時(坂口健太郎)をはじめ御家人たちが後鳥羽上皇との関係悪化を心配する中、三浦義村(山本耕史)は京で大番役を務める弟・胤義(岸田タツヤ)に……
第47話のレビュー
義時、全然幸せそうじゃないな、と思ってしまう。落ち着かない鎌倉。それは京でも一緒だった。
どうにかして鎌倉、というか義時(小栗旬)を黙らせたい後鳥羽上皇(尾上松也)。そんな上皇に絶対に従いたくない義時。一歩も引かない。
京では源氏の末流の源頼茂が、鎌倉殿が三寅に決まったことを不服とし、謀反を起こしていた。そして、内裏に火を放ち、自らの命を絶った。
内裏が燃え、宝物も消失。この再建のために、上皇は御家人たちに費用の捻出を命じる。義時は当然、これを拒否し、御家人たちと対立することは目に見えている。それが上皇の狙いだった。
そして、事態はまんまと上皇の思い通りになる。その中で暗躍する三浦。
上皇は京都守護の伊賀光李を襲撃、自害させる。光李は義時の義兄、つまりのえ(菊地凛子)の兄である。
ここから、京は北条討伐に動き出す。上皇は、不満を抱いているであろう有力な御家人たちに院宣を送る。もちろん、三浦義村(山本耕史)のところにも届いていた。
当然、討って出るだろうと思ったが、義時は違った。
院宣で言われているのは、義時追討ということだけ。鎌倉を攻めることが目的ではない。義時は、自分が犠牲になれば鎌倉を守れると決意を固めた。
もちろん、泰時(坂口健太郎)は反対した。が、彼には止められない。
いま、義時を動かすことができるのは、政子(小池栄子)だけだ。政子は、義時を、鎌倉を救うために集まった御家人たちの前で演説をする。
上皇の狙いは義時の首だということも打ち明け、義時が憎まれても仕方がない、ということも伝える。そして、「未来永劫、西の言いなりになるか、戦って坂東武者の世を作るか」と問いかけた。涙をにじませながら、鬼気迫る政子の演説は心を打つものがある。泰時も呼応し、御家人たちも続く。
一度はバラバラになったように見えた北条家。しかし、「鎌倉殿の13人」の物語は、北条家の物語なのだ。政治的な側面を見せながらも、ここにきて、改めて家族の存在の大きさを見せつけた。
そして、このときだけは閉じていた目をしっかりと開く大江殿……愛……。
家族と言えば、のえはここの輪に入っていない。
義時は泰時が跡を継ぐことが何よりの喜びと語った。のえもそれを盗み聞きしていた。自分の息子を後継ぎにしたい。政子や実衣(宮澤エマ)に後押ししてもらおうとするが、彼女たちも泰時が跡取りだということを認めている。
のえは、妙に八重のことをくさすけれど、それは息子を後継ぎにしたいからなのか、それとも、八重のことが気に入らないだけなのか。実は八重にヤキモチを焼いていたり……ということはないだろうか、なんて。
来週、いよいよ最終回。サブタイトルは「報いのとき」。
これまでしてきたことの報いを受けるということなのだろうか。個人的には義時が鎌倉してきたことは、あくまで鎌倉のためなのに、と思ってしまう。
彼がまずかったのはのえへの物言いだ。そんな報いを受ける可能性もあるのだろうか。
なんにせよ、このサブタイトルにはさまざまな意味が込められているような気がする。
※この記事は「鎌倉殿の13人」の各話を1つにまとめたものです。
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(C)NHK