「悪女(わる)」欲しいものは全部手に入れる!麻理鈴(今田美桜)の“図々しさ”に救われた第8話
深見じゅん原作の人気コミック「悪女(わる)」が、30年の時を経て再びドラマ化。
今作がドラマ初主演となる今田美桜が三流の大学を四流の成績で卒業した、ポンコツだけどポジティブな新入社員・田中麻理鈴を演じる。共演に江口のりこほか。
本記事では、第8話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。
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「悪女(わる)~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~」第8話レビュー
次期社長の島田(小木茂光)に目をつけられ、また備品管理課に飛ばされてしまった麻理鈴(今田美桜)。周りの人に心配をかけないように明るく振る舞う麻理鈴だったが、備品管理課はやる事もなく、先輩たちも続々と早期退職していく。一方、新しい仲間も増えていた。企画開発部から異動してきた、ワーキングマザーのマミコ(桜井ユキ)だ。立て続けに二児の産休・育休を取った後、仕事に復帰。しかし、子どもの急な発熱や保育園のお迎えで時短勤務が続き、企画開発部に居づらくなって自ら異動願を出したという。
それでも“いつか”のために企画を書き溜めていたマミコ。仕事は好き。働き甲斐もほしい。だけど、育児で思うように仕事ができないし、周りにも迷惑をかけてしまう。そんな葛藤を抱えるマミコのために麻理鈴は立ち上がる。彼女が考えたのは、備品管理課を社内一働き甲斐のある部署に改革することだった。
これまでも色んな社員にスポットを当てることで日本の働き方に異議を唱え、「そうそう、そうなんだよ」と私たちを唸らせてきた本作。特に麻理鈴の逆襲が描かれた第8話は、思わず涙が出るほどに温かい眼差しを持っていた。
二兎追う者は一兎も得ず。そんな言葉で、これまで「ワークライフバランス」の実現を目指す人たちは押さえつけられていた。だけど、どうだ。仕事は人生の一部でしかない、だけどそれが人生の8割を占めているのも事実。どちらも充実させたいと願うことは何もわがままなんかじゃない。
それなのに、マミコの口癖はいつの間にか「ごめんなさい」になっていた。同僚には早く帰る度に「また?」という顔をされ、子どもを抱えながらスマホで仕事の連絡を取っているだけで「子どもが可哀想」と見知らぬ人から野次を飛ばされる。きっと多くのワーキングマザーが経験していることだ。
一方、備品管理課の課長・竹内(佐戸井けん太)にも妻との生活を守るために地方転勤を断り、出世の道を閉ざされた過去があった。そういえば、前話でも親の介護で早期退職した社員が登場していたことを思い出す。仕事と生活の両立の難しさ。それは何も女性だけの問題ではないことを教えてくれる。
「何かを選んだら何かをあきらめなきゃいけないなんて誰が決めた?あなたは他の人とは違う。全部手に入れなさい」
そんな峰岸(江口のりこ)の言葉に励まされた麻理鈴は、総務部会議に参加。他部署と交流を深めるために、備品管理課の13階フロアへの移動を提案する。「ちょっと図々しいんじゃないですか?」という社員に、「そうです。私、図々しいんです!」とすかさず言い返す麻理鈴。マミコもそんな彼女の姿に勇気をもらい、企画開発部への再異動を上司に希望した。
図々しくていい。胸を張って、やりたいことをどんどん主張していこう。つい周りを気にして、“いい子ちゃん”になってしまいがちな日本人の心に刺さる回だったのではないだろうか。
(文:苫とり子)
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