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2021年05月25日

「珈琲いかがでしょう」全8話の感想|1杯の珈琲が幸せのバトンを渡し続ける

「珈琲いかがでしょう」全8話の感想|1杯の珈琲が幸せのバトンを渡し続ける



コナリミサト原作、「WEBコミック EDEN」(マッグガーデン)で連載され、2018年にアニメ化された名作漫画「珈琲いかがでしょう」の実写ドラマが、2021年4月5日、放送スタート。

移動珈琲店「たこ珈琲」を営む青山一が一杯一杯ていねいに淹れた珈琲でやってくるお客の心を癒していく物語。「佇まいが中村倫也にしか見えない…」という原作ファンの待望の声を受けて、主役・「たこ珈琲」の店主・青山一を中村倫也が演じる。

もくじ

・第1話あらすじ&感想

・第2話あらすじ&感想

・第3話あらすじ&感想

・第4話あらすじ&感想

・第5話あらすじ&感想

・第6話あらすじ&感想

・第7話あらすじ&感想

・第8話あらすじ&感想

・『珈琲いかがでしょう』作品情報

第1話あらすじ&感想

第1話のあらすじ




「人情珈琲」
垣根志麻(夏帆)は、誠実・丁寧・義理・人情をモットーに働くOL。その不器用さゆえ効率重視の部長(井上肇)には毎日のように怒られている。もてはやされるのはいつも、明るくて要領がいい後輩・馬場(足立梨花)だ。

一人寂しくランチタイムを過ごしていたある日、どこからともなくいい匂いが漂ってくる。香りの先には、青山一(中村倫也)が営むたこマークの移動珈琲店「たこ珈琲」があった。一杯一杯丁寧に淹れる工程と、出来上がった珈琲のおいしさに感動した垣根は、自分の不器用さにしんどさを感じていることを思わず青山に打ち明ける。


「死にたがり珈琲」
クレーム対応の電話オペレーターをしている早野美咲(貫地谷しほり)は、心を無にしてただただ謝る毎日を送っていた。

ある晴れた休日、美咲が洗濯物を干していると、どこからか珈琲の香りが漂ってくる。「こんな昼下がりは死にたくなる」 ...穏やかなひと時に反して、ベランダでそんなことを思った美咲。手すりに片足をかけたその時、美咲の目に真下にいる青山の姿が飛び込んでくる。しかも目が合うと笑顔を見せ、驚いた美咲はその拍子に干していたガードルを落としてしまい...。

第1話の感想:中村倫也演じる癒し王子が辛い現代女子を救う?

中村倫也さんが主演を務める今作。原作者が同じである「凪のお暇」では優しく癒し系と見えて実は仲間内からメンヘラ製造機と呼ばれていたゴン役を見事に演じていました。

落ち着いたふるまい、キラキラとした笑顔で少し身を乗り出しながら「珈琲いかがですか」と言われたら「はい! 一杯お願いします!!」と食い気味で答えるしかない。この誘いを断れる人がいるものだろうか。いやいない。

そんな落ち着いた王子様の中村倫也さんを見て癒されていたい……と思うが、そうもいかない。

移動珈琲店「たこ珈琲」の店主で、移動珈琲車に乗って街から街へと移動し、人々を癒していく中村倫也さん演じる青山一。そんなたこ珈琲に訪れたのが「丁寧に、誠実に」をモットーに働くも、後輩のほうが評価されてしまう垣根志麻(夏帆さん)と、無難なものばかり選んでしまい、冒険ができない自分を没個性だと嘆く早野美咲(貫地谷しほりさん)。

もうこの2人の現状が辛い。

 真面目に頑張っていても認められない、いいところは自分と正反対の人が持っていく。

今の人生をガラッと変えて、冒険をしてみたいけれど、少し先のことを考えると怖くて一歩が踏み出せない。

 自分のことかもしれないし、自分の友達のことかもしれない。……と思って観ていると「ツラァ……」と声が漏れてしまう。ドラマの中では青山のおかげでほんの少し光が見えるけれど、現実はそううまくはいかない。だって私たちの生活に青山さんはいないし、たこ珈琲もないから! でも、明日からちょっと派手な靴下をはいてみたらほんの少し世界が変わるかもしれない、と思ってしまうのは、登場するヒロインたちのリアルさによるものかもしれない。夏帆さんは少し不安げな役をやるとリアルすぎてどうにかして助けたくなる。迷子になった小鹿みたいだ。

 そんな女性たちの心を絶妙な言葉で癒している青山だが、どうやら何か物騒な過去があるようだ。そしてそんな青山を追っているらしい男・ぺい(磯村優斗さん)。ドラマで飴玉をガリガリかみ砕く奴はだいたい「ヤバイ奴」だと思っているのだけれど、ペイはなぜ青山を追っているのか。ゆったりと穏やかな間が流れる中、ペイの登場シーンだけ空気がガラリと変わり、不穏さを際立たせている。素の青山もちょっとニヒルな雰囲気が漂っているし……(そのギャップ感もとても良い)次回以降の言動にも要注目だ。

 それにしても、オープニングを担当する小沢健二さんとコナリミサトさんの世界観の親和性よ……

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(c)「珈琲いかがでしょう」製作委員会 (c)コナリミサト/マッグガーデン

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