<トリリオンゲーム>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第10話ストーリー&レビュー
最終話のストーリー
▶︎「トリリオンゲーム」の画像をすべて見るトリリオンゲーム社の全ユーザー情報が漏洩し、凜々(福本莉子)はユーザーへの謝罪と説明が必要だと記者会見を行うが、社長としての管理責任を追及されてしまう。会社の信用は地に落ち、売り上げも激減。
打つ手がないハル(目黒蓮)とガク(佐野勇斗)と祁答院(吉川晃司)に、黒龍(國村隼)は会社を手放すよう迫る。
数日後、ついにドラゴンバンクがトリリオンゲーム社を買収。呆然とするガクたち社員の前に、誰もが予想だにしない行動に出たハルが現れて――
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第10話のレビュー
黒龍(國村隼)の策略により、トリリオンゲーム社の全ユーザー情報が漏洩。ガク(佐野勇斗)との電話で知らせを聞いたハル(目黒蓮)は、黒龍と食事中だった。黒龍は「今日まで君たちが積み上げてきた信用と実績はすべて地に落ちる」と、フォークをわざと床に落とし、踏みつける。これがいい大人のすることなのか、お行儀が悪すぎる……!凛々(福本莉子)は「約束してください。何があってもこの会社を潰さない」と二人に告げ、単独で謝罪会見を行い、責任を取って辞任してしまう。自分が犠牲になることで場を収め、二人が会社を再建する道筋を作りたかったのだ。歩道橋で凛々は、いつかガクがこの歩道橋にいるときに追いかけてきて、一緒に働くことになったのを思い出す。一人深々とお辞儀をする凛々が彼女らしいし、切ない。
実はトリリオンゲーム社の情報漏洩には、長瀬(竹財輝之助)が加担していた。協力するのと引き換えにキリカ(今田美桜)を本社に戻してもらおうとしていたのだ。だが黒龍はそんな話はなかったことにする。正直に話して頭を下げる長瀬に、キリカは「言い訳はいらない。勝手に辞めることも許さない。あなたは私の秘書、でしょう?」と伝える。な、なんて情け深くてかっこいい上司なんだ……。
後日、ハル・ガク・祁答院(吉川晃司)の前に現れた黒龍。株式交換で手に入れたドラゴンバンクの株を売りさばけば、先日言っていた祁答院100億・ハルとガクが300億ずつ手に入れられるという。ハルは跪き「俺は株を手放します。その前にこの間の話(キリカとの結婚話)って生きてます? ドラゴンバンクの株はいりません。そのかわり、俺を役員にしてください」と言い出す。さすがの黒龍も「なに?」と聞き返してしまう。
「ベンチャーごっこはおしまいだ」と告げ、怒るガクに冷めた表情で応じるハル。ガクは立ち去り、祁答院も株を売ることにし、黒龍はハルを役員にする話を呑む。後日、ドラゴンバンクの役員として、子会社となったトリリオンゲーム社に現れたハル。何か考えがあるんじゃないかと期待をかける社員たちにも冷めた態度で接し、役員を解任。ガクは総務部に異動となってしまった。イスがないのに気づいたガクは、ゴミ捨て場に走る。ハルが当時の会社の軍資金すべて使って買ってくれたイスだ。「最高のエンジニアには、最高の椅子が似合う」と言ったハルの笑顔を思い出し、ガクは涙する。ハルには何か秘策があるのではと思いたいが……。
ひとり屋上で立つガクに、声をかけてきたハル。ハルの狙いは黒龍の不正を暴き、社長の座から引きずりおろして自分が社長になること。黒龍の信頼を得るためにガクにも黙っていたのだ。
ハルとガクは結託し、黒龍に二重の罠を仕掛ける。不正の証拠を盗んでニュースにし、それが黒龍にフェイクニュースに仕立て上げられることまで予測して、そのフェイクニュースにするところを動画に撮っていたのだ。「勝つためなら何してもいいんでしょ?」と言うハル。それを見せて株主たちに株を売らせ、祁答院が海外の投資家たちに買わせ、黒龍の解任に同意させたのだ。さらに選択を迫られたキリカも株を手放し、保身のためには黒龍も株を手放さざるをえない状況に。ハルのしていることもインサイダー取引なのだが、ハルは黒龍と仲良く豚箱行きでも構わないと言う。二人の勝ちだ。
ハルとガクは、花屋のバイトに戻った凛々を迎えに行く。ハルがガクと凛々を抱きしめて「ドンとこい! 俺たちは最強のチームだ」と円になるシーン、素晴らしいチームだ。ドラゴンバンクを買収し返して親会社となったトリリオンゲーム社。これまで仲間になった人が勢ぞろいでうれしい。もともとトリリオンゲームの社員だった人だけでなく、TV事業回でキリカが副社長にし、黒龍に解任されてしまった彼も功刀(津田健次郎)と一緒にいい番組を作ろうとしていてうれしかった。桜(原嘉孝)、蛇島(鈴木浩介)、功刀、あかり(百田夏菜子)……途中で出てきた人がそれで終わらず、置き去りにされないところがこのドラマのいいところのひとつだったと思う。みんなのわちゃわちゃをもう見られなくなるのがさみしい。
なんと蜜園フラワーも傘下に入り、蜜園社長(余貴美子)はその条件として凛々を社長にするならいいと言う。だが、インサイダー取引すれすれのことをしたハルは自らいなくなってしまった。ガクの回想シーンにハルがいなかったのは、この後だったからなのだ。だが、ガクに別れを告げて去るとき、キリカとすれ違うシーンがよかった。二人は言葉を交わさず、お互いすれ違った後に微笑む。この二人の関係、ほかの人には理解できない何かがありそうでよかったな……!!
2年後。蜜園フラワー社長となった凛々がトリリオンゲーム社を訪れ、ガクは凛々に日曜日空いているか聞く。やっと二人の関係が動くのか? というところで流れる主題歌、Snow Manの「Dangerholic」。新たなゲームはこれなのか? と思いきや、いつかのようにガクが自販機に入れようとしたお札が風に舞い、それをキャッチした男は……ハルだった。
※「トリリオンゲーム」× Snow Man「Dangerholic」SPダイジェストはこちら
ハルはフェラーリに乗っており、二人はドライブして海辺へ。ここで新たな二人のゲームが始まる。「僕らのワガママは……」と言うガクにハルは嬉しそうに笑い、ハルが「俺らのワガママは世界一!」とハイタッチするのだった。
ちょっと駆け足だったが、素晴らしいラストだった。
SEE YOU NEXT GAME。次のゲームも、期待していいんだろうか?
※この記事は「トリリオンゲーム」の各話を1つにまとめたものです。
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©TBS/撮影:高橋裕子