<最愛>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第10話ストーリー&レビュー
第10話のストーリー
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ついに、すべての真実が明らかに...!
それぞれの最愛…そして梨央が下す決断とは――?
第10話のレビュー
「あ~またCMかっ!」と何度も舌打ちをした60分だった。
ドラマを観ていて、CMが多く長く思えたことは久々だった。
それだけ本編が流れている間は集中していたのだろう。
個人的には納得のいく終わり方だった。
塚原監督と新井プロデューサーには機会があれば、同ドラマの“その後”を描いて欲しいと思うものの、このまま視聴者の想像力に委ねてもいい気もしている。
さてここから【ネタばれ】&【個人反省会】のはじまりである。
まずはなんと言っても渡辺親子の胸くその悪さよ……。
「たかがちょこっとイタズラしただけやないか!悪いのは誘ってくる女のほうや、なんで康介(朝井大智)が責められなあかんのや。康介にも将来があったんや」
この康介の父、昭(酒向芳)のセリフには「ふざけるな!」としか言いようがない。
そもそも論だが康介があんなことをしない、まっとうな人間であれば誰一人として不幸にはならなかった。
その康介にも「最愛」があったとするならば「自己の欲求」としか言えない。
個人的には、父親役の酒向の「身勝手で狂気に満ちた演技」にMVPを贈りたい。
撮影も過酷だっただろうし、(池でのシーン)ご本人にとっても昭という役は難役だったのでは? と想像し、同情する。
しかしだ。
向こう半年くらい、別のドラマで渡辺親子を見かけたら「あっ」と声が漏れてしまうだろう。
反省点とは、伏線だと深読みしすぎて後半はなにがなんだかわからなくなってしまったこと。
回収されないまま終わったと勝手に思い込み、今もモヤモヤしていることだ。
たとえば……
・梨央(吉高由里子)の父、達雄(光石研)が死んでいると思われている状態で藤井(岡山天音)が「動かすな」と言ったこと→藤井犯人疑惑①
・達雄の葬儀中に「藤井」という人が訪ねてきたこと→藤井犯人疑惑②
・梨央(吉高由里子)の部屋にヨーグルトがこぼれたままだったシーン→梨央の記憶障害疑惑①
・加瀬とパフェを食べるシーンに違和感があったこと→梨央の記憶障害疑惑②
・梨央の母、梓(薬師丸ひろ子)が梨央に卵サンドを渡したところ→梨央の記憶障害疑惑③
・山尾(津田健次郎)が、誰かと敬語を遣いながら話しているシーン→山尾が犯人と繋がっている説
あげたらキリがないのでこのへんでストップ。
これら自分の浅はかな考察が恥ずかしい……。
そして、このドラマにはいくつもの教訓があった。
・家族の愛に心を打たれたからとはいえ、その場の判断で犯罪者の片棒をかついではならない。
(加瀬が達雄に手を貸したシーンより)
→転落人生が待っているだけ!
・もめごとはビルの踊り場でするな。(加瀬としおり(田中みな実)のシーンより)
→必ずどちらかが落っこちるから、そんな危ないところで話してはダメだって!
・アリバイのある友だち(先輩)を疑うな。(藤井が大輝(松下洸平)を疑うシーンより)
→友だちをなくすよ!
この藤井が、同ドラマになくてはならない存在だった。
彼のするどい眼光と存在感にはしびれた。
犯人を思わせるうつろな目つきと、怪しげな行動をとった藤井が
まさか、真面目な警察官だったとは……。
とはいえ、彼の「読み」は筆者の考察とおなじく、ハズしていたが……。
後藤(及川光博)もまた会社のためとはいえ、金には汚かったが梓を思う優しい男だった。
前半と後半で表情の違いを、まざまざと見せてくれた及川に脱帽だ。
後藤にもしっかり罪を償い、また真田ファミリーのために奮闘してもらいたい。
そして最後は、梨央と優には一点の曇りもない人生を送って欲しいと願って姿を消した加瀬。
かっこ良すぎるだろう。
梨央と優への愛の深さは、まさに家族だったといえる。
まだまだ書きたいことは山のようであるがそろそろ締めくくりたいと思う。
番組のキャッツフレーズ
全ては、愛するがゆえに
真相は、愛で消える
それぞれの最愛が確かにそこにはあった。
そして、あなたの最愛は?
と、問いかけられているようなドラマだった。
だからこそ、私の最愛についてしっかり考えてみようと思う。
(文:シネマズ編集部)
※この記事は「最愛」の各話を1つにまとめたものです。
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