<夕暮れに、手をつなぐ>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第8話ストーリー&レビュー
第8話のストーリー
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夢に向かい、さらなる飛躍を遂げる浅葱空豆(広瀬すず)だったが、海野 音(永瀬廉)と一緒に暮らす最後の日が近づいていた。そんな時、空豆を捨てた母親から突然、連絡があり…
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第8話のレビュー
空豆(広瀬すず)と音(永瀬廉)の間には、どれだけの“見えない壁”が立ちはだかっているのだろう……そう思えてしまうほど、二人の恋の弊害が多すぎる。空豆が所属する「アンダーソニア」で、小さなファッションショーを任されることに。コンセプトは「Don't remember days remember moments」に決まった。日々ではなく、この一瞬一瞬を胸に残す……そんな意味だとも解釈できるかもしれない。
万事順調に進む空豆のもとへ、母の浅葱塔子(松雪泰子)から連絡が……。自身を捨てた母親から今さらのようにコンタクトがあり、戸惑う空豆。意図せず心を揺らされる出来事を前に、音は下宿を出ていってしまう。
「なんで、こんなときに出ていくと?」
ようやく心理的な距離が近づいてきたタイミングで、物理的な距離が開いてしまった音と空豆。音とセイラ(田辺桃子)のステージ衣装をつくる仕事を通して繋がりは保たれているが、久々に再会しても音はなんだかよそよそしい。
こうなってくると、空豆にとっては仕事に打ち込むしか道はなくなる。ファッションショーの成功に向け、準備を進めていくが……またもや、予期せぬ事態が空豆を襲う。「アンダーソニア」のデザイナー・久遠(遠藤憲一)が、空豆のファッションショーコンセプトやデザインを盗用したのだ。
いや、厳密には、盗用とはいえないのかもしれない。アシスタントの考えたデザインを採用することは、業界内ではよくあることなのだという。これを機に「久遠さんは空豆ちゃんをよくしてくれるよ」と宥められるが、到底、空豆にとって受け入れられることではない。
デザインの才能を見初められてからというもの、空豆の進む道のりはあまりにも順調すぎた。いわば無敵状態から、いきなりのドン底へ転落……。音に助けを求めるも、レコーディング室で抱き合う音とセイラを目の当たりにしてしまい、いよいよ空豆には逃げ場がなくなってしまう。
おそらく、ふたりが抱き合っていたのには、何か別の理由があるはず。なぜなら、きっとセイラは音ではなく空豆に気持ちを寄せているだろうから。彼女のパソコンには空豆の写真データがたくさん収められていた。彼らの複雑な気持ちの交差は、次回に紐解かれることになるだろう。
磯部(松本若菜)は言った。「そばに理解者がいるかどうか、それが大事」「才能は生物だから」と。きっと、空豆には音という理解者が必要だった。音は空豆に「離れても変わらない」と伝えたけれど、時間が進んでいく以上は、変わらずにいるなんて無理。
最終章が近い。音と空豆、ふたりの時間がふたたび交差してくれることを祈るしかない。
※この記事は「夕暮れに、手をつなぐ」の各話を1つにまとめたものです。
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