<夕暮れに、手をつなぐ>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第6話ストーリー&レビュー
第6話のストーリー
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お互いの夢に向かって歩む中で、浅葱空豆(広瀬すず)と海野 音(永瀬廉)の2人の距離が少しずつ変わっていく。空豆はデザイナー見習いとして久遠(遠藤憲一)のもとで全てをデザインに打ち込む日々を過ごし、音は一緒にユニットを組む新たな歌姫と出会い才能が輝き始める。そんな中、空豆はデビュー間近の音が遠くに行ってしまう気がしてきて…
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第6話のレビュー
「アンダーソニア」に入ってからというもの、空豆(広瀬すず)の天才性はとどまるところを知らない。服や靴に印をつけてわかりやすく整理整頓するなどアシスタント力も高く、おまけに葉月(黒羽麻璃央)からもらった服をさっそく自分らしくコーディネイトしてもいる。デザイナーとして第一線で活躍する久遠(遠藤憲一)よりも斬新な布の組み合わせを閃いたり、車椅子でやってきた大御所に対して「車椅子はファッションアイテム」と言いながら大胆にハサミを入れ、着脱しやすいスカートを製作したりなど、まさに猪突猛進。
広瀬すずはこれまで、映画『ちはやふる』シリーズやドラマ「ネメシス」(日テレ系列)など、ずば抜けた天才少女役を演じることも多かった。今回演じる空豆というキャラクターは、「天才性」といった共通点を保ちつつ、細かいことは気にしない天真爛漫な性格やちゃんぽんされた九州弁など、他にない要素がミックスされた新たな境地と言えるかもしれない。
順風満帆な空豆と同じように、音(永瀬廉)もデビューに向け進み始めていた。長らく相棒の歌姫が見つからずに苦戦していたけれど、人気ユニット・ズビダバのアリエル(内田理央)の名が挙がる。元相棒のマンボウ(増田貴久)が逃げるように姿を消してしまい、アリエル側も新しい相手を探していたようだ。
しかし、レコーディング当日になってアリエルはドタキャン……。マンボウに思いを寄せていたアリエルは、彼とともに実家のメガネ弦工場を継ぐことにしたという。またもや振り出しに戻ってしまったのだ。
万事休す、といったところで、ふたたびあの女性が再登場する。かつて、バイト中の音に連絡先を渡し、「どうしようもなく寂しい夜がある」と言って電話をしてきた美女・セイラ(田辺桃子)だ。
彼女の出番があれだけで終わるはずはなく、必ず音の歌姫として存在がフィーチャーされると思っていた。公園でハープを弾きながら歌うセイラの姿は、まさに創作の女神(ミューズ)そのもの。それを見つけたのが空豆だったというのも、神様のイタズラだと感じてしまう。
果たして、セイラは音のミューズとなるのだろうか。そうなると、空豆としてはますます複雑な状況に追いやられることになるだろうが……。
トップデザイナーを目指し、日々努力を重ねる空豆。彼女の底力はすでに片鱗を見せており、あとは進むだけといったところ。音も新たなミューズに出会ったことで、ようやっと事態は好転していくだろう。
お互いがお互いの目標に向けて、焦点を合わせ始めている。変わろうとしているのだ。夕暮れ、音と空豆がシャボン玉をするシーンを見ながら、いつまでこんなふうに無邪気でいられるだろうと考えてしまう。
きっと、音と空豆も、互いに同じことを考えていたに違いない。言葉にせずとも、感情の機微は伝わる。ふたりの距離はきっとすでに、それがわかるほどには近づいているはずなのに、見て見ぬふりをしているようにも思える。
お互いの心に向き合うのは、いつになるのか。時間はそう待ってはくれない。
※この記事は「夕暮れに、手をつなぐ」の各話を1つにまとめたものです。
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