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2021年08月28日

<イタイケに恋して>最終回まで全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

<イタイケに恋して>最終回まで全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】


第7話ストーリー&レビュー

第7話のストーリー

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影山(渡辺大知)、飯塚(菊池風磨)、マリック(アイクぬわら)は金欠で、佐知(石井杏奈)に払う電気代もなくなっていた。猛暑なのにエアコンがつけられず、3人はグッタリ。
そんな中、佐知が2つの仕事を持ってきて、どちらかを選ぶようにと告げる。1つは、比較的簡単に解決できる相談だが報酬が少ない。もう1つは、難しい相談だが報酬が多い。3人は、難しくて報酬の多い相談を引き受けると即答する。

依頼者はデパートに勤める女性・羽月(北香那)で、好きになった相手に告白して思いを伝えたいという相談。ただし、告白する相手は、レモン侍という着ぐるみのキャラクターだった。
羽月は、デパートで開催する物産展の企画を担当していた。物産展開催中のある日、羽月が仕事でミスをして上司に叱られてしまう。落ち込む彼女の前に、物産展に参加していたレモン侍が現れる。レモン侍は、羽月を慰める。その後、彼女は自分がレモン侍に恋をしていることに気付いた。しかし、彼女はレモン侍に入っている中の人ではなく、外見と中身を含めたレモン侍そのものに恋したのだという。

まず3人は、レモン侍に会いに行くことに。すると、レモン侍は着ぐるみが2つあり、中の人も何人かいることが分かった。3人は、羽月を慰めたレモン侍を手分けして捜し回る。
その頃、研究所では影山、マリック、佐知が羽月の話を聞いていた。彼女は、決して結ばれない恋と知りつつ、最後の思い出にレモン侍とデートをしたいと頼む。
羽月が帰った後、飯塚がレモン侍を連れて戻ってくる。中に入っていたのは、萩原という男性だった。羽月のことを聞かされた萩原は、自分も彼女が気になっていたと言い出し…。

第7話のレビュー


今回のトリッキーな依頼内容は、警察が行う捜査会議よろしく共有された。
この遊びの効いた演出のおかげで、毎回主要キャストたちのコスプレ(今回は刑事ドラマ風)が見られるのが、筆者はひそかに楽しみだったりする。

依頼者の宮部羽月(北香那)は、勤務先であるデパートの物産展にやってきた“レモン侍”というゆるキャラに恋をしてしまったらしい。仕事でのミスを怒られ泣いていた羽月を励ますレモン侍は、たしかに茶目っ気の中にも優しさと包容力があった。
ただ、羽月が恋をしたのはあくまでもレモン侍であって、いわゆる“中の人”という概念はないらしい。影山(渡辺大知)、将希(菊池風磨)、マリック(アイクぬわら)が困惑するのも当然だ。

ひとまず3人は、レモン侍に会いに行くことに。
人気キャラであるレモン侍は、着ぐるみ自体も何体か存在し、中の人も複数人いるらしい。各地を周り、なんとか物産展を担当していたレモン侍(の中の人)を将希が突き止めた。
羽月が探していたレモン侍を見つけたことを伝える影山とマリック。そこで、影山が物産展に来ていたのとは別のレモン侍の写真を見せるも、羽月は即座に「違いますよね…?」と言った。どうやら彼女は、特定の中の人が入ったレモン侍を見分けることができるらしい。ある意味、特殊能力だ。個人的には、着ぐるみに恋をするなんてありえないと思ってしまう。だが、本当に見ただけで違いが分かるなら、その人格を持った着ぐるみを判別できるということになる。であれば、羽月の気持ちは本物なのだろう。同僚に話しても理解してもらえないと話す羽月が何だか切ない。

研究所にやってきたレモン侍。中から出てきた萩原と名乗る男性を演じていたのは…なんとEXILEのMATSUこと松本利夫!! 思ってもみない人物の登場に驚いた。
萩原自身も、羽月のことを気になっていたという。そんな萩原に、羽月が恋をしているのは中の人ではなくレモン侍なのだと伝えるが、「羽月ちゃん多分、僕のことが好きなんだと思うんです」と食い下がる。
筆者としても、実際に会って話してみたら萩原さんのことも好きになるのではないかと思った。だが、その後行われた2度目の捜査会議のあと、「萩原さんが可哀想」という影山に応える六郎さんの言葉が印象的だ。曰く、「覆面レスラーだって俳優だって、素の自分が好かれているわけじゃない。作り上げた虚像が恋の対象になってるだけだ」。…あぁ、まさにその通り。レモン侍という虚像を通して生まれた恋に、生身の萩原がぶつかっていっても、それはきっと上手くはいかないのだろう。厄介な恋をしてしまったものだ。



叶わないと分かっていながら、けじめとしてレモン侍に告白する決意を固めている羽月は、研究所の面々に頼んで、レモン侍と2人きりでデートをする。乗り物こそ乗れないが、一緒にゲームに興じたり、お弁当を広げたり、なんだかいい空気。
途中、トイレに行った萩原は、「やっぱりこの体で勝負します!」と思いつめた表情に。やはり、羽月の告白を自分自身として受けたいというのだ。でも、羽月が好きなのはあくまでもレモン侍。気持ちを押し殺し、着ぐるみに袖を通す萩原の背中が悲しい。

その後の羽月の告白に、着ぐるみの中の萩原は逡巡するも、手持ちのホワイトボードに書かれた「ありがとレモン」の文字を見せ、去っていく羽月を見送った。それを見守る影山、将希らの目からは一筋の涙が。きれいな泣き顔…いや、そんなことよりも、切なすぎる…。

「叶わない恋は不毛なのか?」と議論する3人。叶わなくても意味があると考える将希とマリックに対し、叶わないと分かっているなら悲しいと影山は否定的だ。三者三様。このバランスが心地いいなぁと思った。
※この記事は「イタイケに恋して」の各話を1つにまとめたものです。

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