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「珈琲いかがでしょう」全8話の感想|1杯の珈琲が幸せのバトンを渡し続ける



第7話あらすじ&感想

第7話あらすじ



「ぼっちゃん珈琲」
青山一(中村倫也)は、ようやくたこ(光石研)の親戚宅の前にたどり着くが、あと一歩のところでぼっちゃん(宮世琉弥)に拘束されてしまう。ワゴン車に連れ込まれ、夕張(鶴見辰吾)の運転でどこかへ移動中、ぼっちゃんは青山が面倒を見てくれた幼い頃のことを振り返り始める。

当時10歳だったぼっちゃん(長野蒼大)の面倒を見ることになった青山は、ぼっちゃんが学校でいじめられていることに気づく。給食に出てくるコーヒー牛乳もいつも取り上げられてしまい、一度も飲んだことがないという。父親がヤクザの二代目(内田朝陽)であることを武器にすればと助言するが、ぼっちゃんはヤクザが大嫌いだと一蹴。自分の力でクラスの底辺から脱出するため、いつかコーヒー牛乳を飲むため、毎日苦手な逆上がりの自主練をしていた。

そんなぼっちゃんの覚悟を知った青山は、逆上がりの練習に付き合うように。さらに組の抗争によって連れ去られそうになった時には颯爽と救い出し、眠れない夜にはコンデンスミルクをたっぷり入れたコーヒー牛乳で喜ばせた。

次第にぼっちゃんにとって、二代目がかまってくれない寂しさを埋めてくれる青山が、強くてかっこいいキャラクター“とらモン”のような存在となっていく。「ずっとそばにいる」という約束も交わすが、その直後、約束を裏切る出来事が起きる――。

第7話の感想:物語は佳境へ…青山は珈琲屋さんでいられ続けるのか

 後半につれ、どんどんバイオレンス化が進む『珈琲いかがでしょう』。

 
 あと一歩でたこじいさんの願いを叶えられる……というところで青山の前に現れたのは、かつて所属していた組の頭の息子。青山に“ぼっちゃんさま”と呼ばれる、現在は組の三代目だ。

 小さいころ、小学校でいじめられていたぼっちゃんによりそい、危ないところも助けたことがある青山はぼっちゃんにとって心のよりどころ。しかし、先週までの青山の回想と重ねると、たぶん珈琲を学び始めたころと重なるのだろうか(ぼっちゃんに珈琲牛乳を淹れてあげているし)。

 忙しくて、一緒に食事をとることもままならない父親。母親はいない。友達もいない。ひとりぼっちのぼっちゃんにとって青山しかいなかった。だから、組をやめて珈琲屋をやるという噂を聞いたときも、ぼっちゃんは青山を脅すような言葉を吐く。それでも、青山は出て行った。自分を置いて。きっと裏切られたような気持ちになったのだろう。さらにはそのあと、父は抗争の中で亡くなり、ぼっちゃんは三代目を継ぐことになる。

 

 好きという気持ちと、裏切られたという憎しみが入り混じった姿は狂気的だが、ぼっちゃんを演じる宮世琉弥がとても良い。ニコニコしながら、声に寂しさと同時に怒りをにじませているのがゾッとする。子どもらしさを演じつつも三代目である凄みをそこはかとなく漂わせているのはすごい。

 緊迫したシーンの中で垣根のポジションも効いている。珈琲ロシアンルーレットも真っ先にカップを選んで飲み干している。その姿にはぼっちゃんも青山も唖然。

 
「だって、もっとたくさんの人に青山さんの珈琲を飲んでもらいたいから」


 いやそれはそうだけど! 肝が据わっているというなんというか! ぼっちゃんも思わず「この女はサイコパスか」と尋ねるほど。初回登場時よりも垣根のビュアさが際立っている感じがする。それは青山の珈琲のせいか、恋心のせいか。

 しかし、この垣根の行動や、垣根に煽られて毒が入っているかもしれない珈琲を飲みほしたぺいの姿に、ますますぼっちゃんは憤ることに。

 いつまで経っても自分はひとりぼっち。でも自分を捨てた(とぼっちゃんは思っている)青山の周りには人がいて……。

 青山にそばにいてほしい、みんなに愛されたい、一人が寂しい……そんな心の叫びがゆがんだ形で表れているのが切ない。

 来週はいよいよ最終回。ぼっちゃんの心は解かされるのか、そしてたこじいさんの願いを青山は叶えることができるのか。


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