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2021年11月02日

<最愛>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

<最愛>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

第9話ストーリー&レビュー

第9話のストーリー


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昭(酒向芳)の遺体と一緒に池から発見されたウェルネスホームのペンは、梓(薬師丸ひろ子)が会社設立の記念品として作った特注品だった。持っているのは梨央(吉高由里子)、加瀬(井浦新)、後藤(及川光博)、政信(奥野瑛太)、梓の5人。警察はその中の誰かが事件の時に落とした可能性があるとにらんでいた。

同じ頃、富山県警の藤井(岡山天音)が、捜査一課からはずれた大輝(松下洸平)を訪ねて来る。いつものように軽口をたたくが、帰り際、藤井が何かを言いかけてやめたことに大輝はひっかかる。

政信が社長を務める真田ビジネスサービスの30周年記念パーティーの翌日、真田ウェルネスの寄付金詐欺疑惑と、しおり(田中みな実)の不審死に関する週刊誌のスクープ記事が出て……。

第9話のレビュー



(※冒頭からネタバレと著者の考察があります)

待ちに待った金曜22時がやってきた。
赤いボールペンの持ち主、5名の中にどうやら犯人がいるのでは?
というのが前回までの流れだった。
しかし、第9話終了30秒前にはまさかまさかの大輝(松下洸平)も、15年前の事件と関わっているかもしれないと匂わせる展開で終了し、衝撃が走った。

さて、どこのシーンに注目しようか、迷ってしまうほど第9話はネタがてんこ盛りだった。
ひとまず怪しさがハンパない大輝の後輩、藤井(岡山天音)の行動に着目しよう。

突然、大輝の元をを訪れたかと思えば、別の日には梓と接点があったかのような描写も。
この藤井の存在は、ストーリーが進むにつれてネットでは犯人の有力候補とされていたが、本当にそうだろうか?

実はこの藤井、15年前から独自に捜査をしてきているとは考えられないだろうか。
あの怪しい目つきは犯人のそれではなく、警察官そのものの目つきだったとしたら?
「15年前、台風の夜、本当は事件の現場におりましたよね?」
藤井が怪しいとにらんだのが大輝だとしたら、第9話のラストの流れは納得がいく。

そして、ここまで坦々と描かれていた梨央の母、梓(薬師丸ひろ子)にも大きな進展があった。
冒頭で「彼女(梨央:吉高由里子)のため、会社のため、私がしたことに後悔はない」というセリフから梓の“最愛”が明確になった。
しかし、「私、お母さんには向いていないみたいね」というセリフが気になる。
これはいったいどういう意味なのだろうか。

また、梨央に「後藤さんとはうまくやりなさいよ。あの人はあなたにとってもウエルネスにとっても必要な人材よ。いずれ必ず、あなたを助けてくれる。梨央と後藤さん、2人で真田グループを支えて欲しいの」

このセリフから梓の後藤に対する信頼度があまりにも高すぎるという違和感が残る。
梓はここまで寄付金詐欺のことで会社をめちゃくちゃにしてきた後藤を、なぜかばうのだろうか。
また、梨央の兄である政信(奥野瑛太)の名前が上がらないことにも疑問だ。

最終話を前にさらに疑問が増えたものの、第1話の冒頭で流れた“梨央の連行シーン”の謎は解けたのでスッキリした。
梨央の左手にべったりついた血は、階段から落ちた後藤(及川光博)のものであった。
てっきり梨央が誰かを傷つけて連行されたのかと思いきや、事故の介助によるものだったため、多くの視聴者が安堵したことだろう。

さて、もう一人気になる人物がいる。
「加瀬さん、いろいろありがとう」と梓からは感謝され、
「ごめん、加瀬さん」という梨央からは謝罪される加瀬(井浦新)だ。
母子が全信頼を寄せる加瀬の犯人フラグは、完全に解けたと言えるだろうか?
まったく関係がないとしたら、前回の最後の描写(加瀬に犯人フラグを立てた展開)は少し雑な気がする。

来週が最終話。
いよいよあの謎のブラックボックスが開く―。
延長なしの60分ですべての事件の真実を、どんなふうに“回収”するのだろうか。

今クールナンバーワンと呼び声の高いドラマ「最愛」。
最後までしっかり楽しみたい。

※この記事は「最愛」の各話を1つにまとめたものです。

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