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2021年09月01日

<武士スタント 逢坂くん!>最終回まで全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

<武士スタント 逢坂くん!>最終回まで全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】



第6話ストーリー&レビュー

第6話のストーリー



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「逢坂の春は、残っているのか!?」

春画師である武士・逢坂くん(濵田崇裕)は、同人誌即売会で、かつて自分を処刑しようとした君主・鶯谷寛喜(高嶋政宏)に遭遇する。

まさか逢坂を追って、現代の春(=エロ)を奪いに来たのか!?と身構える逢坂くんだったが、彼は、鶯谷の子孫で漫画編集者をしている、鶯谷明喜(高嶋政宏)という。

「今度、持ち込みしてよ」と鶯谷に誘われた逢坂くんを見て、師匠である漫画家・宮上(今井隆文)は有名編集者に声をかけてもらったと、大喜び。
しかし、緋村(森本慎太郎)は、不安に思う。鶯谷は「新人つぶしの鶯谷」と言われるほど厳しいと言うのだ。その噂通り、逢坂くんの持ち込みに、「これじゃ売れない。君、自分が好きな物描いてるでしょ」と一刀両断。

同じく、鶯谷と同じ編集部で働く丹内(久保田紗友)も、仕事が上手くいかず悩んでいた。

そんな2人を見て、「歴史に名を残す作品には思いがある」と逢坂くんの春画を探しに美術館へ行くのを提案するが…。

逢坂くんの「まん画道」第2章がはじまる!!!

第6話のレビュー

第1話で逢坂くんを処刑しようとした大名・鶯谷。前回のラストで逢坂くんが出会った男は鶯谷の子孫らしい。丹内の先輩編集者だという彼から、「よかったら今度(まん画を)読ませてよ」と言われる逢坂くん。

有名編集者の鶯谷から声をかけられるなんてすごい!とわき立つ宮上たち。ただ、当の逢坂くんは浮かない顔。鶯谷にそっくりな彼にまん画を見せるのは気が進まないらしい。しかし、丹内に「逢坂さんの描くまん画は私も楽しみ」と言われると、「死ぬ気で頑張りまする!」と宣言。(逢坂くん、どれだけ単純なんだ……)

鶯谷に見せるまん画を描くため、即売会場から持ち帰ったあのホースをまきつけて机に向かう逢坂くん(なぜ、その格好で描く…)。苦戦する彼に、宮上は「頭がシャキッとする」とコーヒーを差し出す。さらに、四コマ漫画で「起承転結」を表現してごらんと…と伝授。弟子が苦しいときに的確な指導と温かい励ましを贈る宮上。本当に素敵な師匠だと思う。逢坂くんが「初めて仕えたいと思った男」だというのも心底うなずけてしまう。

そして、ついに鶯谷のもとへ原稿を持ち込む逢坂くん。しかし、「新人潰し」の異名を持つ鶯谷は彼のまん画を酷評。「自分を殺してでも、100人いたら100人興味もつものを意識して。自分なんていらない」とぶったぎる。100人いて100人が好きになる作品って相当難しいのではないだろうか…? しかも、自分を殺してもそこを目指すってどうなのか? 筆者個人としては、彼の言葉はいささか納得しがたかった。

これまで宮上やAEGに教わったのと真逆のことを言われて戸惑う逢坂くん。しかし、反論すると、今度は宮上の悪口を言い出す鶯谷。切れそうになる逢坂くんだったが、宮上が止めに入る。そんな二人を前に「新人の色物漫画家なんていつでも潰せる」と不敵に笑う鶯谷。ここでほぼほぼ嫌な奴だと確定。時代が変わって子孫であっても、鶯谷は鶯谷だった。

帰宅してテーブルの下で落ち込む逢坂くん。そんな彼に宮上たちは慰めの言葉をかける。歴史に名を残す作品には思いがある…という話の流れで、逢坂くんの春画も残っているかも?と浮世絵展に行ってみることに。

美術館へやってきた一行。しかし、すぐに逢坂くんがやらかした。丹内が来たことで昂った彼。頭をシャキッとさせようと缶コーヒーを頭からかぶってしまう。コーヒーはあくまで飲み物だというところまで理解していなかったのか…? Tシャツがぬれてやむなく裸になる逢坂くん。他の面々にもコーヒーがかかってしまったので、結局、美術館で浴衣をレンタルして全員浴衣姿に。

江戸時代の浮世絵の展示に、人々に愛された名作は時を経て残る…と目を輝かせる逢坂くん。しかし、春画の展示コーナーで探してみるも逢坂総司郎の作品は見つからない。学芸員にも「聞いたことがない」と言われてしまう。

学芸員の言葉にショックを受ける逢坂くん。みんなの前ではなんとか笑顔を保つが、一人その場を離れて泣き出してしまう。しかも、いつもの号泣とは違う。顔を伏せて手を震わせ、声を殺して泣く。こんな切ない彼の姿は初めて。自分の生きた証が残っていない…という逢坂くんのくやしさ、悲しさが痛いほど伝わってくる。「逢坂の春は…残りませなんだ…」と涙する彼に、筆者も思わずもらい泣きしてしまった。

しかし、そんな逢坂くんに助けの手が差し伸べられる。最初に彼の元に来たのは丹内。逢坂くんの手をとり「私と一緒に、時を経ても残るまん画を描けばいいじゃないですか!」と励ます。そして、他のみんなも彼の周りに集まってくる。

江戸時代、人知れず孤独に春画を描いていた逢坂くん。だけど、現代にやってきた彼はもはや一人じゃない。丹内や師匠の宮上、逢坂くんは自分を奮い立たせるライバルだと言った緋村、そして瀬戸。みんなが逢坂くんを応援している。仲間に囲まれた逢坂くんは「まん画を描きとうございます…!」と心を建て直し、「よろしくお願いいたし候!」と丹内に頭を下げるのだった。

これまでの本作のパターンから、美術館内でまた逢坂くんが脱いで何かやるのでは…と思っていたのだが、そうはならなかったこの6話。いい意味で裏切られたハートフルな回だった。令和の時代に来て今までで一番きつい思いをしたに違いない逢坂くん。でも、涙でぐしょぐしょになりながらも笑顔を取り戻してくれた。そんな彼を見られたのが嬉しかった。

悔しさを乗り越えて、気持ち新たに丹内とともにまん画に挑み始めた逢坂くん。平たんではない道がまだまだ続くのだろうけれど、頑張ってほしい。

描け!昂れ!逢坂くん!!



※この記事は「武士スタント 逢坂くん!」の各話を1つにまとめたものです。

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放送週に追記します。

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