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「大豆田とわ子と三人の元夫」全10話の「名言&愛おしトピック」総ざらい(ネタバレあり)|選んだ人生がその人の幸せ。ありがとう、まめ夫


第4話の「名言&愛おしトピック」:「みんなが当たり前にできてることができない。私から見たら全員山だよ」かごめの言葉に共感しすぎてつらい

八作回と思いきや、かごめ回? その心は

慎森(岡田将生)、鹿太郎(角田晃広)ときたら今回は八作(松田龍平)回なのではと思っていた人は多いはず、私もその一人だった。
が、始まってみると八作のエピソードもあるものの、どちらかというとかごめ(市川実日子)の話の方がメインのように感じていた。そう、途中までは。

でも終盤で、衝撃的な事実とともに知ることになる。
これはやはり八作回で合っていた。そしてかごめ回でもあったのだ。

かごめととわ子、30年の歴史:「一人がクセになってるんだよ。ついつい一人を選んじゃう」にちょっとギクッとする

小学生の時、すでに問題児で周りの人に恐れられていたかごめ。
そんなかごめも、信号のない横断歩道だけは一人で渡れなかった。
手をつないで一緒に渡ったのがとわ子だった。

二人で「空野みじん子」というペンネームで漫画を描いていたが、大ゲンカして解散。
19歳のときに二人で行った海外旅行では誘拐される。
社会人になり、かごめは入社3か月で会社を辞めて8回転職。
かわいそうな赤子を連れて逃げて指名手配されたというぶっとんだ過去があった。
(それにしても指名手配の話を笑い話にできちゃう二人はすごい)

とわ子と同じマンションの住人・五条(浜田信也)から食事に誘われ、自分も行為があるのにすっぽかしてしまったかごめ。とわ子の「一人がクセになってるんだよ。ついつい一人を選んじゃう」という言葉にちょっとギクッとした人、一定数いるのではないだろうか。

そのまま訳ありそうな親戚に連れていかれ音信不通になるかごめ。
とわ子宅に忘れた携帯にかかってきた親戚に「祖母の遺産を勝手に寄付された」と聞かれ調子を合わせていると「親を亡くしたあの子に尽くしてやったのに」と続ける親戚に「バーカ! バカバカバーカ!」と悪態をついて電話を切る。

とわ子は昔「実家で葬式上げられたくない」とかごめに聞いていたのだった。
本人には伝わらないところだけど、子どもっぽいけど、友情を感じてしまった。
鹿太郎が昔告白した女性と遭遇した時といい、人のことで真剣に怒れるところ、とわ子が好かれる理由のひとつだな。

かごめの言葉が刺さる:「みんなが当たり前にできてることができない。私から見たら全員山だよ」

とわ子に発見されて戻ってきたかごめ。二人の会話、名言だらけだった。

「私の話と親のこととか聞いた?」
「豆板醤の賞味期限見てくれる? 聞いたね」
と最大限のさりげなさを装うとわ子、いいやつ……。

「忘れて。私をそういうことで見て欲しくないんだよね。私はそれを超えるアイデンティティを作ってきたし、あるから」
「ありすぎるくらいね」

かごめほどのことはないけど、ネガティブな要素を知られてそのイメージで見られたくない気持ちは少しわかる気がした。それより何より、とわ子の「ありすぎるくらいね」でちょっと泣きそうだったし、二人が友達な理由がある気がした。

30年ぶりに漫画家を目指すことにしたというかごめが、一緒にやるというとわ子を拒否したときの言葉も刺さった。

「じゃんけんでいちばん弱いのはルールがわからない人。私にはルールがわからない。会社員もできない。要領が悪いって言ってバイトもクビになる。みんなが当たり前にできてることができない。私から見たら全員山だよ。山、山、山。山に囲まれてるの。あなたは違うでしょう?」
ちょっとわかって苦しい。

「私だってできないよ」「つらいもん」
「でもできてる。それは、すごいことだよ。あなたみたいな人がいるってだけでね、あ、私も社長になれるって小さい女の子がイメージできるんだよ。いるといないとじゃ大違いなんだよ。それは、あなたがやらなきゃいけない仕事なの。私には何にもない」
「だから、うまく行こうが行くまいが、やりたいことをやる。一人でやる」

とわ子はそう言われて嬉しかったのだろうか、さみしかったのだろうか。
かごめの話を聞いて、「カルテット」のすずめちゃんや「anone」のハリカを思い出した。
普通に生きられない、生きづらさを感じている人たち。そういった人たちの視点を描くのは坂元裕二作品のひとつの魅力だが、本作は同じように不器用なところや生きづらさがあっても社会に適合して社長ができてるとわ子と、できなかったかごめが並ぶことで決定的な差を感じて、残酷だなと思った。

五条さんのことは好きだし好きでいてくれたと思う。
でもどうしったって女と男だから、それが残念、と話すかごめ。
恋の良さも知ってるけどただただ恋愛が邪魔。私には必要ないの。
そういう考えが寂しいことは知ってるよ。実際、たまに寂しい。
でもやっぱり、ただただそれが、私なんだよ。

そういうかごめに「そう」と答えるとわ子。

このやり取りはちょっと寂しいけど、かごめが八作に言っていたとわ子の話がまたグッとくる。
「とわ子は友達じゃないんだよね。とわ子は私の家族なんだよね。とわ子は私のお父さんでお母さんできょうだいなんだよ。 だから甘えすぎちゃうんだよ」
それってめちゃめちゃ友達じゃん。

ここで終わったら、とわ子とかごめの友情回だったのに。
二人はかけがえのない友達なんだな、では終わらせてくれないんだな。

何もしなくても自動的にモテるオーガニックなホスト・八作の苦悩と真実:「僕が好きになった人は恋をしないって決めてる人だった」

そう、一応八作回でもあったのだ。だが他二人の元夫たちの回ではとわ子との過去をフィーチャーしていたのに対し、今回は今の話が中心。相変わらず友達・俊朗(岡田義徳)の彼女・早良(石橋静河)につきまとわれる。家まで押し掛けるって常軌を逸しているし、この女ナチュラルに無理なのだが……。中途半端に家にあげたり相手にする八作も良くない。あと俊朗もいい年していちいち親友に頼りすぎでは……? 

それにしても八作のモテっぷりがすごい。
モテすぎて頭を下げることもある。
右肩上がりで好かれていき、何もしなくても自動的にモテるためオーガニックなホストと呼ばれる。「嫌われる努力をしてみたら?」と言われ「どうやって……?」と悩む。すごい。

「好きな人に好きになってもらえなければ意味ないですよ」という八作。
これ、同じニュアンスのセリフを子供の時にちびまる子ちゃんの漫画(お姉ちゃんの話)でも読んだな、確かにそれはそうだ。

早良にすがられて「誰も好きにならないって決めてるから」と話す八作。
「僕が好きになった人は恋をしないって決めてる人だった」
「その後他の人と出会って結婚した」

あああ、点と点がつながってしまった。
八作が好きになったのはかごめだったんだ。だからどんなにモテても八作には意味がない。

結婚したのがとわ子だった。その時点では誰も好きにならないって決めてる、ということはとわ子のことが好きだったわけじゃなかったんだ。じゃあ何でかっていうと、とわ子と結婚したらかごめとつながっていられるから? そのことをとわ子は知らなくて、でも二人の間には唄という子どもまで生まれた。としたら、何だかとんでもなくひどくて残酷なように思えた。
八作、やっぱり一番曲者じゃん……。

次号予告を観る感じ、八作ととわ子が別れたのは八作に他に好きな人がいることに気づいたからのうようだけど、相手がかごめだということは知らなそうだ。
とわ子とかごめの友情が壊れるようなことがありませんように、と願ってしまう。

冒頭で出てきたとわ子が小学生の時に書いた習字「もう一つの人生」がなんだか生々しくなってしまったな……。

ほか二人の元夫たちも大変そう:「自分より大変そうな人を見るとほっとしてしまって」

いつもいがみあっている鹿太郎と慎森だが、今回は意気投合する場面が多かった。何もしなくてもモテてしまうのが悩みという八作に「公共の敵」「懲役を課した方がいい」と敵意を向け、親友と自分に好意を持つその恋人に囲まれて大変そうな八作を見て「自分より大変そうな人を見るとほっとしてしまって」とうれしそうに話す。だが少し後、二人にもそれぞれ大変な状況がやってくるのだった。

翼(石橋菜津美)の嘘に怒ったり悩んだり、でも気になって見に行ってしまう慎森。「会いに来てくれたんですか?」と言われて「犬が背中に地面を擦り付けるのを見かけるスポットなので」というわけのわからない言い訳をする慎森。

「思い出した? 私が誰なのか」「あなたは私から大切なものを奪ったんですよ」
全く身に覚えがなさそうな慎森だが、何があったのか。
翼、恨みがあるのにgood loserの話をして励ましてくれたのか。

女優・美怜(瀧内公美)の不倫に巻き込まれる鹿太郎。
「ただ、あなた、とても悲しそうです。私は大丈夫、そう演じるだけのようです。大丈夫な演技はしちゃ駄目です。不倫の手助けをするつもりはありません。あなたがあなたらしく戻る手伝いはします」ちょっとこれはグッとくるなと思ったが、今度は「不倫相手を説得して」と言われてしまう。これは修羅場の予感。


第4話のあらすじ



とわ子(松たか子)の30年来の親友・かごめ(市川実日子)が、とわ子と同じマンションに住むオーケストラ指揮者の五条(浜田信也)から食事に誘われる。2人の相性の良さや、五条の態度からかごめに好意を抱いていることを確信したとわ子は、親友の幸せを願い、面倒くさがるかごめの背中を押す。しかし、当のかごめは目の前で鳴っているスマホの着信を無視したり、夜道で誰かにつけられたりと、最近何か隠し事がある様子。そんな中、とわ子は、偶然かごめの“ある過去”を知ってしまう。

その頃、八作(松田龍平)は、親友の俊朗(岡田義徳)の恋人・早良(石橋静河)からの猛烈なアプローチに頭を悩ませていた。さらに、早良の浮気を疑い始めた俊朗から3人での食事に誘われた八作は、つくづく自分のモテ体質が嫌になる。なんとか早良に嫌われようと試みる八作だったが、早良の行動はより大胆になっていき…。

一方、翼(石橋菜津美)の嘘に憤りを感じていた慎森(岡田将生)だったが、「まだわたしが誰なのかわからない?」という翼の問いかけに言葉を失う。鹿太郎(角田晃広)は、美怜(瀧内公美)にパパラッチ対策として交際相手の影武者を頼まれるが…。
 

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