鈴木亮平の“演りぬく力”——『シティーハンター』から『エゴイスト』まで


鈴木亮平の演技がすごい作品たち

ここからは、個人的に感動した彼の演じた役たちを振り返りたい。

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『HK/変態仮面』

(C)2013「HENTAI KAMEN」製作委員会

この作品が実写化されると誰が思っただろうか。股間をギリギリ隠した服(?)網タイツ、そして顔を覆っているのは女物のパンティ……そして独特すぎる歩き方と動き。

どこをどう見ても変態な主人公を演じた『HK/変態仮面』。変態なのだが、肉体美も完璧ですごかった。鈴木亮平にしかできない役であることは間違いないが、こんな役やっちゃっていいのか……!?と思った作品でもある。個人的に、彼の演じ抜く力に度肝を抜かれた最初の作品だった。

ちなみに、後にバラエティで松坂桃李・林修・岩本照などがこのウォーキングをすることになるという、さまざまな意味で罪深い作品だ。

▶︎『HK/変態仮面』を観る

『俺物語!!』

(C)アルコ・河原和音/集英社
(C)2015映画「俺物語!!」製作委員会

この作品が実写化されると誰が思っただろうか(本記事2度目)。いかつい見た目と巨体、ほぼゴリラでモテないが、強くて優しい高校生・剛田猛男の恋を描いている。

とにかく実写の再現度がすごい。この役のために30kg増量したため、一瞬「これが鈴木亮平なの!?」となる。話し方が猛男のイメージそのままだったことも印象に残っている。

「鈴木亮平、本当にすごいな」と再び思った作品だった。

▶︎『俺物語!!』を観る

『ひとよ』

(C)2019「ひとよ」製作委員会

子どもたちの幸せのため、暴力を振るう夫を手にかけた母(田中裕子)と三兄妹(鈴木亮平・佐藤健・松岡茉優)が再会する物語。鈴木が演じているのは、長男の大樹。吃音症があり、夫婦関係に悩んでいる内向的な人物で、きょうだいの中でも勝手をする弟や末っ子の妹の陰にいるイメージがあり、彼が演じる役の中では新鮮だった。

ちなみにこの作品に関わっていた高橋信一が『シティーハンター』のプロデューサーであり、当時から鈴木亮平に「いつか冴羽獠を演じてみたい」という話を聞いていたのが今回につながったというから胸熱だ。

未見の方は、ぜひこれを機にチェックしてほしい。

関連記事:『ひとよ』佐藤健、鈴木亮平、松岡茉優の家族愛が胸を打つ「3つ」の見どころ!

▶︎『ひとよ』を観る

「レンアイ漫画家」



同じく文化系キャラとして印象的だったのが、「レンアイ漫画家」で演じた漫画家・刈部清一郎だ。前髪全降ろしで挙動不審な感じ、人付き合いが下手でぶっきらぼうなのだが、このビジュアルは結構好きだった。

少しずついい一面が見えてきて恋に発展する様子がよかったし、吉岡里帆演じるあいことの掛け合いにも注目だ。

関連記事:「レンアイ漫画家」全11話感想

▶︎「レンアイ漫画家」を観る

『孤狼の血 LEVEL2』

(C)2021「孤狼の血 LEVEL2」製作委員会

「鈴木亮平史上、最恐・最悪」だと思うのが、『孤狼の血 LEVEL2』の上林だ。敵対する相手や気に入らない相手を次々と残忍な方法で殺していく。

話し合いが通用するタイプではない、人の命を何とも思っていない、根本的な「やばさ」に観ているこちらも震え上がる。少し尖った耳の形すら上林の怖さを増幅させる。殺し方に独特の癖があって、ものすごく嫌。

怖すぎるが、どちらかというと正義のイメージがあった鈴木亮平の新たな境地を見せてくれた素晴らしい役だと思う。クライマックスの松坂桃李との対決シーンの見応えが抜群なので、そちらにも注目してほしい。2人ともやばい。

関連記事:『孤狼の血 LEVEL2』鈴木亮平演じる悪役がなぜこんなにも恐ろしいのか?その理由を語る

▶︎『孤狼の血 LEVEL2』を観る

「エルピス—希望、あるいは災い—」

(C)カンテレ

「ずるいけど好きになっちゃう男」として世の女性たちが悲鳴を上げたのが、「エルピス—希望、あるいは災い—」で演じた斎藤。

一見すると人当たりはいいが、仕事でも恋愛でも打算的でのし上がっていく感じ。「なんでベッド買ったの?」というセリフが特に注目を集めていた。

キャラクターとしては結構クズなので、的にはあまり好きではないのだが、周りに「エルピスの鈴木亮平好きすぎる、たまらん」という人がとても多かった印象がある。

関連記事:6年経って、世の中へ。社会派ドラマ「エルピス」で渡辺あやが描きたかったものとは?

▶︎「エルピス-希望、あるいは災い-」を観る

『エゴイスト』

(C)2023 高山真・小学館/「エゴイスト」製作委員会

直近で素晴らしかったのが『エゴイスト』で演じた斉藤浩輔。

異性愛者である彼はこの作品を演じるにあたって、事前にインタビューやリサーチを重ねただけでなく、撮影期間中も確認を続けながら役に臨んだという。

確かに同性愛を描いた作品としても真摯に演じられていたと思うが、それだけではない、浩輔を取り巻く恋愛だけではない“さまざまな愛のかたち”や孤独が表現されていて、心にくるものがあった。

まだ観ていない方がいたら、四の五の言わずに絶対に観てほしい作品だ。

関連記事:映画『エゴイスト』が見せる、さまざまな愛のすがた

▶︎『エゴイスト』を観る

今後も衝撃を与え続けてほしい

Netflix映画『シティーハンター』Netflixにて独占配信中 ©北条司/コアミックス 1985

新たな役を演じるたび、私たちに期待以上の感動を与えてくれる鈴木亮平の演技と役作り。次はどんな役で驚かせてくれるのか、これからも楽しみしかない。

そして繰り返しになるが、『シティーハンター』の続編、よろしくお願いします!!

(文:ぐみ)

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