<ドクターX〜外科医・大門未知子〜>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第2話ストーリー&レビュー
第2話のストーリー
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院長代理として内科主導の組織改革を推し進める内科部長・蜂須賀隆太郎(野村萬斎)の独断で、「東帝大学病院」に雇われることになったフリーランスの天才外科医・大門未知子(米倉涼子)は、ワクチンも特効薬もない感染症にかかった患者を命がけで救った末、自らも感染。なんとか一命を取り留め、一刻も早く外科医として完全復帰すべく、ハードなリハビリで自分を追い込んでいた。しかし努力もむなしく、一向に手術を担当させてもらえず…。
そんな中、蜂須賀が怪しい動きを見せる。何を思ったか、アメリカ仕込みのスーパー脳外科医・興梠広(要潤)を「東帝大学病院」に招聘したのだ!
一方、今や分院に追いやられ肩身の狭い思いをしている外科分院長・蛭間重勝(西田敏行)は、気晴らしのために、外科医・加地秀樹(勝村政信)と海老名敬(遠藤憲一)を連れて銀座のクラブへ。ところが楽しい時間もつかの間、蛭間は昔馴染みのママ・二木麻也子(夏川結衣)が不意によろけるのを目撃! 長年懇意にしてきた彼女のため、すぐさま「東帝大学病院」の特別室を空けさせ、検査入院の手配を整える。
まもなく入院した麻也子のもとへ、なんとあの蜂須賀がやって来る。実は蜂須賀、まだ外科にいた15年前から麻也子とは顔見知りだったのだ! ほかでもない麻也子のため、蜂須賀は腕の立つ興梠を担当医に任命。興梠の検査結果分析を聞いた未知子は、もっと詳しく検査すべきと主張するが、蜂須賀は耳を貸そうとせず…!?
第2話のレビュー
前回のラストはヒヤヒヤしたが、あっさりラッサ熱から生還した未知子(米倉涼子)。いや、よかったけど!今回は(今回も?)外科vs内科の戦いが勃発。
どうみてもオペが必要な患者に対し、手術しない方向で進めようとする蜂須賀(野村萬斎)率いる内科。先日、未知子が行ったオペを見て、感染症が流行っているときに手術する危険さを痛感したからだという。
これにはさすがに猛抗議する外科の医師たち。手術しなかったら患者は死んじまうぞと言う。例の気持ち悪い御意ポーズと「蜂須賀は院長に全権を委ねられている」という主張で対抗する内科の医師たち。
内科の気持ち悪い御意ポーズ、手から何か必殺技でも繰り出せそうだ。軍隊みたいで狂気を感じる。「飛沫が飛ぶから静かにして!」と怒鳴る三国(杉田かおる)の矛盾っぷりもやばい。また蜂須賀がいちいち「分院」を強調して話すのがウザくていい。
手術をしないことを「いたしません」と言う蜂須賀に「いたしませんは大門未知子くんの専売特許なんだよ!」と怒鳴る蛭間。専売特許とは。あれだけ対立していた未知子のこと、ちょいちょい持ち上げててかわいい。
まったく関係ないが、蜂須賀と聞くと某刀のオンラインゲームを思い出してしまうのは私だけだろうか?
手術を要する患者の中には、蛭間が長年通っているクラブのママ・二木麻也子(夏川結衣)もいた。アメリカ仕込みのスーパー脳外科医・興梠広(要潤)に執刀させるという。写真を見て興梠が見逃した病気に気づき、もっと詳しく検査すべきだと抗議する未知子だが、興梠は耳を貸さない。
手術させてもらえず悶々とする未知子。このなかなか着こなせなさそうな柄シャツが似合っててステキ。晶(岸部一徳)に、NYで活躍してたなら興梠と会っているのでは? と言われるが、未知子は全く覚えていない。
麻也子を蜂須賀なぞに任せたくない蛭間だったが、彼女は蜂須賀とも付き合いがあったのだ。
蛭間はまったく覚えていないが、たちの悪い感染症が流行っていた15年前、まだ外科にいた蜂須賀を連れてクラブにやってきた蛭間。感染症が流行っているのにこんなところで飲んで「手術前に感染したらどうするんですか」と言う蜂須賀を、「感染症バカ」と笑ったのだった。
全く覚えていないという蛭間、最低。蜂須賀が蛭間に対して必要以上に感じが悪いのもうなずける。去り際に「出世バカ」とつぶやいて去っていく蜂須賀。
主述の日。オンラインで見守る蛭間のもとには、心配した海老名(遠藤憲一)が。「何かあったら私が手術室にかけつけてメスを握る!」といきまく蛭間に「院長戦の根回しばっかやってて十数年メス握ってないじゃないですか、殺しちゃいますよ」と冷静にツッコむ海老名と、「え、私そんなにメス握ってないの? それは殺しちゃうね」と納得するかけあいが面白い。だめだこりゃ。
手術をすごいスピードで進め、慎重にやれと言われるも「アメリカでは1日に10件オペをする」「今日のランチはイタリアンがいいな」などといけすかないことを言いながら続ける興梠。
だが麻也子の血圧は下がり、危険な状態に。興梠はもうひとつ病気があるのを見逃していたのだ。
リスクがあるから手術を続けられないという彼を差し置き、未知子が執刀することに。「また逃げるの?」という未知子の言葉には、どんな経緯があるんだろう?
「失敗したら100%君の責任だ!」と言う蜂須賀に「私、失敗しないので」という未知子。くぅ、かっこい~!
「よく言った大門未知子!」「がんばれ大門」ノリノリで声をかける蛭間と海老名、もはやファンかなにかのようだ。
無事手術を終えた未知子に、なお上から目線に褒めてくる興梠。
NYでコロナの対応に追われていたころ、2人は同じ場所にいた。このままじゃ自分も命の危機にさらされると思った興梠は「急患が待ってる、私しか救えない患者だ」と言って処置から逃げ、現場からも逃げた。「何人も仲間が死んだだろう」「何十人!」と訂正する未知子。
逃げたわけじゃない、起こりうるリスクを想定し回避しないのはただのバカです、という興梠に言い返す。
「バカ上等。卑怯者よりマシだわ」
「患者はね、逃げたくても逃げられないの。一人の外科医に命あずけてんだよ」
「二度と逃げんな、バーカ」
未知子ーーー! かっこいいーーー! 興梠だっさ!
スッとした…!!
名言がまたひとつ生まれてしまった。
未知子がただ切りたいだけじゃなく、患者の状況や思いに寄り添って手術しているのがあらためてわかる、素晴らしいシーンだった。
未知子のもとにやってくる蜂須賀。
「大門未知子先生、率直に感動しました」
「あんなに美しい手術は見たことありません、もっとあなたの手術を見たくなりました」
「オペは見るんじゃなくて、するもんでしょ」という未知子らしい返しがいい。
「思う存分、手術の腕を振るってほしいのです」との言葉に「まじで?いたします」とノリノリの未知子だが、何をたくらんでいるんだ? と勘ぐってしまう。
次回の未知子の活躍も楽しみだ!
※この記事は「作品名」の各話を1つにまとめたものです。
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