映画『ヒロアカ WHM』何度でも楽しめる「7つ」のポイント

7:鑑賞後もヒロアカの世界を楽しませてくれる“エンパシー”

『ワールドヒーローズミッション』の主題歌&挿入歌はアジカンことASIAN KUNG-FU GENERATIONが担当。主題歌の「エンパシー」はヒロアカの様々な個性が溢れる世界にぴったりで、聴くだけで映画の感動が鮮明に浮かび上がるようになっている。



よく耳にする「シンパシー」は他人と感情を共有することを指し、「エンパシー」は“他人と自分を同一視することなく、他人の感情を汲むこと”を指すのだそう。総人口の約8割が個性を持つ超人社会であるヒロアカの世界にぴったりな曲名だ。

エンディングではロディの前向きな生活を描いていたので、今エンパシーを聴くだけで、ロディの表情やデクに出会ってロディの心が揺さぶられる様子が蘇る。

映画のストーリーが個性社会崩壊の危機に立ち向かう話でも、「エンパシー」からは明るい未来への希望が感じられるようになっている。過去の境遇から夢を諦めた少年が“本物のヒーロー”と出会い、夢を追う力を思い出して明るい未来に向けて走り出す……そんなロディの人生と重なるのだ。「エンパシー」を聴いてロディと同時にデクの笑顔を思い出すのは、ロディに大きな影響を与えたのがデクだからなのだろうか。

もちろん筆者の勝手な解釈なので、楽曲の感じ方は人それぞれだが「エンパシー」が聴く人に明るい希望をもたらしてくれることは確かだ。コロナ禍で下を向いてしまう時でも、少しでも前に向かって進んでみようかと思わせてくれるパワーがある。

また「エンパシー」のサビはつい歌いたくなるメロディで、晴れた日に仕事に向かうロディが口ずさんでいる様子がなんとなく目に浮かぶ気がする。ストーリーやキャラの成長だけでなく、主題歌や挿入歌、さらにはサウンドトラックの隅々まで、聴くだけで鑑賞後でもヒロアカの世界を堪能できるようになっている。

最後に:敵<ヴィラン>にも要注目!



今回はヴィランには触れていないが、ヒロアカに登場するヴィランたちはただの“悪”だけでは語れないキャラクターが多い。ヒーローだけではなく、ヴィランに注目して作品を観ると、別の面白さが浮かび上がってくるのだ。

特に原作に登場するヴィランたちは信条やキャラクターがとても丁寧に描かれているため、ヴィランについて知れば知るほど「正義と悪とは」「ヒーローとは」などと考えさせられてしまう。



連載開始以来、テレビアニメ放送開始以来、劇場版第1作公開以来、ずっと“プルスウルトラ”でパワーアップし続けているヒロアカは、今を生きる私たちのエネルギーになってくれるはず。

コロナ禍で先が見えない苦しい日々が続くが、そんな中でもヒロアカは前を照らしてくれる。ヒロアカは心の栄養剤なのだ

今後のヒロアカのプルスウルトラに期待しつつ、これからどのように物語が進んでいくのかを心待ちにしたい。


(文:谷口仁菜)

>>>【関連記事】『劇場版 呪術廻戦 0』何度も観たくなる「4つ」の理由

>>>【関連記事】アニメ「進撃の巨人」で押さえたい「5つ」のポイント

>>>【関連記事】『劇場版 呪術廻戦 0』エヴァのシンジくんが転生した夢小説として観た感想

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

(C)2021「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE」製作委員会 (C)堀越耕平/集英社

RANKING

SPONSORD

PICK UP!