<アバランチ>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第5話ストーリー&レビュー
第5話のストーリー
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「もう戻れないぞ」。西城(福士蒼汰)を前に、羽生が語るアバランチ発足の理由と真の目的とは――?
3年前、日本で開催される国際会議を前に、国際テロリスト集団からの爆破予告に対し、官邸は対応に追われていた。大山(渡部篤郎)が警備局長としてトップに立つ公安部はいち早くテロリストの潜伏先を確認するものの、情報提供者が拘束されてしまう。情報提供者の救出作戦にあたった公安部外事三課の羽生(綾野剛)は先輩の藤田高志(駿河太郎)の静止を振り切って現場に突入するものの、それは仕組まれたワナで…。
テロリストによる爆発から奇跡的に命を取り留め、病院で目を覚ました羽生を待ち受けていたのは過酷な現実だった。失意の中、警察を辞めた羽生は、和泉卓司(森下能幸)が営む小さな町工場で働き始める。娘のあかり(北香那)は不条理な手段で工場を切り盛りせざるを得ない父親に反発し、羽生の前で怒りをあらわにするが、もはや正義の力など信じられない羽生は心ここにあらずだった。そんな矢先、羽生の居場所を追っていた山守(木村佳乃)が工場を訪れて……。
第5話のレビュー
今回明かされたのは羽生と山守の過去、そしてアバランチが結成されるまでの過程だ。
時は3年前。公安部外事三課に勤務していた羽生。山守は羽生の先輩である藤田の婚約者だ。羽生の誕生日を祝う藤田と山守。幸せな光景だった。
しかし、その直後、拘束された情報提供者の救出にあたった羽生と藤田は、現場で爆発に巻き込まれる。爆発は罠だったわけだが、藤田が止めるのを聞かず突入したことを悔いる羽生。何より、藤田を含めた5人が爆発で亡くなったことに、羽生は大きなショックを受けていた。
その後、警察を辞め、アバランチを結成するまでの羽生の姿がまるっと1話分かけて丁寧に描かれる。
熱くてやんちゃだった公安時代の羽生。警察を辞め、自分の無力を痛感し、生きる気力をなくした状態で勤めていたのは小さな町工場だった。
公安時代も、アバランチが始まってからも、常にギラギラしたものがチラついていたが、町工場で働く羽生にはそれがない。背中を丸め、声も小さく、覇気がない。……が、どの羽生もあまりに綾野剛すぎてたまらない。
町工場では、工場長が仕事を受けるために取引先の担当者にお金を渡していた。それに怒る工場長の娘・あかり。「こんなのはおかしい!」と声をあららげるあかりに、「世界は正しいことだけで回っているわけじゃない」と羽生は無気力に答える。
町工場を訪れた山守に協力を頼まれても、羽生は動かない。
そんな羽生の心を動かしたのはあかりだった。取引先の担当者のもとを訪れ、父親に謝れ、金を返せと迫る。もちろん、返すはずがない。殴られ、蹴られ、ボロボロの状態で戻ったあかりだったが、彼女は動画を撮っていた。自分に暴力をふるう男の姿を。
弱弱しく微笑みながら「正義は勝つよね」というあかりに、羽生は感銘を受ける。
正義は何の役にも立たない。一度、そう思ってあきらめた羽生だったが、再び、その瞳に光が灯る。
悪を暴いた動画を撮り、公開するのはあかりの行動がヒントになっているのだろうか。町工場での時間を経て、「アバランチ」の羽生があるのは確かだ。
今回、大山が黒幕であることはより明確になった。さらに大山を追い詰めるべく、アバランチは動く――が、大山も反撃に出る。
テロ事件の容疑者として羽生が指名手配される。そして、アバランチを追う週刊誌の人間が牧原に迫る。
ここから、アバランチはどう動くのか。アバランチの正体に迫った内閣情報調査室の山中は、想像していたよりも山守と距離が近しいように見えたけれど、何か裏があったりしないだろうか。大山に恨みがある人物のリストアップも、優秀だから、だけではないような気もする。
※この記事は「アバランチ」の各話を1つにまとめたものです。
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