国内ドラマ

REGULAR

2021年09月01日

<武士スタント 逢坂くん!>最終回まで全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

<武士スタント 逢坂くん!>最終回まで全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】


第2話ストーリー&レビュー

第2話のストーリー



→「武士スタント 逢坂くん!」画像ギャラリーへ

「先生を、師としてお仕え申し上げたい!」

春画師である武士・逢坂くん(濵田崇裕)は、無事に中堅漫画家・宮上裕樹(今井隆文)のアシスタントに弟子入り!逢坂くんの「まんが道」が始まった!

しかし、「エロ漫画を読んで捕まらないとは、素晴らしい世だ!」と感動してばかりで、現代のことを全く知らない逢坂くんは、何のアシスタントをしてもらえばいいのか?それより、何ならできるのか…?と宮上は頭を悩ませる。その姿を見た、宮上のチーフアシスタント・緋村(森本慎太郎)は、逢坂の存在が宮上の作業の邪魔になるのではないか? そしてそして、宮上はじめアシスタントの瀬戸(長井短)や宮上の担当編集・丹内(久保田紗友)と緋村以外の仲間たちがすんなり逢坂くんを受け入れ始めていることに、不安を覚えていた。

宮上の作業1つ1つに感動し、「若干ウザい」と感じるほど質問しまくる逢坂くんに緋村は 1つの申し出をする。

「僕と勝負してもらえませんか?」

勝負の結果、逢坂くんが勝てば、自分はもう何も言わない。しかし、緋村が勝てば、ここから出て行ってほしいと。緋村からの果たし状が渡された!その戦いとは…相撲。

逢坂くんと緋村の男同士の真剣勝負の結果はいかに!?そして、筋肉と筋肉のぶつかり合いの結果、逢坂くんはあることに気付く!

第2話のレビュー


晴れて宮上のアシスタントになった逢坂くん。まだまだ“まん画”の世界に興味津々で、宮上の描く絵を思いきり凝視したり仕事場にあるまん画を読んで感動の泣き声を上げたり、とにかく落ち着かない。

そんな逢坂くんが初めて任された仕事は、ペン入れした原稿の下書きの線を消しゴムで消す“消しがけ”。だが、彼は「逢坂にはできませぬー!」と声を上げて泣き出してしまう。下書きであれど、宮上が描いた絵を消すことなどできない…というのだ。

ここで「まん画アシスタントに必要なものは技術にあらず。では何が一番大事なものなのか…? それは…敬意!」とナレーション(by チョー氏)が入る。確かに、消せないのは逢坂くんが宮上やまん画に敬意を払っているからこそだろう。とはいえ、泣きじゃくる彼の姿はさすがに「敬意がすごすぎて…面倒くせえ…」(宮上)である。逢坂くんに優しく接しつつもウザさを覚えている宮上の気持ちがよくわかった。

消しがけができない自分を責める逢坂くん。しかし、「下書きは理想の線を引くための線で、ペン入れが終われば役目は終わり」という宮上の言葉を受けて、決して表に出ることのない下書きに春画師=日陰者だった自身を重ねる。罪人となった自身の過去を葬るように消しゴムで線を消していく逢坂くん。結局5分で15枚の原稿の消しがけを終わらせて、意外な才能を開花させるのだった。

仕事を覚えて、夜はまん画を読みながら幸せな気持ちで眠りにつき、少しずつ令和の時代になじんでいく逢坂くん。しかし、そんな彼のそばでずっと浮かない顔をしている者がいた。チーフアシスタントの緋村である。

宮上やもう一人のアシスタントの瀬戸と違い、逢坂くんがどうにも気に入らないらしい緋村。突然タイムスリップしてきて行くあてもない逢坂くんに対してもう少し寛大な目で見てあげてもいいのでは?と思うのだが、逢坂くんが職場を騒がせているのも確かなだけに、彼の気持ちもわからなくはない。漫画家を目指して上京するもうまくいかず、その後、宮上に数年師事して支える右腕になったという緋村。これは筆者の想像だが、緋村からすればまん画を知らない逢坂くんがすんなりアシスタントになって、しかもどんどん宮上の心を掴んでいることに面白くないと感じる嫉妬心もあったのではないだろうか。

そして、担当編集の丹内が打合せにやってきた日、ついに緋村の堪忍袋の緒がキレた。

自分の絵には命がない…と悩む中で宮上からヒントをもらった逢坂くん。そこで終わればよかったものを、気持ちが昂るあまりに宮上と丹内の打合せに乱入。まん画のエフェクトについて聞こうとする。それを緋村に咎められて自分が邪魔したことに気づくと、割腹してお詫びしようとして仕事場はちょっとした騒ぎになる。

とにかく情緒不安定で予測できない行動を起こす逢坂くん。彼は職場に混乱をもたらす…と確信した緋村は、自分と勝負しろと逢坂くんに突きつける。

「古来より男と男の勝負は肉と肉のぶつかりあい」と瀬戸が提案して相撲で勝負する二人。「なんでこんなわけのわからない勝負を?」とたずねる丹内に「この勝負を仕掛けてきた緋村殿の意志をくみ取ってみせます」と答える逢坂くん。たぶん、彼は緋村の真意を全然わかっていない。

きつく絞ったふんどし姿で土俵に立つ二人。ちなみにどちらもさすがの磨き上げた見事な肉体。瀬戸はそれをうれしそうに見つめていた(相撲をすすめた理由は絶対これに違いない)

いざ勝負が始まり、がっつり身体を合わせる二人。必死で組み合いながら、緋村が自分に伝えたいことは何なのか?と頭をめぐらす逢坂くん。そして、自分たちの足元を見たときに「そうか、これか!」と何かに気がつく。

白熱する勝負の中、緋村の身体に腕を回しているのに投げようとしない逢坂くん。それを「緋村くんの腕をケガさせないように」しているのだと言う宮上。本当にそうだったのかはわからないけれど、結局、逢坂くんは緋村の身体を掴んだまま押し出して土俵際まで押し出して勝利した。

勝負を終えて、緋村に「これまでのご指導、しかと賜りまして候!」と叫ぶ逢坂くん。「指導?」と怪訝な顔をする緋村に「これにござりまするな!」と彼が示したのは地面。そこには、あのエフェクトのような形が描かれていた。

その身をもってして自分の春画に足りないものを伝えてくれた…と泣きながら緋村に感謝する逢坂くん(つくづくよく泣く男である…)。「絶対に違うと思うよ?」と突っ込んだのは瀬戸。実際、緋村にそんな気はまったくなかっただろう。とはいえ、どこまでもまん画にひたむきな逢坂くんにさすがの緋村も心動かされ、「お見事でした。これからよろしくお願いします」と握手を交わすのだった。

今回の相撲勝負、ここまで大掛かりなことする必要あった?という気も正直するのだが、逢坂くんを受け入れた緋村はとてもいい笑顔。二人がわかりあっていく姿は非常にすがすがしかった。そして、いろいろズレているところもあるけれど、とにかく純粋な熱意でまん画に向かっていく逢坂くん。彼の心意気はよくわかった。まさに最強の“まん画バカ”。この第2話で、筆者はますます逢坂くんが好きになった。

この先もまだまだ平たんではない道を進んでいくであろう逢坂くん。引き続きその活躍を心から応援していきたい。


※この記事は「武士スタント 逢坂くん!」の各話を1つにまとめたものです。

→元記事はこちら

→目次へ戻る

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

(c)ヨコヤマノブオ・小学館/NTV・JStorm

RANKING

SPONSORD

PICK UP!