「大豆田とわ子と三人の元夫」全10話の「名言&愛おしトピック」総ざらい(ネタバレあり)|選んだ人生がその人の幸せ。ありがとう、まめ夫
第7話の「名言&愛おしトピック」:オダギリジョーの「人生の2つのルール」の話で泣いた
1年後、一人暮らしになりソファで寝がちなとわ子とわ子(松たか子)の娘・唄は、進学した高校が遠方なため、とわ子の父の家に引っ越すことに。どうにか引き止めたいとわ子だが「ママといると楽すぎる、このままだとママに甘える駄目な子になっちゃう」「ママがちゃんと育ててくれたから自立したいと思ったんだよ」と言われ、引き止められなくなってしまう。
唄ちゃんの言うことはなるほどと思うが、高1でその境地に行くの、すごいなぁ。
一人になり、怒る人もいなくなったしとリビングで寝ているとわ子。
怒る人がいないのもあるだろうが、リビングで寝ている理由はいろんなストレスや悩みもありそうだ。リビングのとある方向を見て、浮かない顔をする。
会社では、外資系企業による買収話が持ち上がっていた。
会長の息子だという部下が登場するが、しろくまって名字だったんだ……。
それを教えてくれるのはいいけど、とわ子が食べようとしていたクロワッサンを見て「社長知ってます? クロワッサンってこぼせばこぼすほど運気が逃げるらしいですよ」と言うのはやめてくれ~。
今回の慎森、かわいくない?
とわ子の家にやってきた慎森(家のピンポンが壊れている)
「僕の助けが必要かと思ってね。これ、死んだ魚のお寿司」
前半はいいけど後半……! お寿司の魚はだいたい死んでるからあえて言わなくていいよ!
しろくまハウジングを買収しようとしている会社について情報を持ってきてくれた。
本気で心配しているようだ。
「僕は一人が好きですからね。そうじゃなかった時もあれはあれでね」
「うるさくてめんどくさかったけどあれはあれでね」
今回の慎森、妙にかわいい。
入れ違いでやってきた鹿太郎を「彼女は忙しいから」と連れて帰る慎森、お土産くらい渡させてあげて(笑)。「大人がすべきことをしてただけですよ」と意味深な言い方をする慎森(笑)。
何があったんだ、メアリージュン(松林)
買収の話を出した企業と松林(高橋メアリージュン)が二人で会っていたところを見た、会社のよくない話ばかりを伝えているようだと社員に聞いたとわ子。
松林が最近言い方がきつくなりがちなのを見ていたとわ子は、バスオイルをプレゼントして「ぽかぽかするよ」と言う。松林は悪びれず、会社のためにやったことだと言う。
「この会社の人たちが好き」というが「買収されたらリストラされる人が出る」ととわ子が指摘しても「それは能力の問題だから仕方ない」と言う。
松林の批判の矛先はとわ子に向く。そもそも社長がこのときこうしてくれなかったから、ととわ子のことを責める。とわ子の親友(かごめ)が亡くなった話まで出し、「社長にもっと頑張ってほしかった。ご友人がやり残した分も」と言う。
どんな理由があっても、全く関係ない第三者が亡くなった人の分も頑張れなんて言うべきではない。しかもそもそも、とわ子は自分からその話を出していないのに。
松林は以前、陰でよく知らないのにとわ子を批判する社員に対して庇ってくれたこともあった。この一年で彼女に何があったのだろうか。お母さんの体調が悪いという話もあったので気になってしまう。
六坊さん、あっぱれ
買収相手の会社の眼鏡をかけてる意味があるのかわからない人に対して、社員の六坊さんが啖呵を切ったのがとてもよかった。今まで六坊さんは、何か言いたげだけどいつも思いとどまっているようだった。会社のために怒ってくれたのがとてもよかった。
すぐ謝る六坊さんに「そうですよ。私が言いたかったのに。ここにいるみんな同じことを言いたかったと思いますよ」と返すとわ子もいい。
慎森の価値観、アップデートされてる
慎森が一年前に比べてちょっと素直になり、考え方も柔軟になっていて素敵だった。
「今日は僕もスカッとしたよ。六坊さんに怒鳴られたときのあいつらの顔、最高だったね。」
「利益を得ることは大事だよ、でも一番じゃない。一番大事なのは、そこで働いてる人だから。」
「雑談はいらない、お土産もいらない。でも、好きな人との雑談は楽しいし、好きな人にお土産をもらうのも嬉しい。好きな人となら、紙コップで飲むワインも美味しい。」
「僕はやっぱり君のことが好きなんだよね。焼肉が好き。焼肉は僕のこと好きじゃないけど、僕は焼肉が好き。そういう意味で。自分らしくして好きな人に好きって言えないなら、自分らしくなくても好きな人に好きって言いたい。そうやって続けていけば、それも僕らしくなっていくと思うし。でも、差し支えなければ教えてほしい。君は今、僕のことどう思ってる?」
とわ子に「あなたに優しくされると怖い」と言われても、切り替えされても、素直に話し続ける慎森、よかった。一年前の餃子パーティーの日に言った「このままじゃ駄目だと思います」という言葉を有言実行していてすごい。
「何で人間て何歳になってもさみしくなっちゃうんだろうね」
慎森にどう思ってるか聞かれたとわ子が返したのは「体調を気にして野菜を食べろ、ちゃんと寝ろ」的なことだった。
そんなとわ子を心配し、きっとかごめのことがあるのだろうと思うが、できることがないと話す慎森と鹿太郎。大好きな焼き肉を二人で食べるほど鹿太郎と仲良しになったのか、慎森……。
そのころとわ子と八作(松田龍平)も食卓を囲んでいた。八作に青汁を飲むようすすめるとわ子。唄と離れてさびしいとわ子、ちょっとうれしそうな八作に「15年前の復讐やめてくれる?」と言う。こういう二人の空気感、いいよな~。
とわ子がリビングで見ていたのは、ガラス製のトロフィーのようなものだった。かごめが亡くなる直前に完成させてとわ子が応募した漫画は佳作を取ったのだ。
「元気?」「ごめんね」をお互い言うとわ子と八作。なんかさみしい。
慎森との別れ際、「何でだろうね 何で人間て何歳になってもさみしくなっちゃうんだろうね」
と言う鹿太郎。
いくつになってもさみしさや恐怖が消えないことは18年前椎名林檎の歌詞を見た時からそうなんだろうなと思っていたが、特に大人になったからといってマイナスな感情がなくなるわけじゃないんだよな。
以前から思っていたが、とわ子は何でも我慢する人だ。悩みや不安を人に話すタイプではない。
仕事のことも、亡くなったかごめに対して思っていることも誰にも言えない。自分の中で何とかしようとする。かごめのことはどうにもできないにしろ、もしかしたら他のことは、我慢せずに伝えることで手が差し伸べられることもあったかもしれない。
謎の男X(オダギリジョー)の人生、亡くなった人に関する言葉に泣いた
ラジオ体操の時に会った謎の男X(オダギリジョー)をバスで見かけ、忘れたパンを取ってきてくれたことで二人で話すことになったとわ子。
「この人のために頑張ろう、みたいな。見ててくれるかな~。見ててくれるから頑張ろうかな~みたいな」という問いに「かごめ」と答えるとわ子に泣きそう。
かごめが亡くなったことを話しはじめ、「ごめんなさい、初めて会った方にこんなこと」と言うとわ子に言ったのが「全然変な話じゃないですよ、好きな人の話をしてくれてるんですよね」って優しい言葉で涙出ちゃう。
とめどなくかごめへの思いを話し続けるとわ子。
「あいつのこと忘れちゃってた、また一人にさせちゃった、って思います。誰にも言えないし、すごい孤独です。こんなんだったらそっちに行ってあげたいよって思います」
「みんな言うんです、まだ若かったしやり残したことがあったでしょうね、悔やまれますよね、残念ですよね」「だったら私たち、大人になんてならなくてよかったなって」
最後の電話に出られなかったこと、ずっと悔やんで罪悪感を感じて、楽しく笑ったりするたびに、かごめのこと忘れてた一人にさせちゃったと思ってたんだ、つらい。
だがその後のオダギリジョー(この時点で役名わからず)の話はこうだった。
「人間にはやり残したことなんてないと思います。過去とか未来とか現在とか、そういうものって時間て別に過ぎていくものじゃなくて、場所っていうか別のところにあるものだと思う」
「人間は現在だけを生きてるんじゃない。
5歳、10歳、30、40。その時その時を懸命に生きてて、過ぎ去ってしまったものじゃなくて、
あなたが笑ってる彼女を見たことがあるなら、今も彼女は笑っているし
5歳のあなたと5歳の彼女は、今も手を繋いでいて
今からだっていつだって気持ちを伝えることができる。
人生って小説や映画じゃないもん、
幸せな結末も悲しい結末もやり残したこともない。
あるのはその人がどういう人だったかっていうことだけです。
人生にはふたつのルールがあって、
亡くなった人を不幸だと思ってはならない。生きてる人は幸せを目ざさなければならない。
人はときどきさびしくなるけど人生を楽しめる。楽しんでいいに決まってる」
とわ子の目からは涙がこぼれていた。この人に話せてよかった。
この言葉に救われた人はだいぶ多かったのではないだろうか。
個人的な話だが、私も友人を病気で亡くした。発覚してから亡くなるまであっという間だった。
自分ができなかったこと、彼女がしてくれたことに対して返せなかったこと、これからという時だったのに、など後悔や残酷な運命を受け入れられない気持ちがいまだに消えない。
一方で、早く亡くなったことや病気になったこと、それ自体は不幸かもしれないし悲しいことだが、それを彼女の人生全体の印象のようになってしまっていることは彼女にとって不本意なことなのではないかとも思っていた。
なので、この言葉には涙が止まらなかったし、このドラマが終わっても励まされる気がする。
彼女がどんな人だったか、今日は思い出したいと思った。
とわ子が歌いながらベッドメイキングをしていること、かごめの漫画が獲ったトロフィーをうれしそうに見つめて枕元に置いたことから、オダギリジョーの言葉でかごめに対する気持ちが変わったこと、しこりが何か取れたことが伝わってきた。
ベッドメイキングをしながら歌ってるのがムーンライト伝説(美少女戦士セーラームーンの主題歌)なの、アツい。毎回アニソン歌ってほしい。
「久しぶりにベッドで寝た。好きな子の夢を見た」のナレーションにまた泣きそう。
だがしかし
会社が買収され、買収を取り仕切っていた責任者が来た。
その男・小鳥遊は昨日話した謎の男X(つまりオダギリジョー)だったのだ。
ずいぶん違う印象の彼は、告発があったと、とわ子の
「無責任かつ威圧的なパワーハラスメント」について読み上げる。
えええ。言葉だけで説明すればそう取られかねない状況かもしれないが、だいぶ事実と異なる内容だ。告発したのは誰なのだろう。
翌日ラジオ体操で一昨日のような調子で話しかけてくる小鳥遊。
あまりに違う様子に「人違いだったらすみません、私昨日あなたに似た方と自分の会社で会ったんですけど」と聞くとわ子に「僕ですね」とサラッと答える。ええ~。
ビジネスとプライベートはきっちり分けるということらしい。
いやでも、サイコパスやん……。
あまりに違って一瞬双子説疑ってしまったわ。
来週どうなっちゃうんだろう……。
第7話のあらすじ
かごめ(市川実日子)の一件から1年、とわ子(松たか子)は自宅で一人暮らしを始めていた。高校に進学した唄(豊嶋花)が、通学しやすい旺介(岩松了)の家に引っ越したからだ。娘がいない寂しさを抱えながらも、生活を楽しもうと試行錯誤するとわ子は、ある日、公園で“謎の男”(オダギリジョー)と出会う。
そんな中、とわ子はしろくまハウジングのオーナーが外資系ファンドに会社の株を売却しようとしていることを聞かされる。もし会社が外資の傘下になって利益重視の経営に変わると、コスト削減のために人員整理が行われるかもしれない。会社としてのこだわりや職人気質の社員たちを守るためにどうすればいいか悩むとわ子を心配し、慎森(岡田将生)、鹿太郎(角田晃広)が続けざまにとわ子のマンションを訪れる。一方、八作(松田龍平)はレストランの仕事を休み、一人で旅に出ていた。
後日、唄への届け物のために外出したとわ子は“謎の男”と偶然再会する。夢中になれることや仕事についての会話で徐々に打ち解けていく2人だったが、ひょんなことから話題はかごめのことに。すると、とわ子の口から、ずっと胸に秘めていた親友への思いが止めどなくあふれていき…。
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