映画コラム
『シン・エヴァンゲリオン劇場版』もっと面白くなる「5つ」のポイント解説(※後半ネタバレ全開!)
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『シン・エヴァンゲリオン劇場版』もっと面白くなる「5つ」のポイント解説(※後半ネタバレ全開!)
2:(ネタバレなし)固有名詞は「わからなくてもいいんじゃないか」説
ネタバレなしでの『エヴァンゲリオン』という作品の個人的な思い入れは、以下にも書きました↓エヴァが嫌いだった僕が、大好きになるまで。|『シン・エヴァンゲリオン劇場版』レビュー
このレビューに付け加えて言うのであれば、個人的に『エヴァンゲリオン』で苦手だったことは、「よくわからない固有名詞」が多いことにもありました。
「ATフィールド」や「人類補完計画」や「使徒」や「ガフの扉」や「リリン(人類を指している)」……これらを聞くたびに、「まあこういうものなんだろうな」となんとなく納得したり、「だからそれは何だろう」とわからないままだったりで、モヤモヤしていました。
しかし、初めて好きになった『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』では、「別にこれらの固有名詞の意味がわからなくてもいいのでは?」とも思いました。「意味がわからない」という自分の気持ちが、劇中のシンジの心理と完全シンクロしていた、つまりは「わけがわからない」ことさえも作品の面白さと直結していたわけですから。
もっと言えば、『エヴァンゲリオン』の固有名詞は、良い意味でマクガフィン(他に置き換えが可能な、なんでも良いもの)と捉えても良いのではないのか、と。
あくまで重要なのは、人の悩みや、コミュニケーションについての物語。そこを理解できれば、数々の固有名詞の意味がはっきりとわからないままでもいいんじゃないかなと、遡って思うことができた、だからこそ今まで苦手意識を持っていた『エヴァンゲリオン』が大好きになれたんです。
今回の『シン・エヴァンゲリオン劇場版』でも新たな固有名詞が登場したりもしますが、(それを深く考えるのももちろん良いですが)わからないなりにスッと流してみても、それはそれで良いのだと思います。『エヴァンゲリオン』に限ったことではなく、創作物の楽しみ方は人それぞれです。
さて、ここからは『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の結末を含むネタバレに触れまくります。これまでの『エヴァンゲリオン』シリーズのネタバレも大いに含みます。観賞後にお読みください↓
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