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「大豆田とわ子と三人の元夫」全10話の「名言&愛おしトピック」総ざらい(ネタバレあり)|選んだ人生がその人の幸せ。ありがとう、まめ夫

第10話の「名言&愛おしトピック」:「あなたを選んで 一人で生きることにした」とわ子が選んだ幸せの姿

ああ、「大豆田とわ子と三人の元夫」が終わってしまうなんて。来週から何を楽しみに生きていけばいいのか。……というのは言い過ぎだけど、本当に毎回楽しみだったからさみしい。

前回、自分で選んだ幸せに向かって生きていくことにしたとわ子。

とわ子の母・つき子の遺品にあった手紙から、母には父のほかに好きな人がいたことを知る。その手紙には相手を好きだということや「すべてを捨てることになっても二人でいたい」という言葉が書かれており、書いたものの出すのをやめたようだった。一緒に出てきたのはたくさんの映画の半券。自分を育てながらいつ行ってたんだろうと驚いた。自分がいたせいで母は幸せではなかったのではないか、なぜ結婚して自分を生んだんだろう、という気持ちが出てくるとわ子。

唄もまた別のタイミングでその手紙を見つけた。「かわいそうなおばあちゃん。かわいそうなおじいちゃん。かわいそうなママ」みんな幸せではなかった、もしくは裏切られていた、同じ状況だったらそう思うのも無理はない。この人に会いに行こうと提案する唄。斬新な発想だ。

「おばあちゃんが生きた人生は私の未来かもしれないんだよ」

このセリフがまだ消化しきれてないんだけど、この発想が出てくる唄ちゃん、すごい。

母の手紙に書かれた「國村真」こと「マーさん」の家を尋ねるとわ子。出てきたのは、鮮やかな青と赤の服を着て頭にターバンを巻き、コロッケを片手に持って食べている年配の女性(風吹ジュン)だった。「マーは私だけど」と微笑む女性に、つき子が好きだった相手は彼女だったことに気づく二人。

つき子が亡くなったと知り「そうか、越されたか」と言い、飾り切りしたりんごを出してくれたマーさん。つき子とは小学生のときにバレエ教室が一緒で知り合ったという。母は3年くらいでバレエを辞めたと聞いたというとわ子に「続けてたらモノになったと思うけど、何かにすがりつかなくても大体なんでもこなせる子だったから」と言う。

「お互いの持ってないところに嫉妬し合ってけんかもしたし、その分距離も近くなって、何でも話し合えた」

ここで思い出すのは、とわ子とかごめ。とわ子も、唄もたぶん、頭に浮かんでいたのではないだろうか。もちろん関係性は違うけれど、お互いかけがえのない大切な存在だったというところが、けんかもするけど仲がいいところから連想してしまう。

とわ子が名乗ったときの、びっくりしたけどうれしそうな愛おしそうな顔が印象的だった。マーさんは、大切な人と他の人との間に生まれた子だということより、大切な人の子どもだということのほうを大事に思える人なんだ。

もちろんお互い好きだったというマーさんに「なぜ母はあなたのところへ行かずに、結婚して私を産んで……」と言葉を詰まらせるとわ子に「ごめんね、先に言うべきだったね。あなたは不安なんだよね」「あなたのお母さんは娘を 家族をちゃんと愛してる人だった」と優しく言ったマーさん。自分がいたせいで母が幸せになれなかったのでは、と気にするとわ子を気遣った言葉だ。

「誰だって心に穴を持って生まれてきてさ、それを埋めるためにじたばたして生きてるんだもん。愛を守りたい。恋に溺れたい。一人の中にいくつもあって、どれも嘘じゃない。どれも、つき子」「私を選ばなかったから、こんな素敵な娘が生まれて孫も生まれて夫に愛されて、生涯すてきな家族に恵まれたわけでしょ。良かったんだよ? 私を選ばなくて」本当につき子さんのことを理解して、愛していた……いや今も愛しているんだなと伝わる言葉だった。


「母は、幸せだったんですね」のときに2足のバレエシューズが目に入るのが何とも言えない。マーさんは、つき子さんがマーさんを選ばずに家族を持って、という意味に取ったかもしれないけれど、とわ子はそれだけでなくて、選ばれなくても30年会わなくても片方が亡くなっても、変わらず愛してくれるマーさんのような人がいること、も含めていったのかもしれない。

ちなみに「良かったんだよ? 私を選ばなくて」というのは、マーさんが女性だからとかマーさんを選んだら幸せになれなかったという意味ではなくて、その人が選んだ道は全部良かったんだ、という意味だと思った。とわ子も以前言っていたように、間違えた人生なんてない。

マーさんは選ばれなかったけれど、少しも不幸せそうじゃなかった。とわ子が前回決断した後に言った「「好きになれる自分と一緒にいたいし、一人でも幸せになれると思うんだよね。無理かな?」を実現してる人だった。赤と青の鮮やかな色でシースルーのおしゃれなトップス、水色のネイル、頭に巻かれたターバン、透けた模様が入ったカーテン、何種類も飾られたお花、飾りきりのりんご……彼女を取り巻くものが何もかも素敵だった。話し方もすごくさっぱりしているし割り切っているけど、大切に飾られた2人分のトゥシューズに胸がぎゅっとなる。お手紙に書いてあった、つき子が綺麗だとほめた指を今もおしゃれにしている。愛を感じる。

これは勝手な想像だけど、マーさんの鮮やかな服のセンスはとわ子のセンスによく似ている。回想シーンではとわ子は小学生のときから鮮やかな色の服を着ていた。つき子さんが着せていたとしたら、マーさんのセンスがそこに引き継がれていたんじゃないだろうか。一緒にいることがすべてじゃなくて、離れていても、どちらかが生きていなくても、つき子さんとマーさんは一緒に生きているんだ。

二人のやり取りを見た唄ちゃんが、彼氏を支えるためにやめると言っていた医学部受験をやると言ったのがよかったな。唄ちゃんの人生は唄ちゃんの人生だ。

っていうか、彼氏の西園寺くん、唄ちゃんにパシリのようなことをさせて「お嫁さんになる練習」とか言っててまじでクソすぎる。何なんだあいつは。とわ子と一緒に全力で思ったね「大学全部落ちてしまえ!!!」。とわ子の、普段は人に文句を言ったりけんかしたりするほうじゃないのに、大切な人に失礼なことをする人には容赦しないところ、大好き。かごめの親戚に「バーカ! バカバカバーカ!」って言って電話を切ったことを思い出して懐かしかった。西園寺くんはマジで大学全部落ちろ。

とわ子のお父さん、デリカシーがなくて、人の気持ちなどお構いなしに見えたけど、つき子さんの浮気に気づいていて、彼女が好きなものを理解できない自分と一緒になって悪いことしちゃった、とわ子も自分のせいで自転車に乗れなかったと悔やんでいたことがわかった。

「あなたはすごいな。1人でそんなに立派になって。お父さんとお母さんがあなたを転んでも1人で起きれる子にしてしまった。お母さんは悪くない、俺のせいだ」それに対して「私、ちゃんといろんな人に起こしてもらってきたよ。今は一人だけどさ、田中さんも、佐藤さんも、中村さんも。みんな私が転んだ時に起こしてくれた人たちだよ。お父さんだってそうだよ。言いたくないけど、支えになってるよ」と答えるとわ子もよかった。とわ子も話していて気づいたのかもしれない。

最後、謎にパーティーしたり元夫ボーリングしたりした後に「私の好きは、その人が笑っててくれること。笑っててくれたら、あとはもう何でもいい。そういう感じ」と3人に言うとわ子もいい。その後のナレーション「上空からの夜景より、自分ちから見える風景が好き」も。

9話が最終回でもよかったけど、意味のある10話だったと思う。人生は0か1かじゃないんだということをあらためて感じさせてもらった。

そして「大豆田とわ子と三人の元夫」には毎週心がふるえる楽しみをもらったし、幸せの形は人それぞれと教えてもらった。作品は終わったけど、これからもこの作品に励まされていくと思うし、今一度「私にとっての幸せ」「私にとっての好き」は何なのか、あらためて考えたい。

「大豆田とわ子と三人の元夫」、ありがとう!

第10話のあらすじ


「好きになれる自分と一緒にいたいし、一人でも幸せになれると思うんだよね」――。考えた末、四度目の結婚には踏み切らず、一人で生きていく道を選んだとわ子(松たか子)。八作(松田龍平)や鹿太郎(角田晃広)、慎森(岡田将生)ら3人の元夫との関係は相変わらずで、しろくまハウジングも買収前の平穏な日常を取り戻していた。

ある日、オペレッタでとわ子は初恋の相手・甘勝岳人(竹財輝之助)と偶然再会する。親しげに思い出話に花を咲かせる甘勝に嫉妬した鹿太郎は、抑えきれない感情を共有するために慎森に電話をかけるが…。

それからしばらくして、とわ子は自宅に置いていた亡くなった母の荷物が詰まった段ボール箱を偶然見つけ、中から旺介(岩松了)と離婚する前の母が書いた一通の手紙が出てくる。母の思わぬ一面に動揺するとわ子だったが、同時にこの手紙を出せなかった胸中を思って複雑な気持ちになる。すると、同じく手紙に気付いた唄(豊嶋花)が、送り先の人物に会いに行こうと提案する。

 
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