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2022年04月08日

「花嫁未満エスケープ」第1話レビュー:惰性で付き合う今カレ(中川大輔)とピュアすぎるほどに一途な元カレ(浅香航大)の狭間で揺れる女心、情緒崩壊。(※ストーリーネタバレあり)

「花嫁未満エスケープ」第1話レビュー:惰性で付き合う今カレ(中川大輔)とピュアすぎるほどに一途な元カレ(浅香航大)の狭間で揺れる女心、情緒崩壊。(※ストーリーネタバレあり)



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岡崎紗絵主演の木ドラ「花嫁未満エスケープ」が2022年4月7日より放送スタート。

彼氏の尚紀(中川大輔)とマンネリ気味の日々を過ごすゆう(岡崎紗絵)。付き合って7年、同棲して5年経つにも関わらず、ハッキリしない態度の尚紀に嫌気が差し始めていた。そんなある日、誕生日を忘れられてしまったショックで、ゆうは家を飛び出す。たまたま元カレ・深見(浅香航大)と再会し……。

本記事では、第1話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。

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「花嫁未満エスケープ」第1話レビュー

花嫁未満エスケープーー著者なりに解釈すると、結婚直前の女性が逃走?



おそらくミステリー要素はなく、ただただ揺れる女性の心情をあらわに表したこのタイトル。命名者、世のアラサー女性の心をくすぐる天才説、ある。

付き合って、同棲して、結婚して。
トントン拍子で進むと思っていたこのステップ、そううまくはいかない。そんな現実を突きつけられるのが、本作品のヒロイン・柏崎ゆう(岡崎紗絵)だ。

彼氏の尚紀(中川大輔)と付き合って7年、同棲して5年目。絵に書いたようにマンネリ気味な2人。
家ではゲーム三昧、ウォーターサーバーのタンクの水がなくなっていても替えない、お腹すいたと駄々をこねる、靴下は脱ぎっぱなし……「私、あなたの母親じゃないんですけど???」。尚紀の姿を見て誰もが思ったことだろう。

しかも明日はゆうの28歳の誕生日だというのに、朝からゴルフ、夜は飲み会だといけしゃあしゃあと話す尚紀。

もしかして、誕生日のこと忘れてる……?
不満をぶちまけようとするも、またしても飲み込んでしまうゆう。おいおい、こんなのストレスが溜まってしょうがない。


誕生日当日、セレクトショップで店長を務めるゆうは、同僚の美沙(小林涼子)と亜衣(松村沙友理)に昨日の事のいきさつを話す。



「そんなクズ彼氏となんで結婚したいんですか?!私なら、秒で捨て去ります」なんて言えちゃう今が一番な若い亜衣と、「私はゆうさんの気持ちもわかるけどな……同棲も結婚もしてたし」と人生の酸いも甘いも経験してきた美沙。

ゆうは、ちょうど中間地点に立っている。このバランス、見逃せない。

その夜、美沙と亜衣とご飯に行くことにしたゆうだったが、尚紀から「今日は帰ることになった」「宅配便が来るから受け取って欲しい」と連絡が。



「プレゼントじゃないですか?」「お祝いするために飲み会キャンセルしたんですよきっと」……盛り上がる2人。
さすがのゆうも期待して、サプライズされているシーンを妄想しながら帰路につく。


しかし、その期待は案の定裏切られる。
帰宅するも特にサプライズはなく、さっぱりシャワーを浴びてビールを流し込む尚紀。

宅配便が届き、「ゆうちゃん、受け取ってくれない?」ーーゆうの胸の高鳴りは最高潮に。

しかし、宅配便の中身は尚紀が自分用に購入したゲームコントローラーだった。

ゆう、絶望。全視聴者も絶望。



唖然とするゆう。そこに追い打ちがかかる。

「え、ケーキ買ってきたの?太っても知らないよ〜」

本人はなんの悪気もないこの「太っても知らないよ〜」、今ここで言われて頭に血が上るワードランキングNo.1。尚紀、そういうとこだぞ。

「……私、28歳になっちゃったよ……?」

悲しみ、怒り、呆れ……負の感情が混ざり合い、ゆうはついに家を飛び出す。


勢いで実家に帰省するも、23時すぎ、夜道は真っ暗、人っ子一人いない。
またもや絶望にくれるゆうの目の前に、一台の軽トラックが通り掛かる。なんとそこに乗っていたのは、高校時代の元カレ・深見(浅香航大)だった。

人生どん底のタイミングで青春時代を共にした好きな人との再会。あぁもう、すでにロマンチック。

どうやらまだゆうに気がありそうな深見は、「見せたいものがある」と昔ゆうに告白した公園へと連れ出す。

そこに広がっていたのは、満天の星空。
そして、深見からの「誕生日、おめでとう」の一言。

7年付き合ってる彼氏は誕生日の存在さえ忘れているのに、別れてから10年も経つ元カレが覚えてくれているだなんて、なんなんだよこの現実。
でも、それ以上に嬉しさが勝る。そりゃそうだよ、誰にとっても誕生日は特別な日だもん。



翌日、深見と釣りを楽しむゆう。
相変わらず優しい深見にときめいてしまう。そりゃこんなのときめくでしょ。ときめく以外の何物でもないでしょ。

と同時に、尚紀との楽しかった過去が頭をよぎりながらも、とある深見の一言で上書きされる。

「俺さ、柏崎に憧れてたんだ。俺にとって柏崎は特別。」

10年ぶりの再会で元カレにこんなこと言われたら、今すぐにでも胸に飛び込みたくなるでしょうよ……はい、私なら飛び込みます。

時が経つのははやく、お別れのとき。



車に乗り込み、出発したと思いきや、ゆうに向かってとあるものを投げる深見。それは、深見の東京の自宅の鍵だった。

「もし、またつらくなったら、俺んちにいなよ」

普段は都内で建築関係の仕事をしており、実家の仕事を手伝うために限定的に帰省しているという深見。しばらく家を空けているからって……ここまでする?

もう、こんなの尚紀の出る幕はないのですが!!!
たしかに母性本能くすぐる系男子な今カレ・尚紀のかわいさもわかる。でも、ここまでマンネリ化が進行してしまっていたら、白馬の王子様かのように現れた元カレ・深見に揺らいでもおかしくない。

ゆうは、どちらを選ぶのだろうか。
はたまた、深見が実は訳ありだったりしてこれからさらなる波乱が起きたりするのだろうか。そんな地獄絵図、見たくはないが、少し楽しみにしている自分もいる。

最後に、一つだけ言わせて欲しい。助手席で居眠りするゆうを優しく見つめる深見、いや、浅香航大、最高すぎない?


(文:桐本絵梨花)


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©️「花嫁未満エスケープ」製作委員会

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