<鎌倉殿の13人・鎌倉幕府成立編>11話~26話までの解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第22話ストーリー&レビュー
第22話のストーリー
>>>「鎌倉殿の13人」の画像をすべて見る源頼朝(大泉洋)の上洛が決まり、命に従い随行する義時(小栗旬)。大軍を率いて念願であった京へと上った頼朝は、後白河法皇(西田敏行)、九条兼実(田中直樹)と会談。今後の世のあり方を思い描く。そんな中、自分たちには利益のない上洛に、三浦義澄(佐藤B作)、岡崎義実(たかお鷹)、千葉常胤(岡本信人)らが不満を募らせていた。一方、比企能員(佐藤二朗)は比企家の地位を盤石にするため、一族の比奈(堀田真由)を……
第22話のレビュー
画面の中に、やはり、その姿を探してしまう。八重(新垣結衣)がこの世を去ったことを悼む義時(小栗旬)、その義時に最期の言葉を伝える義村(山本耕史)。
幼いころから恋焦がれて、ようやく想いが通じて、夫婦になって。地獄のような日々の中、義時にとって八重との時間が何よりも癒しだっただろう。その時間も、愛しい人も奪われてしまった。もう戻ってこない。
悲しみに暮れる義時だが、自暴自棄にならないのが義時らしい。八重が面倒を見ていた親がいない子どもたちの面倒を見て、日々を過ごす。慣れないことにてんてこまい。それが今の義時にとっては癒しなのかもしれない。
頼朝が征夷大将軍に
義時が哀しみに暮れている中でも、政治は動いていく。頼朝(大泉洋)の上洛が決まった。頼朝の命令で義時も共に京へと向かう。
戦のない世を作るという頼朝。そのために朝廷に力を貸してほしいという。頼朝の言葉に後白河法皇(西田敏行)は不安げだ。以前ならばきっと狐と狸の化かし合いのようだと言えただろうが、後白河法皇に覇気がない。盛者必衰。頼朝との対面から1年4ヶ月後、後白河法皇はこの世を去る。病がちだったというが、頼朝からのプレッシャーもありそうだ。
そして、頼朝は朝廷から征夷大将軍を任じられる。
祝福する政子に頼朝はしれっと「御家人どもを従わせる肩書にすぎない」と言うが、その直後、ふたりで喜びを分かち合う。
さらに、政子は第四子となる次男を出産。千幡と名付けられた子はのちの実朝である。乳母夫には実衣(宮澤エマ)と全成(新納慎也)が選ばれた。
しかし、これに万寿の乳母夫・比企能員(佐藤二朗)と道(堀内敬子)はおもしろくない。北条に力が偏りすぎてはならない、そこで、姪の比奈(堀田真由)を頼朝の側女にしようと道がひらめく。女性は政治の道具、しかし、それを女性が思いつくというのがなんとも……な時代である。
道の思いどおり、頼朝は比奈にメロメロ。本当にこの人はもう……まあ、政子が見逃すはずがないのだが。女性が政治の道具に使われてしまうのなら、阻止する者もいなければならない。それが御台所の役目のひとつとも言えるかもしれない。
不穏な風が吹く
視聴者から恐れられている善児(梶原善)が登場したものの、今回は誰も死ななかった。が、不穏さはある。工藤祐経(坪倉由幸)を敵とする曽我兄弟の登場だ。
しかし、真の目的は頼朝を討つこと。曽我兄弟は比企能員に力を貸してほしいと申し入れる。能員は軽々しく応じない。頼朝を討てるはずがない、というが、曽我兄弟は北条の後ろ盾があるという。
北条時政(坂東彌十郎)は曽我兄弟の弟、五郎の烏帽子親でもあった。敵を討ちたいという曽我兄弟の心意気を称え、背中を押している。
能員としては、曽我兄弟の企みが失敗して北条家が失脚しても、頼朝が討たれても後継ぎの万寿の乳母夫は比企夫妻だ。結果がどうなっても、比企夫妻としてはおいしい。
頼朝は戦のない世の中を作ると言ったが、大きな戦がなくとも、血は流れる。
※この記事は「鎌倉殿の13人」の各話を1つにまとめたものです。
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(C)NHK