<日本沈没ー希望のひとー >最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第6話ストーリー&レビュー
第6話のストーリー
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日本未来推進会議に天海(小栗旬)が戻って来た。首都東京の復興に向けて、取り組む決意を誓い合う。
国民も日常を取り戻しつつあり、政府でも、復興に向けた議論が進められていた。
その復興計画をめぐり、東山総理(仲村トオル)と里城副総理(石橋蓮司)は再び対立。
関東沈没を経て、東山も里城に立ち向かう覚悟を決めていた。
しかし、東山主導のもと、未来推進会議が進めていた復興計画に突如ストップがかかる。里城が東山の覚悟を上回る奇策を講じてきたのだ。
そんな中、天海は田所博士(香川照之)に呼ばれる。
そこで伝えられたのは日本沈没、という事実。
1億2千万人の命を救うために、動かなくてはいけなくなる。
ただ、里城だけはその事実をいまだに認めていない。天海は独断で、国民の命を救うためにできることをやろうとするが、高い壁に阻まれる。
そんな中、衝撃の出来事が起こる!
第6話のレビュー
今年8月、反政府勢力タリバンがアフガニスタンの首都カブールを制圧。国外脱出を切望する市民で溢れかえったカブール国際空港や、離陸する米軍の輸送機にしがみつき、落下する人たちを映し出した映像は世界中に衝撃を与えた。
あの時、アフガニスタンで起きていることを“遠い世界の話”ではなく、自分事として捉えた人はどれくらいいるだろう。
あれから3ヶ月、「日本沈没」は私たちに問う。「もしも日本が安心して暮らせる国ではなくなり、国外へ避難するしか道がなかったとしたら?」と。
天海(小栗旬)も仕事に復帰し、関東全体の復興に向けて動き出した日本未来推進会議。
その中で企業を積極的に地方へ移転しようと提案する東山総理(仲村トオル)と企業を中心に首都東京の復興を進めたい里城副総理(石橋蓮司)が対立。再び権力争いが起きるのは、良くも悪くも日常が戻り始めていることを知らせてる。
しかし、裏では刻一刻と日本の悲惨な運命が近づいていた。
誰もが希望を信じ、前進もうとしていた矢先。田所博士(香川照之)から天海たちに「1年以内に日本沈没が始まる」という衝撃的な事実が突きつけられる。目の前の現実を受け止めようにも、頭が追いついていかない彼らの表情がリアルだ。
けれど、関東の一部沈没を経験したため、誰もがショックを受けて立ち止まっている暇などないことを知っている。今度は“日本沈没”を最大の国家機密とし、1億2千万人の日本人を他国に移民として受け入れてもらうため、日本未来推進会議は水面下で動き始めた。天海も今回ばかりは慎重な対策に同意する。
一方、関東沈没の時と同じようにメディアで勝手な発言を繰り返す田所。それを契機として、日本沈没への対策に待ったをかけたのが、誰よりも混乱の最中にいる里城副総理だ。関東沈没の第二波が来るという情報が環境ビジネスで荒稼ぎするDプランズ社に漏れており、里城副総理は田所博士に漏洩の疑いをかける。
関東沈没をその目で見たはずの里城副総理が、なぜそこまでして田所博士の主張を退けるのか。それは、きっと誰よりも彼が起こりうる悲劇に怯えているからだろう。現実から目を逸らし、思考停止に陥った姿はあまりにも痛々しく、それでいて悲しい。
問題は田所博士が捕まってしまったら、今後は誰がスロースリップの検証をするのか。その存在を失ってしまったら、日本未来推進会議は確かな情報もないまま、対策を講じていかねばならない。
天海の「こんなことをして何になるって言うんだ!」という叫びは、数々の現実から目を逸らしてきた一人ひとりに語りかけられている。
※この記事は「日本沈没ー希望のひとー 」の各話を1つにまとめたものです。
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