<ナンバMG5>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第3話ストーリー&レビュー
第3話のストーリー
>>>「ナンバMG5」の第3話の予告をYouTubeで見る夏休み最後の日、難破剛(間宮祥太朗)は、伍代直樹(神尾楓珠)と島崎登(春本ヒロ)を誘って釣りに出かける。すると、剛に藤田深雪(森川葵)から緊急事態だと連絡が入った。
伍代たちと別れ、深雪と会うために白百合高校へと向かった剛は、その途中、バイクに乗った男・真宮翔(神田穣)から声をかけられる。真宮は、伍代を探しているらしい。剛は、知らないととぼけるが……。
深雪の緊急の用事とは、まったく手を付けていなかった宿題を写させてほしいというものだった。深雪の頼みを聞いてノートを貸した剛は、「夏休み、あのゴリラみたいなヤツに会ったりしたの?」と尋ねた。
実は7月のある日、剛と深雪は、駅の近くで市松高校と千鳥商業のヤンキーたちがケンカしている場面に出くわしていた。その時、巻き込まれた子どもが転倒してしまったことに怒った深雪は、子どもにぶつかったヤンキーを怒鳴りつけたのだ。その姿にひと目ぼれしてしまったのが、千鳥商業の大丸大助(森本慎太郎)だった。剛は、いきなり深雪に交際を申し込むなど猛アピールをしてきた大丸のことが気になっていたのだ。
同じころ、釣り糸を垂らして寝転んでいた伍代たちの前に真宮が現れる。真宮は、中学時代に伍代とつるんでいた仲間だった。1週間前に少年院を出てきたばかりだと言う真宮は、「また一緒にやらねえか」と伍代を誘うが……。
第3話のレビュー
前回、剛(間宮祥太朗)の嘘を守るために身を挺して戦った伍代(神尾楓珠)。なんと今回も彼の身に危険が及ぶ。夏休み最終日、釣りに出掛けていた伍代のもとに、真宮(神田穣)と名乗る男が尋ねてくる。一旦は上手くあしらった伍代だったが、手段を選ばない真宮は島崎(春本ヒロ)をさらい、伍代に宣戦布告。毎度毎度いいように利用されちゃう島崎、虚勢を張る割にどこまでも弱いが、なんだか憎めないんだよな。
伍代は剛に加勢を頼もうとするが、剛は絵のコンクールに向けて追い込み中。やっぱりなんでもない、と言って1人で真宮のもとへ向かってしまった。剛と伍代、2人の間にある相手を思いやる気持ちが本当に尊い。伍代は喧嘩に生きがいを感じているタイプではなさそうだし、明らかに罠と分かっている場所へ向かうって、どれだけ怖いだろう。剛という“ツレ”がいる今となっては、尚更だ。
どうやら、中学時代は一緒につるんでいたらしい伍代と真宮。しかし、次第に真宮はよくない方向へ流されはじめ、先日まで少年院に入っていたらしい。
有名な料理家の母を持つ伍代と、殺人犯の父を持つ真宮。そんな2人が一緒にいることを、教師たちはよく思っていなかったのだ。「伍代は有名人の息子。それに比べてお前は親が親だから」と笑う教師たち。最悪だ。教師という立場でこんなことを言う人がいるとはちょっと考えたくない。それをきっかけに、真宮は伍代のことも信じられなくなってしまった。
「おめーを笑った奴らに負けてんじゃねーか」と吠える伍代。周りがどんなことをいってきたとしても、伍代にとって真宮は大事な“ツレ”だと思っていたのだ。1匹狼で寡黙だが、めちゃくちゃ情に厚い伍代に泣かされる。
丸くおさまるかに思われたが、真宮が仲間に加わろうとしていたヤクザがやって来て大ピンチに。また伍代の腕が折られちゃう……! と目をつむりかけたとき、間一髪のところで特服姿の剛のお出まし!! 凶器を振り回すヤクザたちを相手に、その場を収めて見せた。
こういう場面で登場する剛は正義のヒーローだし、そうなると救われる側=伍代はヒロイン……? それもまた、なんかいい。
そして第3話で特筆すべきは、ついに本格参戦となった大丸大助(森本慎太郎)だろう。
子どもにぶつかってしまったヤンキー相手にひるむことなく謝罪を要求した本作の本物のヒロイン・深雪(森川葵)に一目惚れしてしまった大丸は、そこから熱烈にアプローチする。アプローチというか、もはや初対面でいきなりの告白。正直、ちょっと怖い。
その後も、剛が「ゴリラみたいな奴」と表現したように、森本の恵まれた体格を活かしたゴリラっぷりが妙にハマっていて面白い。それだけでなく、恐らくは盗撮と思われる深雪の写真をしげしげと眺めたり、剛と2人で深雪の好きなところを言い合ったり、深雪との恋路を「正々堂々やろう」と剛と握手を交わしたり……くるくると変わっていく表情が、見ていて飽きない。そしてメリハリの効いたお芝居をしているはずなのに、めちゃくちゃナチュラルだった。すごい。
大丸の魅力が最大限に発揮されていたのが3話の最後。トイレで特服に着替える剛を偶然見かけ、それはもう驚くべき速さで後を追って一部始終を見届けた大丸は、制服姿に戻った剛を見つけて殴りかかる。自分が騙されていたことではなく、「てめぇが惚れた女まで騙してること」を責めているのだった。
ここでハッとした視聴者も多かったのではないだろうか。わたしたちは剛が理想の高校生活を送ることを応援していたが、その前提として家族や友人を騙すことになってしまっていたのだ。そういえば、特服に身を包み家族から関東制覇の夢を託されるたび、剛は何度も少し傷付いたような表情を浮かべていたではないか……。
そのことに瞬時に気付き、苦しそうな顔をして詰め寄る大丸は、熱血漢という言葉がまさにしっくりくる。こうやって人のことを思える大丸は、間違いなくいい奴だ。そして、演じている森本の人柄ゆえだろうか、その説得力がすさまじい。さっきまで完全に3枚目に徹していたのに、なんたる振り幅だ。
それにしても、今季「恋なんて、本気でやってどうするの?」に出演中の松村北斗しかり、今作の森本慎太郎しかり、出演作に触れるたびにイメージをアップデートしていくSixTONESのメンバーって面白い。個人的には、昨年放送された「うきわ」での好演が光っていた田中樹もとっても気になっているので、もっと色んな役をやってほしいとひそかに思っている。
キャラ(と顔)の濃い出演陣が出揃った「ナンバMG5」。伍代を助けた場面ではヒーローに見えた剛も、美術部退部の危機を迎えている。彼の高校生活はこれからどうなってしまうのか、秘密を打ち明けたら仲間たちとの関係性はどう変わっていくのか。奥行きが増す物語の続きが気になって仕方ない!
※この記事は「ナンバMG5」の各話を1つにまとめたものです。
→元記事はこちら
→目次へ戻る
無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。
無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。
(C)フジテレビ