「桜の塔」第9話ネタバレ感想|お前の正義は、どこにある?
第8話のあらすじ&感想
第8話のあらすじ
警視総監の任命権を有する内閣府特命担当大臣との関係が悪化し、次期警視総監への道が危うくなった副総監・千堂大善(椎名桔平)。彼こそが大臣狙撃事件の黒幕だったことを、上條漣(玉木宏)ら「改革派」派閥が暴こうと蜂起するも、あまりにも手痛い返り討ちに遭った日の夜――千堂が元警察官・刈谷銀次郎(橋本じゅん)に刺された!刈谷が漣の父親代わりで、情報屋として彼のために暗躍していたことを知る千堂は、漣が裏で糸を引いたと推測。しかしこの5年間、漣は“ある事情”から刈谷を遠ざけていた。その理由のひとつに、漣が独自に突き止めた“刈谷と意外な人物とのつながり”があり…!?
その矢先、逃亡していた刈谷が何者かに射殺されてしまう!漣の幼馴染・水樹爽(広末涼子)ら捜査一課の面々は刈谷の自宅を家宅捜索するが、まもなくキャリア組の警察官たちが先乗りして何かを探していたことが判明。と同時に、刈谷がかつて、爽の実家の中華料理店で働いている元銀行強盗犯・蒲生兼人(森崎ウィン)から改造銃を購入していた事実も明らかになる!
一方、漣たちに協力して千堂に反旗を翻した刑事・富樫遊馬(岡田健史)は、恋人である爽を守るため大臣狙撃事件の重要証拠を千堂サイドに手渡すも、「千堂派」から総スカンを食らい、孤立していた。そんな富樫に千堂がふたたび接近!不審な封筒を指定場所に埋めるよう命令し…!?
時を同じくして、漣は「クラブS」のママ・小宮志歩(高岡早紀)から、刈谷が生き別れの娘にあげるつもりで大事にしていたぬいぐるみを渡される。だが、そのぬいぐるみを見た瞬間、違和感を覚え…。
まもなく漣は千堂、そして警視総監の座を長年狙い続ける「東大派」派閥の警備局長・吉永晴樹(光石研)、「改革派」の後見人である内閣情報官・権藤秀夫(吉田鋼太郎)を会議室に招集。新たに見えてきた、この5年間に起こったさまざまな事件の“真の黒幕”を白日のもとに晒そうとする。しかしその行く手には、想像を絶する展開がいくつも待ち受けていて…!!
第8話の感想
千堂が、刈谷に刺されたーー刈谷銀次郎は、上條の父親の元同僚。父親を自殺に追いやった事件に関連していることがわかり、上條が恨みを募らせている相手だ。しかし、そんなことはつゆ知らずな千堂は、上條が指示して刈谷に自分を襲わせたのだと予測する。5年間、忠実な千堂の飼い犬を演じ続けた上條。その5年の時をもってしても、千堂の疑いを晴らせなかった。これまで数々の非人道的な行いをしてきたであろう千堂は、各方面から恨みを買っていることだろう。もう、どんな相手に対しても信頼を向けることなんてできないのかもしれない。
そんな千堂に刃向かった人間のひとり、富樫は孤立していた。
水樹のことを思い、さまざまなことを犠牲にするも、水樹の気持ちは上條に向いていると思い込んでしまっている。私から見ると、水樹は上條のことを気にかけてはいるが、それは”幼馴染のよしみ”という範疇を出ない。幼馴染は幼馴染、恋人は恋人、としっかり区分けしているように見える。富樫は、目の前にいる水樹としっかり向き合うことを避けているのではないか。
そんな矢先、富樫は千堂からあることを依頼された。改造銃を埋めてこい、という依頼ーーつまり、証拠の捏造に加担しろという誘いだ。組織内から孤立してしまっている富樫は、この誘いに乗れば一度の過ちがチャラになるのではと揺れてしまう。そもそも、見ている側はこんなことで人をシカトする幼稚な組織体制に呆れてしまうのだが……。
それでも、富樫は踏みとどまった。彼はギリギリのところで自制し、渡された改造銃を千堂の元へと返したのだ。しかし、それはまた違う誰かの手によって埋められることになる。改造中に蒲生兼人の指紋がついていることがわかり、再び終われる蒲生。
改造銃で人を傷つけた容疑で前科がある蒲生は、更生して水樹の実家である中華料理店で働いていた。「もうそんなことはしない、何かの間違いだ」と繰り返し、逃亡を図る蒲生。自分じゃないなら変に逃げちゃダメだ、罪が重くなるぞ……! と思ってしまったが、前科がある以上、そう簡単にかけられた容疑は晴れない。そのことを本人も痛感していたのだろう。
結局、蒲生はSATの手によって撃たれてしまった。それも千堂の差金だと思われるが、真相はまだ明かされていない。上條はいつ動くのか、5年も大人しくしていた理由は……?
次回、最終回が待たれる。
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