黒木華の魅力を再検証<いい子ちゃんからヤバいヤツまで変貌自在!>


映画『リップヴァンウィンクルの花嫁』:幸薄女に訪れる、とてつもなく眩しい“一瞬の光”


(C)RVWフィルムパートナーズ

ドラマ/アニメ「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」を手掛けた岩井俊二が、CMのオーディションで黒木華と出会ったことをキッカケに彼女をイメージして小説を執筆し、映画化にあたり脚本・監督まで務めた『リップヴァンウィンクルの花嫁』(16)。

派遣先の学校では生徒から馬鹿にされ、友達もいない皆川七海(黒木華)。唯一の心の拠り所、それは匿名で真情を吐露できるSNSだった。恋人・鶴岡鉄也(地曵豪)ともSNSで出会い、なんとなく結婚まで至るも、これまたSNSを介して知り合ったなんでも屋・安室行舛(綾野剛)に結婚式の代理出席を頼んだことをキッカケに人生の歯車が狂い始めるーー

不朽の名作と言われる作品は数多く存在するが、紛れもなくその内の1つに入る『リップヴァンウィンクルの花嫁』。これを観ずして黒木華を語れる?いや語れない。


(C)RVWフィルムパートナーズ

映画単独初主演作とは思えない“黒木華ワールド”は圧巻で、なんとも言えない幸薄さと今にも壊れそうな危うさが七海に完全憑依。
薄幸系女優といえば木村多江のイメージがあるが、黒木華もその名を連ねることとなった歴史的作品と言っても過言ではない。

中でも心奪われるのは、七海と里中真白(Cocco)がカラオケバーで生演奏のピアノに合わせて歌うシーン(ちなみにピアノ伴奏者はRADWIMPSの野田洋次郎という粋なカメオ出演も有り)。

真白と出会う前の七海を暗黒時代とするなら、真白と出会った後の七海は黄金時代。結局は安室の手のひらで躍らされているものの、真白と出会ったことだけは七海にとっての“一瞬の光”と言える。

黒木華が歌う「ぼくたちの失敗」、Spotifyでの配信を渇望します。

>>>【関連記事】<インタビュー>『リップヴァンウィンクルの花嫁』主演・黒木華

>>>【関連記事】『リップヴァンウィンクルの花嫁』感想&観る前に知ってほしい「10」のこと

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

RANKING

SPONSORD

PICK UP!