<クロステイル~探偵教室~>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第8話ストーリー&レビュー
第8話のストーリー
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東堂克己(松村雄基)から20年前の依頼者・小泉文乃(智順)の現住所を知った匡(鈴鹿央士)。文乃が夫と暮らす一軒家を、朋香(堀田真由)、藤巻(草川拓弥)と共に物陰から窺っていると、ゴミ捨て場を漁る男が。振り向いたのは匡の父・迅平(板尾創路)だ!
「文乃が復讐することをわかっていて小田切の居場所を教えたのか」と迅平に詰め寄る匡。
「全部俺の責任だ」と言う迅平に、突然ナイフを向ける藤巻―――
「小田切達也は、俺の親父だ」
衝撃の告白に驚く匡と朋香の前で、藤巻が迅平に襲いかかる。匡と朋香が藤巻を懸命に制止するが……。
そんな中、発信者不明のメールが匡に届く。
『お前の父親は、罠にハメられた』
誰がこんなメールを?そもそもこれ自体が罠なのか!? 純子(篠田麻里子)、野木(福山翔大)、丸川(伊藤正之)、都賀(遊佐亮介)も謎の解明へ協力することに。
理子(檀れい)が前の事務所を独立し、ジョーカー探偵社を作ったのが、丁度文乃の事件と同じ20年前。東堂の独立もそれに近い。二人と事件との関連を感じた匡は、理子と東堂の信用調査を提案する。探偵の卵たちは今まで教わってきた探偵スキルを駆使し、力を合わせて調査を進める。その先に待っていた衝撃の真実とは…?
藤巻の衝撃の過去に始まり、記憶喪失の文乃、迅平の失踪や東堂&理子との関係、頻発する報復事件…全ての謎が解明する最終回。最後の最後まで想像を越える展開を刮目せよ!
第8話のレビュー
探偵の卵たちの奮闘を描いてきた「クロステイル」がついに最終回。怒涛の展開で多くの謎が解決していった。前回、小田切達也(石田卓也)が自身の父だと衝撃の告白をした藤巻(草川拓弥)。憎しみのままに迅平(板尾創路)にナイフを向けるが、匡(鈴鹿央士)と朋香(堀田真由)の声で思いとどまる。
20年前の事件のせいで父を失い、復讐心を胸に抱いてきた藤巻。探偵学校に入ったのも息子の匡をマークして迅平の居所を突きとめるためだった。しかし、藤巻は匡との間に真の友情を感じており、結局友人として匡の父親捜しに協力することを選ぶ。
そんな中、匡の元に「お前の父親は、罠にハメられた」と謎のメールが届く。
頭を悩ませる匡だったが、藤巻や朋香だけでなく、 純子(篠田麻里子)、野木(福山翔大)、丸川(伊藤正之)、都賀(遊佐亮介)も協力を申し出る。このクラス、本当にいいチームになってきた。
20年前の事件には、東堂(松村雄基)や理子(檀れい)が絡んでいるのではと睨む匡たち。というわけで二人の信用調査を開始する。
尾行する藤巻と野木に聞き込み調査をする純子と丸川。都賀が見張る間に理子の部屋に忍びこんだ匡と朋香は盗撮カメラをしっかりチェック。講師たちから教わってきたことをフル活用していて、確かな成長が伺える。
この匡たちの調査を通して、いくつもの謎が解け、意外な真実が明らかになっていった。
理子の部屋で見つけた迅平の最新作で「家族を人質にとられ……」という記述を読み、母・千穂子(山口香緒里)を心配して家へ走る匡。しかし、帰宅して目にしたのは、楽しそうに談笑する千穂子と理子と東堂の姿だ。
実は千穂子はかつて離婚訴訟専門の弁護士をしており、理子や東堂とも旧知の仲。彼らの話によれば迅平、理子、東堂は20年前に一緒に独立しようとした仲間同士。ライバルではあったが仲が悪いわけではなかったようだ。するとそこへ「ただいま」と迅平も帰ってくる(この父親、もはや行方不明でもなんでもない気がするのだが……?)。
その後、迅平が悪徳探偵ではなかったのがようやく明らかに。20年前、小泉文乃(智順)に小田切達也の情報を渡したのは、実は理子の右腕の沢木(高木勝也)。当時の彼は自分を認めてもらいたいがために過ちを犯してしまったのだ。
最近頻発していた20年前と同様の報復事件。この裏にいるのも沢木、そして記憶が戻った小泉文乃だった。小田切のせいでピアニストとしての道が絶たれ、報復を試みるも階段から落ちてそれ以前の記憶を失っていた彼女。記憶の回復とともに当時の怒りが蘇り、沢木を脅して加害者の情報を集め、自分と同じように傷ついた被害者に提供していたのだ。
迅平が情報提供者ではないと明かしたのは理子。知っていたならせめて匡と藤巻にはもっと早く教えてあげても……という気もしたが、探偵らしく自分で真実にたどりつけということだったのだろう。過ちを認めた沢木にも「屈辱に耐えて探偵を続けなさい。やめて楽になることは許さない」と一番つらい道を叩きつけた。とことん厳しい鬼校長の彼女らしい。
小泉文乃を呼び出して向き合う迅平や理子たち。文乃は記憶が戻ったことや報復事件の黒幕であることをあっさりと認めるが、彼女に迅平は告げる。小田切達也は自殺していなかった……と。
自殺しようにもしきれず出家していた小田切。記憶を亡くした文乃に謝ることすら許されないと悟り、息子と会うことも諦めて1年前に亡くなったという。彼が生前肌身離さず持っていた数珠には文乃と藤巻の名「敦也」の文字が刻まれていた。
まさかの話に動揺し、数珠を手に「ずっと本当の自分じゃない気がしていた。記憶が戻っても取り返しがつかない」と泣きじゃくる文乃。そんな彼女に匡は信用調査報告書を渡す。それは文乃を調べたもの。この20年、不安を抱えながらも彼女はバイトやさまざまな仕事をし、結婚して夫と仲よく暮らしていて、先入観をもたずに匡たちが調べたその人生は「案外悪くない」ものだった。
以前、行方調査で見つけてあげるのは失踪者の心だと理子が言っていた。迅平は小田切の心を見つけ、匡たちは文乃の心に寄り添った。いい仕事をしたと思う。
事件解決後、理子は匡たちに卒業試験の結果を伝える。やはり…という感じだが、あの謎のメールを送り主は理子。メッセージを受けて匡たちがどう行動するかが探偵学校の「卒業試験」。そして、理子の想定を上回る形でやり遂げた候補生たちは揃って合格となった。
卒業後の彼らは揃ってジョーカー探偵社に所属。匡は小説家デビューも果たしたようでどんどん父親に似ていくばかりにも見えるが、これからも仲間たちとますます活躍していくことだろう。
いつかまたこの探偵チームに“クロステイル”(接近して尾行)できたらなと思う。
(文:シネマズ編集部)
※この記事は「クロステイル~探偵教室~」の各話を1つにまとめたものです。
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