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2021年06月04日

「カラフラブル〜ジェンダーレス男子に愛されています。」第10話までのネタバレ感想|後味すっきり、最終回も少しの勇気をもらった

「カラフラブル〜ジェンダーレス男子に愛されています。」第10話までのネタバレ感想|後味すっきり、最終回も少しの勇気をもらった


第10話あらすじ&感想

第10話のあらすじ

周 (板垣李光人)は芸能事務所社長の奥田(塩野瑛久)から、ささめ(草川拓弥)とのユニット・ユニコーンボーイズでデビューするなら和子(吉川愛)と別れるようにと命じられる。ささめは、和子と別れるのかと周を問い詰める。周は、和子と別れるつもりはなく、ユニコーンボーイズも続けたいと正直な思いを話す。しかし、両立させるにはどうすればい
いか、周にもまったく分からなかった。

和子は、子会社の社長に就任するあさひ(水野美紀)から、一緒に来て新雑誌を立ち上げる仕事をしてほしいと頼まれる。和子には抱えている仕事があり、あさひがいなくなった後の漫画誌編集部を守りたいという思いもあった。和子は、どちらを選ぶか、よく考えてから返事をするとあさひに約束する。
あさひもまた、和子に子会社に来てほしいと言ったものの、自分がいなくなった後の編集部を支えてほしいとも考えていた。矛盾した思いを抱えて悩むあさひを、キラ(桐山漣)温かく見守る。

和子は周に、あさひからの申し出を受けるかどうか迷っていると打ち明ける。「和子ちゃんがどっちを選んでも、僕はそばにいるよ」と和子を励ます周。しかし彼は、自分も難しい選択に迫られていることを話せない。
ユニコーンボーイズのインタビュー取材が行われることになった。取材の準備をしていた和子は、ささめから「別れちゃダメっすよ!」と言われ、周が事務所から別れるように命じられていることを知る。「どうして話してくれなかったの?」と尋ねる和子に、周は「ずっとそばにいるって約束したでしょ」と変わらぬ思いを伝えるのだった。

ユニコーンボーイズはデビューを前に“次世代ユニット”として注目を集め、大々的なお披露目イベントが近付く。
そんな中、和子は「いざ、参らん!」と、周のために、ある決断をする…!

第10話の感想|後味すっきり、最終回も少しの勇気をもらった


ついに最終回が来てしまった。周と和子は、それぞれの「両立」に答えが出せるのか…?

その前に。前回、仕事と家庭の両立ができないことを理由に次期編集長への誘いを拒んだ境だったが、あさひは人事部にも境のことを推薦する。「無理や」「できない」と境は言い続けるが、ここで甘地が、「フォローしますから」と登場。編集部も一丸となって、境をバックアップすることを誓う。
仕事にしろプライベートにしろ、やりたいことのためにワガママになったっていいし、そのために周りの力を借りたっていい。境はそのための人望や信頼といったものを、十分に編集部で築き上げてきたのだし、編集長の役割は決まっているだろうけど、その範囲の中でのやり方はそれぞれでいいのだ。あさひはあさひ、境は境のやり方で。これもまた、カラフルなんだなと気付かされる。
残すはシングルファーザーを責任ある立場に置きたくない人事部の説得。「家庭と仕事の2足の草鞋は無理」と一見物分かりがいいようなことを言うけど、なかなか女性の社会進出が進まなかったことの一因は、根底にこの考え方があったからなんじゃないか。「社会の方を変えていきましょう」と言える境に、部下がついてこないわけはない。あさひが作った編集部は、優しくて強い。

そして。ここで境は、「ワガママに生きや」と、和子の本音を問いただす。この一言で、異動についての気持ちに変化が生じた。さらに、ユニコーンボーイズのデビューを守るため、周と別れることも考えていた和子のもとに、キラから「自分の気持ちに言い訳するな」と電話がくる。

もうこれは、走るしかない。

ユニコーンボーイズのトークイベント会場。登場した周は「僕には、大好きな彼女がいます」と切り出す。ざわつく会場にこちらも緊張感が高まるが、最終的には温かい拍手に包まれた。
ユニコーンボーイズが目指す“新しいアイコン”とは、僕たちみたいな子もいるんだよ、ということの周知だった。可愛くて、メイクやネイルをしていて、大事な人がいることを公表する。たしかに既定の路線とは少し違った存在かもしれないけど、それはそれでいい。なんていうか、こちらも飾らずに応援できそうな気がする。
そしてこの芸能界編で彗星のごとく現れた敵・奥田社長は、「デビューは白紙だ」「もうメディアには出られなくなるぞ」と脅してくる。この人はずっと石器時代にいるな、というのはさて置いて、芸能界って本当にこんなところなんだろうかと不安になった。
結局、ユニコーンボーイズの2人だけでなく、キラもマネージャーの高林までもが三行半を突き付けるような形でごそっと独立。やり方はいろいろあるということを、彼らもまた行動で示してくれた。新しい出発を迎えた彼らの顔は、本当に晴れやかだった。
後味がすっきり、見るたびに少し勇気づけられてきたドラマは、まさにぴったりの終幕を迎えた。

最後に。個人的に推し続けたあさひとキラ。関係が落ち着いてすっかり大人のカップル感。あさひも素直になり、一緒の時間を共有する姿が微笑ましい。願わくばスピンオフも見たい。


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(c)読売テレビ

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